「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「いつも、気づけば 神宮に 東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」」(長谷川晶一)

 

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ライブ配信のお知らせ】

 

ギター弾き人生41年。コロナ禍で延期となった恒例のバースデイライブ!待ちに待った(?)半年遅れで開催です!初のネット配信!しかも無料!(投げ銭有り(笑))小野塚テル初体験の方も気軽にお楽しみいただけます。

オープニングアクト丹座夜子ちゃんを迎え、前半は「愛を語るシンガー」小野塚テルのオリジナルのラブソング。後半は「酒場のギター弾き」小野塚テル。歴代の「時事ネタ名作集」というダブル・ファンタジー!!!

笑わせます!泣かせます。感動と癒やしと大爆笑一大アトラクション!YouTubeで聴けないナマの小野塚テルをあなたに!♪

 

【配信メディア】
-KA☆BOSSキャス -
https://twitcasting.tv/ka_boss08

 

投げ銭BOX】
-Live Space KA☆BOSS webショップ-
https://ka07boss.official.ec/

 

酒場のギター弾き 小野塚謠(テル)半年遅れの56歳バースデイライブ 無料動画配信!
https://www.facebook.com/events/367555697738263/

 

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ワタシが子どもの頃のヤクルトといえば、エースの松岡弘安田猛、打者では若松勉。ちょっと前がヤクルトアトムズだったんだよね! 広岡監督の初優勝と日本一の時は、ホント感動したよね。(・∀・)

 

明るく、家族的で、なぜかアンチがいない東京ヤクルトスワローズ。その独特のチームカラーの正体を、多数のレジェンドOB、現役選手、首脳陣らの証言で掘り下げた「新説・ヤクルトスワローズ史」。あの八重樫幸雄はかつて、俊足内野手一本足打法だった?金田正一の背番号「34」はなぜ、永久欠番でないのか?野村克也という“劇薬"に生かされた男、殺された男とは?岡林洋一伊藤智仁ら90年代のエースはなぜ、壊れたのか?関根潤三に「1勝2敗の勝者論」を問いただす!そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
「……最後にわがまま、気ままなお願いですが、あと一本と迫っておりました両リーグ200号本塁打この一本をファンのみなさまの夢の中で打たせていただきますれば、これにすぐる喜びはございません……」僕は、このとき大杉のセ・リーグ200号ホームラン」をこの目でしっかりと見た。涙で滲んだ目でも、それははっきりと見えたー。
 
・(どうして80年代のヤクルトはあんなに弱かったのでしょう?)「やっぱり、負けグセだよね。だって、あの頃って、勝てる雰囲気がなかったから。先に点を取られると“これは逆転できないな”って思ったし、リードしてても、“いつかやられるな”って思ってたし。1点差までは追いつくけど、それをひっくり返す力はない。“今日もダメだろうな”って雰囲気が漂うんだよね」(広澤克実
 
・(関根潤三)「僕が監督を引き受けるときには、チームが強いか、弱いかは関係ない。むしろ、考えたのは“どうやって、若い選手を上手にしようか?”っていうことだけ。でも、実際は選手たちから教わることの方が多かったね〜。池山にしても、広沢にしても、みんな素直なの。だから、僕としては非常にやりやすかった。三振?だってしょうがないじゃない、三振するんだから。それを怒ったってしょうがないからね。すぐにうまくなるもんじゃないからね」
 
(池山、広沢選手は関根さんが育てた?)「いや、僕は彼らを育てたとは思っていない。あのね、彼らがね自分で育ったの。僕が彼らを育てられるはずがない。選手が頑張って優勝した。監督が優勝するわけじゃない。それを勘違いしちゃいけない」
 
「僕はヤクルトというチームには本当によくしてもらったのに、僕自身はチームに恩返しができなかった。ホント、ロクな仕事をしてないね……。選手はケガをしないで、喜んでやってくれるのがいちばん。選手っていうのはね、監督にとって宝だから
 
準永久欠番というすばらしいシステム」「背番号1の系譜」「八重樫幸雄ー「古田に謝れ!を、謝れ!」」「松岡弘ー191勝190敗の大エース」「男道(作詞作曲・松岡弘)」「国鉄、サンケイ、そしてヤクルト」「国鉄戦士たちの系譜」「ID野球超二流の系譜」など。

