- 作者: 村上龍,テレビ東京報道局
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/05/26
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 60回
- この商品を含むブログ (61件) を見る
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/bn/071119.html
DVDレコーダーでいつも毎週予約をして、オフの時に見ているのが、『カンブリア宮殿』。これだけの最先端の経営者が出てくる経済番組って貴重だよね!
この奇妙なタイトルを考え付いたのは司会の村上龍氏だとのこと。多士済々の経済人が活躍する今の日本の状況が、一切に多様な生物が誕生し、次の時代の進化につながった五億五千万年前のカンブリア紀に似ているというのだ。ん〜!テレビもいいけど、本はじっくり読めるから味わい深いな〜…。ちょっと長くなるけど、ツボとコツを紹介しちゃおう。
・張富士夫(トヨタ自動車会長)
『常にチャレンジする必要がある。難しい状況が襲ってくるときは、みんな一生懸命やるからいいと思うんですが、ではもうこれでいいと、チャレンジがなくなった時、どうなるのか、その時が怖いなと思います。』
・大橋洋治(全日本空輸会長)
『若い方はチャレンジすべきです。一生懸命仕事をして、やってもいい範囲の中で、自分の能力を超えたことをした失敗。本人は出来ると思ってやったわけですから、これは仕方がない。チャレンジすれば必ず道は開けると思います。最近の若者は失敗をしない人が増えているような気がします。そういう人たちは、実際は何もやっていないんじゃないか、と思うんです。』
・後藤卓也(花王取締役会長)
『これだけものが豊かな時代になりましたから、我々に関する商品で「どんなものが欲しいですか」とお客様に聞いても、「これだ」という答えはまず返ってこないんです。ですから我々にとっては、お客様が意識していないような、まさに潜在的ニーズをどう掴み取るかが大切になってきます。そのためには、それこそ、好奇心を持って世の中の動きや人々の生活を見ていくしかないんじゃないか、と思います。』
・古田英明(縄文アソシエイツ代表取締役)
日本で初めての、企業の社長や取締役を専門にヘッドハントする会社。実際にスカウトするのは、100人のうちわずか5人ほど。仕事の能力、リーダーシップ、人柄…。交渉は、数ヶ月から数年に及ぶこともある。古田は日本一のヘッドハンターだ。
『我々がお声がけする方は、基本的に今の仕事に夢中になっている方です。夢中だからこそオーラが発せられている。そこが我々の目にとまってお会いいただくわけですから、「はい、わかりました。転職します」というケースはないですよね』
では、どんなやり取りをしているのか?その一例を再現してみる。
ある日突然、ヘッドハンターから電話がかかっていく。面食らったその人は、とりあえず「転職する気はありません」と言うはずだ。
「それはわかっています。あなたは専門分野で大変優秀な方だとお聞きしました。一度お会いして、その分野のことをご教示いただきたいと思いまして…」と答える。
『仕事の出来る方というのは、相手がよく知らない分野のことでも、相手のレベルを想定しながらその人にもわかるように説明することが出来るんです。腑に落ちる説明をされると、本当に出来る方だなと思います。』
数日後、約束の喫茶店で会うと、ヘッドハンターに聞かれるまま、その分野について熱心に話す。その場でも、「その力を別の場所で生かしてみる気はありませんか」といわれるが、「今の会社で満足しています」。しかしヘッドハンターは…。この先は、本を読んでね。(^^♪
縄文アソシエイツ
http://www.jomon.co.jp/
・岡野雅行(岡野工業代表社員)
『うちのお得意さんに一番最初に言うのは、他でやっているものはうちにもってきてくれるな、ということなんです。どこにもできないやつ、どこもやっていないやつだけ持ってきてくれ、と。それしか受けない。』
・稲盛和夫(京セラ名誉会長)
『自分の欲望、野望を達成することだけを目的とした方が経営者になると、社員は被害者になります。経営者になりたいと思う人は、自己犠牲を払ってでも社員とお客様を大事にしようと思って欲しいです。というより、大事にしようと思えばある程度の自己犠牲は免れない。それをいとわない人間性を持った人でないと経営者になってはいけない、と私は思うんです。ただ、現実にはみんながそうだというわけではありません。自分だけよければいいという経営者もいますから。』
どう?特に縄文アソシエイツの古田社長の話は、昔、私がヘッドハントやっていたことを思い出した。このトークは、現場で使えるよ〜!(^◇^)