- 作者: 武者小路実篤,亀井勝一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1953/01/13
- メディア: 文庫
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その中でも、彼の詩集は、不定期に読み返している。10代、20代、30代、40代と繰り返し読むたびに変わらぬ感動と少しずつ変わっていくとらえ方の両側面がある。知らぬ間に自分の考え方や価値に影響を受けているようだ。誕生日を迎えてまた読む機会を得た。特に好きな歌を紹介しよう。(^^♪何か心の支えになれば幸いである。(^・^)
『俺たちは杉の林』
俺達は杉の林 協力はするが 独立する。
俺達は人間 協力はするが 独立する。
『笛を吹く男』
一人の男が 笛を吹く 誰も来ないが 笛を吹く
一人が来たが 笛を吹く 二人が来たが 笛を吹く
十人来たが 笛を吹く 百人来たが 笛を吹く
何も知らずに 笛を吹く。
『桃 栗』
桃栗三年柿八年 だるまは九年 俺は一生。
『進め、進め』
自分たちは後悔なんかしていられない
したいことが多すぎる 進め、進め。
麦が出来そこなった!
それもいいだろう あとの為になる 進め、進め。
家が焼けた!
それもいいだろう 新しい家がたつ 進め、進め。
人がぬけました
仕方がない 更にいい人が入るだろう 進め、進め。
何をしたらいいのかわからない
しなければならないことを片っぱしからしろ!忠実に。 進め、進め。
こんな歩き方でもいいのか。
いいのだ。一歩でも一寸でも、信じる道を 進め、進め。
神がよしと見た道は
まちがいのない道だ 進め、進め。
兄弟姉妹の
幸福を祈って 進め、進め。
つい足をすべらした
かまわない 過ちを再びするな 進め、進め。
後悔なんかしれいられない
したいことが多すぎる 進め、進め。