- 作者: 西村欣也
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/02
- メディア: 新書
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スポーツ心理学の用語で『ゾーン』という言葉があるらしい。超一流のアスリートが体験する特殊な感覚を意味するそうな。野球選手が『投手のボールが止まってみえた』とか、そういう瞬間を『ゾーンに入った』という。いわゆるえらばれし人にしか体験できない『神の領域』だと著者は言う。いいね〜!この『神の領域』という言葉 ( ..)φメモメモ
長嶋茂雄、王貞治、亀田興毅、千葉すず、橋本聖子、笠谷幸生などが紹介されているが、最も感銘を受けたのが、スピードスケートの清水宏保だ!
長野五輪金メダル、カルガリーでの世界記録後のインタビューが興味深い。
−レース中何を見ているんですか?
「『光の道』ですね。レース前にメンタルリハーサルという作業をするんです。500メートルのコース取りを完璧にイメージする。それが光の道となって記憶される。『見える』という表現とは少し違うかもしれませんが、レース中はそのコースを追うんです。」
−世界記録のレースは、その光の道を狂いなく追えたのですね?
「それが違うんです。最終コーナーの出口で2センチ外にふくらんだ。それがなければあと0.2秒は速くなっていました。」 ひえ〜!2センチ〜!!(>_<)
「最高の状態で滑っているときは、自分の周りが真っ白になる。外部の音は何も聞こえない。視野は30センチぐらいしかない。体の中をゆっくりと時間が流れていく不思議な世界ですね。聞こえてくるのは自分の声。『そこは、抑えながら…』とか自分と対話しながら滑ってますね。」
私も、最高のギャグを言って、滑った時は、頭の中が真っ白になります…。(~_~;)
また、彼は、プレッシャーと今後のことについては、次のように語っている。
「長野五輪の一週間前にプレッシャーで胸が締め付けられるような感覚に襲われました。コーチにカウンセリングを受けるという方法もあったと思います。でも、僕は一人で引き受けようと思った。そうじゃないと世界の頂には登れないと考えたからです。」
「競技者として終わる日は来るでしょう、その時にスケートにしがみついていたいと思わないですね。まだ具体的にイメージできませんが、スケートをやめた後は、全く違う世界でゼロから苦労したい。また、新たにハードルを設定して、もう一度苦労したい」
クウ〜!(>_<)さすが頂点を極めている人は違うな〜!ちなみに素質は、001−024−024。分かる気がする。現役続行している彼の再起を心からお祈りしている。