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大活躍の東北楽天ゴールデンイーグルスのノムさんこと野村克也監督。(^^♪ テスト生で南海に入団し、戦後初の三冠王、王貞治に続く歴代2位通算657本の本塁打の記録を持つ球界を代表する名選手だった。我々の世代には、背番号19、南海ホークスのプレイングマネージャー(選手兼監督)、ヤクルト・スワローズで日本一に3度輝いた名監督の印象が強い。
この本は、『人生に近道なし、人生に失望なし、人生に待ったなし』野村克也の勝利哲学を集大成!「人を育てる極意とは」「リーダーとしての資質」「危機管理の基本」「強い組織のあり方」など経営者から若手社員まで全ビジネスマン必読の書。そのツボとコツを紹介しよう。
・チームづくりの根幹は、中核となる選手を固定すること。裏返せば、『チームは中心になる選手がいないと機能しない』ということ。そして大事なことは、エースや4番は育てられない、極端に言えば、『出会い』だということ。
かつて三原脩さんが率いた西鉄ライオンズ(現西武)には、鉄腕稲尾、天才打者大下、怪童中西がいた。巨人の水原茂さんには、打撃の神様川上さん、青田昇さんがいて、V9の川上監督には、王、長嶋、堀内がいたように。
・私が、投手のクセを見つけるのに興味を持ったのは、大リーグ最後の4番打者、『テッド・ウイリアムスの打撃論』という本がきっかけ。この本が野球に対する心構え、野球を見る眼を開いてくれた。特に二つのことが新鮮で記憶に残っている。
『投手が投球動作を起こすときには、直球を投げるか、変化球を投げるか、100%決めているはずだ。したがって、投球フォームには必ず小さな変化が出るはずだ』 『野球を見る鉄則は、ボールから目を離すなということだ。そうすれば、野球に深く入っていける』
最後の4番打者 テッド・ウイリアムス
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20071216
・捕手には5つの要素が必要。①観察力 ②分析力 ③洞察力 ④記憶力 ⑤判断力。そして一日三試合をこなす。まず、データをもとにした予習、そして本番、終わって『何がどう成功したか、どう間違ったのか』の復習。
元ヤクルト監督の古田敦也捕手には、観察力の徹底から始めた。守りからベンチに帰ってくると、私の集中砲火が待っている。「打ち取った」「打たれた」「間違った配球」そうした一球に、「なぜ、要求したのか、根拠をいってみろ」と質問攻めをするが当然答えられない。「説明できないようなサインは出すな。困ったときは、原点に戻れ。それが、鉄則だ。一般社会でも同じだろ」。
・古田捕手は聡明で、飲み込みの早い選手。私の「しごき」をモノともせず、どんどん吸収していった。とくかく感心したのは、あれだけガンガンいわれながらも、決して私の前から逃げ出さなかったこと。意欲は、たいしたものだった。
・「結果が出ない」のには理由がある。①方法論 ②努力の方向性 ③考え方(野球への取り組み方)のどれかが間違っている。だからその3つの中で部分的に、あるいは統合的に矯正すればいい。
大切なことは、「今日だけは」と、自己を限定させてやること。「今日だけは、バットの素振りを300回しよう」と考え、実行する。出来れば翌日も、「今日だけは」と続ける。三日坊主ともいいますが、三日続けば、三ヶ月続けられる。一年が三年になっているでしょう。そうすれば、バッティングの何かが進歩しているはず。
・試合の勝敗について、「勝ちに不思議の価値あり、負けに不思議の負けなし」という認識をしている。勝てた理由がよく分からないケースもあるが、負けにははっきりした理由がある。「結果が出ないとき」にも同じことがいえる。
・選手の力を引き出すのには、5つある。
①時間〜チームが勝つための練習や研究、自己の研磨にどれくらい時間をかけたか。
②知識の導入〜野球は考えるスポーツ。野球の質を高めるための知識をどれだけ自分の引き出しに入れることができたか。
③情報収集〜かつためのあらゆる情報を集め、整理し、分析し、的確に指示する。
④適材適所〜もっとも、ふさわしい選手を、もっとも良い時期に起用する。
⑤適齢適所〜過去の栄光を背負った人が、年齢的に過去の水準を保てなくなったとき、いかに年齢に応じて能力を発揮してもらえるかを考えること。
…ん〜深いなあ…。(>_<) やっぱり原理原則はどこでも同じなんだね。(^^♪