「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜もし無人島に漂着したら?どうする?…『漂流』(吉村昭)

lp6ac42007-04-12

もし、たった一人で無人島に漂流したとしたら?生きる希望を持ち続けられるだろうか?
(ーー;)


江戸・天明年間に、シケに遭って黒潮に乗ってしまった4人の男たちが、絶海の火山島に漂着したという実話を元にしたドキュメンタリー小説。水もない、食べ物もない、植物も草木も生えていない無人で、仲間の男たちは次々と倒れて行ったが、土佐の船乗り長平はただひとり生き残って、12年に及ぶ苦闘の末、ついに生還する想像を絶する実話。作者・吉村昭氏の徹底した調査とその描写力で、『お前、見たんか〜!?』と思わせる。


島を探検してみると全く食べ物も水もないことに気付く。唯一の食べ物が大量に生息しているアホウドリの大群。それを殺して、生肉を食べるしかないのだ…。そして卵の殻を丁寧に割り雨の日にそれに大量に並べ雨水を貯め、一日一杯と決めて飲む生活…。

一人は、元々の病気持ちのため、そして、これからの絶望的な生活に悲観して、亡くなる。そして、二人は、鳥の肉しか食べない食生活と毎日ゴロゴロ寝て暮らす生活で、栄養失調になり病死…。長平は、ただ一人残り、孤独の中、気が狂いそうになる中で、入水自殺も企てたが、やがて帰還をあきらめ悟りを開いた。嘆いていても仕方ないからである。それからは念仏だけを友になんとか生きる希望を持ち続ける…。また、アホウドリが渡り鳥であることを見抜き、アホウドリの肉を干物にして保存食にし、寝てばかりでなく、運動のため、磯に出かけて魚や貝、海草をこまめに摂った。…そして12年後終に奇跡の生還…。


いや〜!驚いた!人間の極限とはこのことだろう…。そして、生きていくこと、知恵を使うということ、仲間の有難さ、希望を持つということ、いろんなことを考えさせられる本だ。今年読んだ本ののベスト3に入るだろう!


もし、無人島に行くのならこの本を持っていく!?いや〜行きたくない…\(゜ロ\)(/ロ゜)/


追伸 おかげさまで、このブログも一日も休まず、丸二ヶ月間、60日間続きました。ありがとうございます。<(_ _)> 100日、1,000日続くように仕入れを継続します。どうぞこれからもお付き合い下さい。(^^♪