 

まだ今年は球場に行ってないなー!神宮に行きたいなー!野球ファン必読っ!オススメです。(・∀・)

 

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GOURMET〜これぞ!ザ・昭和の味!老舗のワンタンメン…「 五芳斉」(新宿区榎町)

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デラックスワンタンメン 680円 半カレーライスセット 200円

五芳斉

東京都新宿区榎町41 

03-3268-7539 11:00~14:30 18:00~20:00

tabelog.com

 

先日、テレビを何気なーく見ていたら老舗の町中華の特集。そこで紹介されていたのがこの店。ナント!昭和25(1950)年創業の「五芳斉」。ということは70年!!!二代目のご主人が亡くなって、奥様が一人で切り盛りしているとのこと。気になるので行ってきました!

 

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神楽坂駅から早稲田方面に向かって行くとポツンと佇んでいます。ノレンがないんだよね〜!ところで「五芳斉」ってどういう意味だろう!?(笑)

 

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ワンタンメンが580円で、デラックスワンタンメンが680円!?や、や、安すぎるっ!ラーメンだって700円を超えるのが当たり前の時代にっ!アジフライの豚汁付きも気になる〜!

 

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これが通常のメニュー。ランチだと200円近く安くなるのかなー!それにしても安い。迷ってしまう。

 

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「味噌ラーメンデラックス」じゃなくて「デラック」ね「ス」がないんスね。(笑)思わず、いつものクセで、誤植が目についちゃう。(笑)探してるんじゃないス!

 

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デラックスワンタンメン 680円。安いなあ!そしてこの完璧なビジュアルっ!!!

 

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 厚めのチャーシューとメンマ、下にはワンタンがたっぷり。そしてゆで卵と、昭和の中華の象徴、ナルトがウレシイっ!こりゃデラックスだー!マツコもびっくりっ!(笑)

 

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 半カレーライスセット 200円 これ、肉がたっぷり!半カレーのレベルじゃないよー!ウレシすぎる〜!大満足〜!

 

ここは近くに来たらゼッタイに寄りたい!次はアジフライと豚汁だなー!ずっと続いて欲しいお店です。超オススメです。(・∀・)

 

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「「視聴率」50の物語」(ビデオリサーチ編)

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昔と比べてテレビを観なくなったなあ……。朝と夜のニュースとバラエティぐらいかなあ。連続ドラマも映画も見ない。ザ・ベストテン「8時だヨ!全員集合!」のようなオバケ番組もなくなったもんなあ。そもそも一家団欒ということ自体なくなっちゃったもんなあ。(笑)

 

さて、この本。「テレビ番組視聴率調査が始まって50年。その間、数々の高視聴率番組や話題作が生まれ、時代を彩ってきました。そんな名番組に関わった脚本家、演出家、放送作家ニュースキャスター、プロデューサーら50人に、名番組の舞台裏、視聴率の功罪、今日のテレビへの提言などを聞きました。巻頭特集、名シーンとともに振り返るテレビ番組50年の歩み。巻末付録、視聴率ベスト10の50年」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
黒柳徹子「テレビが世の中をおおむねよくしたと信じたい」
 
徹子の部屋を始めてから、テレビドラマはやるまいと決めました。ドラマの役柄の印象が強いと、そういう人がインタビューしていると、見ている方が思ってしまう。それはよくないと思ったので、テレビに出るのは「わたし」で出るものだけにしようと。『ザ・ベストテン』『世界ふしぎ発見!』も「わたし」で出る、芝居は舞台だけ出る、と・そういうふうにはっきり分けたんですね。
 
私は自分が好きで、自分がいいと思って出ている番組が悪かろうはずがないと思ってましたので、視聴率を基にしたことって一度もないんです。テレビに出ていて、これほど視聴率を気にしてない人間もいないんじゃないかと思いますよ。ザ・ベストテンは楽しみでしたね。青春という感じがしてね。私たちの青春はあそこにあったというくらい楽しかったです。
 
