この本は、その勝者と敗者の紙一重を生々しく描いた6編のノンフィクション。著者は沢木耕太郎氏。
以前、このブログでも紹介した、史上最年少で2000本安打を達成し、打撃の天才・川上哲治に"長嶋を超える唯一の天才"とまで言わしめた東京オリオンズの背番号3、『E』こと榎本喜八の『さらば宝石』は心に響く…。(^_^;) 現役のバッティングを見たかったな〜!
イチローを超える天才! 『打撃の神髄 榎本喜八伝』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20070623
中でも、読んでいるうちにグイグイ惹きこまれたのが、ミスタージャイアンツ・長嶋茂雄と同年代に生まれたゆえの悲劇『三人の三塁手』だ。 熱狂的な野球ファンの私でも知らなかった話だ。
長嶋茂雄と同期入団、同い年で、ジャイアンツのユニフォームを着ることになった難波昭二郎。彼は、長嶋に匹敵する力を持っていた。みな 難波は不運だったという。不世出の天才と同じチームに入り、同じ三塁手で同じ長距離砲、そして全ての点で少しずつ劣っていた。長島が東京六大学で8本のホームランを作ったときに関西六大学で7本の新記録を打ち立てていた。僅か一本の差だった。
ドラフトがなかった当時、もし、難波が中日に行けばレギュラーだったし、ある程度の成績は残せただろう。難しかし、巨人では代打要員でしかなかった。 長嶋と比べて、難波はあまりにも地味だった、繊細すぎた、プロとしては優しすぎたのかもしれない。 そしてもう一人、土屋正孝との物語、『三人の三塁手』。
その他、東京五輪のマラソンで銅メダルを獲得し、その4年後に痛切な遺書を残して27歳の若さで自殺した円谷幸吉の生涯を描いた 『長距離ランナーの遺書』、 32歳にして三度目の世界王者カムバックに挑む輪島功一の姿に迫る『ドランカー<酔いどれ>』。これを読んで、テレビに出てくる輪島功一のイメージが変わった! ボクシングのカシアス内藤『クレイになれなかった男』など収録。
勝者と敗者の紙一重とは、ウチ(SA)の『売れる・売れない対比表』みたいだな〜。(^◇^)
まず確かめる ⇔ すぐに信じる、疑う
成功の反対は?『平凡』 ⇔ 成功の反対は?『失敗』
積極的(相手の心を開く) ⇔ 図々しい(相手の心を閉ざす)
目上に堂々と、目下に謙虚 ⇔ 目上にペコペコ、目下に横柄
価値ある投資をする ⇔ 浪費、投資を繰り返す
などなど。
…勝者でありたい!(^^♪