日本人のしきたり―正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…に込められた知恵と心 (プレイブックス・インテリジェンス) (青春新書インテリジェンス)
- 作者: 飯倉晴武
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2003/01/01
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 447回
- この商品を含むブログ (65件) を見る
さて、この本は「なぜ、正月に鏡餅を供えるのか?」「節分に豆をまく理由は?」「厄年はなぜ男42歳、女は33歳なのか?」・・・・・・などなど、いまに残る年中行事、伝統的なしきたりの由来をさぐる一冊。四季を重んじ、人生の節目を大切にした日本人ならではの『豊かな人生観』がこの一冊に凝縮!その中で、ハア〜!カア〜!クウ〜!(>_<) 、にゃるほど〜!とうなづいたツボとコツを紹介しよう。みんな知ってるのかな?
・初夢…なぜ元旦ではなく、正月二日の夜に見る夢が初夢なのか?
〜昔は、書初め、稽古始め、仕事始めなど年初めの行事が二日であったため、一年のスタートとして、二日に見る夢を重視したもよう。
・年越しそば…なぜ、そばを食べるのか?
〜そばのように細く長く長寿であるように、は、もちろん。昔金銀細工職人が仕事場に飛び散った金粉を、そばを練って作っただんごで集め、そのだんごを焼いて金粉を取り出したことから、「そばは金を集める」という縁起の意味もあったという。
また、刻みネギが添えられるのは、ネギの語源が「ねぐ」=「祈る」という意味があることから。
・引き出物〜なぜこう呼ぶのか?
〜平安時代の貴族たちの間では、馬を引き出して贈ったと言うことが文献に残っていてこれが語源。当時は馬だけでなく、鷹や犬、あるいは衣服などの場合もあった。鎌倉時代には刀剣や弓矢なのdの武具、更に砂金、銭、鶴、鯉、茶、昆布などの品々が贈られるようになった。
・手紙の禁忌言葉…手紙で使ってはいけない言葉
〜日本は言霊の国。言葉の持つ意味に対して敏感なため、手紙の中でも忌み言葉を避けてきた。
例えば、結婚には、「別れる」「切れる」「去る」「離れる」などの表現は使わないように。出産には、「流れる」〜たとえ悪意がなくても「月日の流れるのは早いもので…」とは使わないように。(>_<)
弔辞でも、不幸が重なるという意味で「くれぐれも」「重ね重ね」などの繰り返し言葉や、「また」や「再び」「続いて」などの不幸の再来を連想させる言葉は書かない。
・大安・仏滅…本来は戦いの吉凶を決めるものだった
〜古代中国の「六曜(ろくよう)」。三国志で有名な諸葛孔明が戦いの時に利用したとか。
・先勝(せんしょう・せんがち)…午前が良く、午後は悪い
・友引(ともびき)…正午のみが凶。友を引くという意味で葬儀などの弔事が避けられる。
・先負(せんぷ・さきまけ)…午前が悪くて、午後が良い。
・仏滅…一日中最凶の日
・大安…一日中良い日。大安吉日という。
・赤口(しゃっこう)…昼だけが吉。朝・夕は凶で、災いに出会いやすい。
・招き猫…猫が商売繁盛に結びつくのはなぜ?
〜豪徳寺(世田谷区)に彦根藩主の井伊直孝が鷹狩りの際に門前まで来たときに、猫が右手を上げてしりりに寺内に入るように招くので誘われるように入った際に、激しい落雷があり、危うく災難を逃れることが出来たのが由来。いまでも、その猫の墓は豪徳寺の墓地の一角に猫観音として供養されているとのこと。ちなみに一般的には、右手を上げている猫は金運を、左手を上げている猫はお客を呼び込むといわれている。