 
澤田隆治「面白い番組をつくれば、いまでも視聴率40%は取れる」
 
アメリカのテレビディレクターの平均寿命は45歳だという記事を読んだんです。ぼくは、そうだろうと思った朝日放送に入ってから徹夜、徹夜だった。家には着替えに帰るだけ。ストレスが原因の病気は全部やりました。胃潰瘍から肝硬変、ヘルペスメニエール病など。45歳で死ぬのだから、それまでに何とか名前を残したいという気持ちで必死にやってたら、不思議なことに生き残っているあとは余生だと考えていますから、少しでもみんなのためになることをやろうと思って生きています。
 
 
・藤田潔さん「感動と悦びを与えられる「視聴率」がもっとも大切」
 
11PM(65年11月放送開始)が始まる午後11時は、そもそも当時テレビでは放送が終了していた時間帯です。すなわち視聴率が0%だったところに番組を立ち上げたわけです。「もう人が寝ている時間に誰が見るんですか」と提供スポンサーがつかず、局は腹を決めて、提供スポンサーなし、オールスポットセールスだけでいこうと、冒険でしたが覚悟してスタートしまいした。そのなかでサントリーの30秒生CM枠を大橋巨泉が担当し、それが話題となってスポットCMがどんどん売れだし、視聴率も取り始めました。11PM』の成功は、出演者の面白さもさることながら、提供スポンサーがなかったことで、プロデューサーやディレクターが自分の好きなように番組づくりができ、25年も続く大人が楽しめるニュースワイドショーに成長したのです。
 
 
テリー伊藤「みんな興味があることを、どれだけポップに見せるかがテレビ」
 
ぼくの仕事における信念は「仕事は人生を含めて、なめてかかって、真面目にやれ」です。たぶん、メジャーに言った松井秀喜さんにしろ、イチローさんにしろ、「俺たちは甲子園を目指してずっと必死で練習して、基本ができているんだから、こんなベンチでガム噛んでいるメジャーの連中に負けるわけがない」と心で思っているんじゃないですか。いわばなめている。でも、自分の仕事は、真面目にやるわけです。
 
 
秋元康 「視聴率という地図が、テレビの方向を示してくれる」
 
紅白歌合戦』『8時だョ!全員集合』にしても、お茶の間という言葉があった時代のおばけ番組ですよね。その時代は子どもからお年寄りまで楽しめる最大公約数という言葉が存在したんです。それは時代とともに細分化されて、最大公約数ではなくて、最小公倍数になってきました。ただ、最大もあるとは思います。時代は変わっても人気持ちを変わっていない。ラブレターも、電話になり、留守電ができ、ポケベルになり、携帯になり、メールになった。でも、好きな人からの返事を待つとか、彼氏や彼女はどこにいるんだろう……という気持ちは、ずっと変わらないんです。よくAKB48の歌詞について、10代の女の子の気持ちをなぜ書けるんですか、とたずねられますが、それはぼくが中学生、高校生の時、どんなことを思っていたかということを変換しているだけなんです。つまりぼくの仕事は、世代を世代をつなぐ「通訳」をすることだとぼくは思っています。

 

華やかなテレビの裏方のハナシは実にオモシロく説得力がある。オススメです。(・∀・)

 

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「セラピスト」(最相葉月)

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セラピスト(新潮文庫)

セラピスト(新潮文庫)

 

最相葉月さんの 絶対音感は、良かったなあ〜!♪ 「流し」のワタシは、耳コピ」ができるんだけど、絶対音感はないんだよね。相対音感なんだよね。「絶対音感」を身に付けることがメリットばかりじゃない!ということを知りました!♪

 

さて、この本。次なるテーマは、〈心の病〉だった――。河合隼雄箱庭療法を試み、中井久夫から絵画療法を受け、自らもカウンセリングを学んだ。心の治療のあり方に迫り、セラピストとクライエントの関係性を読み解く。そして五年間の取材ののち、〈私〉の心もまた、病を抱えていることに気づき……。現代を生きるすべての人に響く、傑作ドキュメンタリー。文庫版特別書き下ろし「回復の先に道をつくる」を収録」そのエッセンスを紹介しよう。

