- 作者: 萩本欽一
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2007/02
- メディア: 単行本
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小さいころから、コント55号のドタバタが大好き。『スター誕生!』は毎週見ていたし、『オールスター家族対抗歌合戦』も好きだった。そんな欽ちゃんの自伝を興味深く読んだ。生い立ちから浅草時代、テレビでの視聴率100%男と呼ばれたこと、そして野球〜茨城ゴールデンゴールズまでのエピソード満載。キーワードは、『夢を見る力』だろうか。
意外だったのが、天性の『あがり性』。最初にテレビに出たころ、生放送のコマーシャルでセリフを忘れて19回連続でトチリ、一度テレビ界からすっとんだほど。コメディアンという仕事は、向いていないと思っていたそうだ。
そして、一番感動したのが、愛弟子の斉藤清六とのこと。
『欽ちゃんのシネマジャック』というプロジェクトで、テレビから映画界に進出して、回りから「映画を作るの?今まで稼いだお金みんななくすぞ!」と言われ、そのとおり、ものすごい赤字で大失敗したときのこと。
斉藤清六が、そんな欽ちゃんを心配して、現金1000万円持って、「大将、これで映画のチケット売ってください」と来たんだそうだ。
欽ちゃんが、そんなチケット買うほどすごい映画じゃないよって、言ったら、泣きながら、「これは、僕のお金じゃない。大将が稼がせてくれたお金だから」。結局そのお金は受け取らなかったが、その後どこかで、1000万円分チケット買って、みんなに配っていたという。
以前、コント55号時代に自主制作映画を作ったときも、清六は、人知れず、映画のポスターをベニヤ板に張って、サンドイッチマンをやりながら、映画の宣伝をしてくれてたらしい。
それまでは、弟子入り志願で来ていたのだが、何をやっても不器用で、出入り禁止にしていたそうな。それが、そのエピソードを聞いて欽ちゃんは、清六を探し出し、「清六!俺は意地でもお前を有名にする!」って誓い、『欽ドン!』で有名になったとのこと。
クウ〜!(ToT) 泣ける!
ピンチの時に離れていく人が多い中で、いつまでも恩義を忘れず、駆けつけるなんて出来そうでなかなか出来ることではない。
正に、満たされると満たし返したくなる、『ミラーの法則』や〜!(T_T)