セブン-イレブンおでん部会―ヒット商品開発の裏側 (朝日新書 34)
- 作者: 吉岡秀子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/03/13
- メディア: 新書
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私は、それほどまで味にこだわらないし、あまりコンビニに行くほうでもないのだがその秘密がこの本で明らかになった!
1974年に1号店、1980年1,000店、2003年1万店突破!一日1,000万人が来客するというコンビニ界の王者、セブンイレブンは、驚くべきことに、毎週の新商品が約100品目、商品の入れ替わりが1年で約7割!そして、1店の日商が約63万円と、業界2位、3位のローソン、ファミリーマートよりも約15万多いとのこと、これはすごいことだ!その強さの秘密は、売り上げの7割を占める食品への味のこだわり。つまり「おいしい!」こと。
この本では、おにぎり、メロンパン、調理めん、おでん、サンドイッチ、カップめん、アイスクリーム…、それぞれの項目ごとに面白い話が目白押し!
しかし、このタイトルがすごいね〜。タイトルでもある『おでん』の話を抜粋しよう。年間販売個数約2億8000万個!日本一売れているおでん屋かもしれない。売り出したのは、1979年におでんウォーマー(鍋)が登場して以来だという。1店舗に1冊『おでんマニュアル』本があり、実に細かい指導がされている。「牛すじのにおいはつくねに移りやすいです」 「おでんつゆは、一時間で約700cc蒸発します。鍋から目を離していると水位が下がるので常に気を配るようにしましょう」などなど。( ..)φメモメモ
そのセブンのおでんを支えるのが「おでん部会」。さらに「大根部会」「豆腐部会」「海産部会」「練物部会」「つゆ部会」「巾着部会」「畜肉部会」と分科会に分かれ常に商品研究をしているのだ。大人気なのは、やはり、大根と玉子。大根は、90年代から契約した専用農家で作っていて、土壌作りから着手。そして畑の片隅に加工工場を建て、収穫後すぐに加工できるように、鮮度を重視した。
サイズは、厳しく指定され、中サイズの大根1本からは、6個のおでんだねしかとれないが、端者は、おろし大根に、葉っぱは、フリーズドライにして味噌汁の具にとすべて残さず使っている。ひえ〜!!!(>_<) このこだわり…。すごっ!
鈴木敏文会長は語る。「ウチのおでんはおいしいと思いますよ。長年研究してやってきてますからね。他は食べたことがないから分からない。僕は他のチェーンに入ったことがないんですよ。」
−視察もしないんですか?
「しません。見る必要がないからです。もう、30年以上社員に言い続けていることですが、競合店はどうかなんてことはまったく関係ない。僕らが見なきゃいけないのはお客様です。お客の立場になって考える。そしてコンビニとは何かを正しく理解し、基本を押さえていかなくては、いい商品開発は出来ません。」 なるほど〜!
他にも、どんなビジネスでも活用できる話が満載しているんだけど…。興味があったら読んでみてね!(^^♪