 
カウンセリングが戦後の日本に持ち込まれてから、まもなく65年になる。それは、心の声に耳を傾けるとはどういうことかという問いの元、セラピストたちが手探りで歩いてきた歴史である。他社の苦しみへの責任を問うために、自らを律する訓練を重ねてきた時間でもある。
 
・60年代、統合失調症(以前の精神分裂病)の患者のうち、自然に絵を描く人の比率は2%ぐらいといわれていた。ところが、精神科医中井久夫が受け持つ統合失調症の入院患者では、80%を超えていたという。これは、きわめて稀なことである。紙を渡し、ここに自由に絵を描いてみてくださいといわれても、統合失調症の患者には容易ではないためだ。それなのに、描く。なぜそんなことができるのだろうもしなんらかのテクニックがあるのだとしたら、それはどのようなものなのか。そもそも絵を描くことがどうして治療になるのだろう。実際に自分がそれを体験することで感じとることができるならば、と考えた。さあ、そろそろ書き始めてみようか。この5年間、おずおずと歩き回った心理療法の界隈について、私が見たカウンセリングの世界、守秘義務という傘の下にある、人と人との交わりと沈黙についてー。
 
臨床心理士でも、彼らの経歴をのぞくと、自分がどの学派を学び、誰に師事し、どの療法が専門、と記す人が多くて首を傾げてしまう。楽家や料理人ならまだしも、人の心が向き合うのになぜ師弟関係が必要なのか。なぜ特定の学派を打ち出す必要があるのかさっぱりわからなかった
 
木村晴「中失明女性の箱庭制作」症例記録自閉傾向児の箱庭表現」、カール・ロジャーズの「非支持的療法」「ハーバート・ブライアンの事例」中井久夫精神科治療の覚書」
 
箱庭とは、クライエントが一人で作るものではなく、見守るカウンセラーがいて初めて、その相互作用によって作られるもの。ドラ・カルフがローエンフェルトの世界技法を箱庭療法へと発展させるにあたって明確に打ち出したのは、治療者と患者の関係の大切さだった。どんな表現が行われても受容しようとする治療者の安定した姿勢が箱庭の表現に影響を与える。カルフはこれを「母と子の一体性」と表現し、「自由にして保護された空間」を治療者と患者の関係性の中で作り出すことが治療者としての任務であると述べている。私自身、初めて町のクリニックで箱庭を作ったとき、その瞬間まで考えても見なかった、自分の幼い頃の神戸の風景が目の前に展開されたことが不思議でならなかった。一人で箱庭に向き合ったとしても、何時間経ってもそんな光景を作るとは思えなかったからだ。箱庭とはいったい誰が作るものなのか、私なのか、カウンセラーなのか、カウンセラーがいたからできたとして、では、別のカウンセラーならまた違う箱庭ができるのかどうかも気になった。
 
言葉だけでは帆湯現できないものがあった場合、言葉にしてしまうことで削ぎ落とされてしまう。言葉にできないもののほうが大事かもしれないのに、言葉になったことだけが注目されて、あとは置き去りにされてしまう。箱庭療法はつまり、言葉にしないことに意味があるということなのか。では、言葉にしないことでなぜ回復につながるのだろうか。患者がいて、そばで見守る治療者がいて、共に箱庭を鑑賞する。そんな日々を重ねるだけでなぜ人が治るのか。そもそも治る、回復する、とはどういうことなのか。
 
「あなたもこの世界を取材なさるなら、自分のことを知らなきゃならないわね」
 
これだけ毎年大量の卒業生を送り出して世の中にはカウンセラーがあふれているというのに、どうしてうつ病患者が減らないどころが増えているんでしょうねえ
 
・カウンセリングでの話の内容や筋は、実際は、治療や治癒にはあまり関係がないんです。それよりも、無関係な言葉と言葉の「間」とか、沈黙にどう応えるかとか、イントネーションやスピードが大事なんです。
 
