- 作者: 佐久協
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/06/27
- メディア: 新書
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ご存知のように、論語は二千年の長きにわたり、日本人の精神と道徳の根幹でありつづけてきた。論語を通して、人とのつきあい方、正しい生き方を知らず識らずのうちに学んできた。三十年以上、高校で論語を講じてきた著者の解説は、分かりやすい。時代は変わっても真理は変らないんだね〜!(^◇^)
そのツボとコツを紹介しよう。
・人が三人以上で行動した場合、その中に自分の師となるものを必ず見つけられるもんだよ。優れたものはもちろんお手本になるだろう。劣った者に関しては、その行動を真似しないように心掛ければ、これも立派にお手本になるじゃないか。友達の悪に染まったなどというのは、とんだ言い逃れだよ。(述而第七−二十一)
・他人が自分を認めてくれないと嘆くものは多いが、自分が周りにいる他人の才能や長所に気づかないことを嘆くことが先だろう。他人の才能に気づく能力を身につけてみなよ、そんな人物を世間が放っておくと思うかね。(学而第一−十六)
・自分よりすぐれた人物を見たら、ひがんだりせずに、自分もああなろうと発奮することだ。逆に、劣った者を見た場合には、侮らずに、自分にも同じ欠陥がありはしないかと反省してみることだよ。(里仁第四−十七)
・わたしが「もうあれこれ口で言うのはやめようと思う」と言ったら、弟子の子貢が「それでは困ります。わたしたち弟子に何も伝わらなくなってしまいます」と言うから、「天はものを喋るかね、何も言わなくても四季は巡り万物は生成しているじゃないか。お前たちも、そろそろ言葉に頼らずに物事を感得することを学ぶべき時だよ」と言い聞かせてやったよ。(陽貨第十七−十九)
・論理的に非の打ち所がない発言をするからといって立派な人物を思い込むのは早合点だよ。行動に移してみないことには、信頼するに足る人物か、ただの口先人間か分からんもんだよ。(先進第十一−二十一)
・本当に慈愛の心から出ているなら、どんなにきつく叱ったって怨まれることなんかあるもんかね。(里仁第四−四)
・心の広い人物は話しぶりも穏やかで、表情や態度もゆったりしているが、心の狭い者はいつもコセコセ・ビクビクしている。大人物と小人物の違いは外見で分かるもんだよ。(述而第七−三十六)
・政治家が日頃から正しい行動をしていれば、国民に命令など出さなくたって社会秩序は保たれるが、政治家がデタラメな行為をしていたんでは、どんなに厳しく命令したって国民はついてこないよ。
昔読んだものでも、年を重ねてから改めて読んでみると良さが分かるもんなんだね〜!(^^♪