悩める人のそばにいて、ひたすら話を聞く。うちひしがれている人のそばにいて、共に悲しむ。道に迷い前にすすめなくなった人の言葉にただ耳を傾ける。人と人とのそのような交わりは、人間の歴史と共にあった。宗教がそれである。暗闇の中にいるひとの苦しみに寄り添い、絶望の淵から救うために宗教は生まれた
 
 
「近年のクライエントの変化」は、まさに現代ならではだね……。心の病も変化するんだね、オススメです。(・∀・)

 

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セラピスト(新潮文庫)

セラピスト(新潮文庫)

 

 

「ハルさん」(藤野恵美)

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ハルさん (創元推理文庫)

ハルさん (創元推理文庫)

  • 作者:藤野 恵美
  • 発売日: 2013/03/21
  • メディア: 文庫
 

期待していない本で、思ったより良いと、また、感動のひとしお、なんだよね〜!まさにこの本がソレ!……なぜ、この本が手元にあるのか、も忘れたくらいの本。(笑)

 

(瑠璃子さん、今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて……)ふうちゃんの結婚式の日、お父さんのハルさんは思い出す、娘の成長を柔らかく彩った5つの謎を。幼稚園児のふうちゃんが遭遇した卵焼き消失事件、小学生のふうちゃんが起こした意外な騒動……。心底困り果てたハルさんのためにいつも謎を解き明かしてくれるのは、天国にいる奥さんの瑠璃子さんだった。児童文学の気鋭が、頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴ったほのぼのミステリ」そのエッセンスを紹介しよう。
 
・ハルさんこと春日部晴彦は人形作家。亡き妻の瑠璃子さん、春日部風里ことふうちゃんの三人の物語。
 
『自分に合わない場所にいるのは大変?』『自分らしくいられる場所があれば、そちらを選んだ方がいい』
 
「急な天候、急な転校。同じ部活の子が……転校してしまうのだ」
 
・「『今夜、ツリーの間で待っています』って書いてあったのよ、ここで待ち合わせているのは、ツリーの『下』よね。ツリーの『間』って書くのはおかしくない?
 
僕らのことを応援してくれている人たちなんだから、直接お会いして感謝の気持ちを伝えたいと思ったんだ。あのときにハルさんが言ったのと同じことを今、長谷さんは言っていた。
 
・ふたりはハルさんの方へ歩いてくる。長谷さんがひとつの花束を差し出す。「お父さん、今までありがとう」ふうちゃんからも、花束が差し出されている。「お母さんの分も…受け取って」目を潤ませ、ふうちゃんは涙声で言った。「お母さんは、いつもお父さんと一緒にいて、見守ってくれたから」「ああ……ああ……」ハルさんは何度もうなずいて、花束をふたつ、受け取った。ふうちゃんたちに何かお祝いを言おうと思った。だが、嗚咽がこみあげてきて、言葉にならない。
 
「消えた卵焼き事件」「夏休みの失踪」「涙の理由」「サンタが指輪を持ってくる」「人形の家」、どれも傑作です。

 

ラストの数ページは涙がトマラナイ……まるで、さだまさし「親父の一番長い日」のよう。感動です。藤野恵美さん、いいなあ!他の作品も読んでみます。オススメです。(・∀・)

 

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ハルさん (創元推理文庫)

ハルさん (創元推理文庫)

  • 作者:藤野 恵美
  • 発売日: 2013/03/21
  • メディア: 文庫
 

 

「芸人と影」(ビートたけし)

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芸人と影 (小学館新書)

芸人と影 (小学館新書)

 

ワタシと兄も明治大学生田校舎農学部出身。ビートたけしと兄・北野大さんも同じ明治大学生田校舎理工学部(前工学部)出身。いつも、何か共通点をカンジて親しみ深い。そして大尊敬している。(・∀・)

 

芸能界の光と闇を誰より知るレジェンド・ビートたけしが、「闇営業とヤクザ」「テレビ業界の真実」についてタブーなき持論を展開する。テレビでたけしが吠えたあの一言、「オイラたち芸人は、猿まわしの猿なんだ」の真意とは?今回も公共の電波には乗せられない放送コード完全無視の内容」そのエッセンスを紹介しよう。
 
いつから芸人は、世間からモラルを求められる存在になってしまったんだろうか?本来はカタギの社会で行きていけないヤクザ者、半端者の集まりが「芸能界」のはずだった。「芸能界の大御所」なんて言われる人間の過去をちょっと調べてみろよ。みんなスネに傷ある人間ばかり昔の芸能界は、たとえクスリやらで逮捕されたって、何年か経てばシレッと元通り活躍できるほうな、ゆる〜い業界だったんだよ。
 
地方の興行なんてヤバい筋の人たちが出てくるのが当然の世界だ。大きな声じゃいえないけど芸能事務所にはヤクザより怖い人だってたくさんいるからね。もし本気で芸能界から反社会的勢力を排除しようとしたら、芸能界が今の半分っくらいになっちまうってオチかもしれないぜ。(笑)興行と銘打って芸能活動をしてたら、ヤクザと関係ゼロなてわけないのに、なんで責任をタレントに押し付けるのかまるで意味がわからない。
 
「闇営業」なんていわない。「内職」を逆さにして「ショクナイ」なんて言ってたもんだよ。事務所に中間搾取されない「ショクナイ」はこれ以上なくありがたい話だった。おいらも数え切れないほどやったぜ。ショクナイで事務所をクビになるなら、オイラなんて死刑になったっておかしくない。(笑)
 
芸人なんてものは「カネがもらえる」「ゴチになれる」と聞けば、相手の名前を聞くよりも先に押しかけるもんだ。とくに若い頃はそうだよな。保身のために言い逃れをしてしまったのが、宮迫の一番の失敗だ。だけど、それに輪をかけてマズかったのが、ロンブーの亮と一緒にやった、あの涙ながらの会見だよ。2人が深刻な表情をして涙を流せば流すほど、オイラは冷めた。一度そんな目で見られてしまた芸人が、人を心から笑わせられるか?芸人はバカだと思われてもいいし、ワルだと思われたって構わない。だけど、同情されちゃ商売にならない。
 
オイラたち芸人ってのは、「猿まわしの猿」なんだよ。猿が人を噛んだからといって、猿に謝れっていうバカはいない。飼ってるヤツが謝るのが道理だ。吉本は6000人の芸人がいるというそのトップは「猿」を6000人も飼ってるいるのにこの対応か、と呆れちまった。
 
漫才は近頃でも上手いヤツがジャンジャン出てきているし、いまだにレベルが上がり続けてる。だけど落語は、志ん生さんを超えるのは見当たらない。歴史があるぶん、とっくの昔に落語は芸として完成してたんじゃないかな。50年以上前に活躍してた名人の技術に、この時代の人間がどれだけ頑張ってもなかなか追いつけない。それってものすごいことだ。まだに「古典」の強みだよ。
 
・これだけ突出しにくくなったいまのお笑いの中で、もし爆発的に売れる芸人が出てくるとしたら、これまでの固定観念を吹っ飛ばすような「新しい漫才」をやるしかないだろう。スピード化が来るところまで来た現代の漫才は、さながら二進法の「デジタル漫才」だ。それを逆手に取って、最近じゃ失われた、アナログ的な「味」のある漫才もいいかもしれない。福岡出身の博多華丸大吉なんてのはそういうタイプかもしいないな。
 
・よく「芸人は親の死に目に遭えない」って言うよな。あれは親が死んでも平気で漫才ができて、笑っていられるような資質を持つヤツなんだ。親が死んでも自分が大丈夫」というのが芸人だよ。同じ芸者でも、役者もそうだ。ウソで泣いて、ウソで笑っている。自分の感情なんてまるで捨てて、いつも舞台に入り込めてしまう。そういう意味で「人でなし」だ。お笑いの求められているのは「客を笑わせること」だ。そのためには何をするべきか、すべきではないかを考えることだ。それが「芸人の作法」につながってくる。

 

ホント、そのとおり!同感っ!だよね〜!でも結局、よしもとのあの!モンダイって何だったの〜!?結論はどうなったのか〜!?オススメです。(・∀・)

 

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芸人と影 (小学館新書)

芸人と影 (小学館新書)

 

 

「南極1号伝説 ダッチワイフの戦後史」(高月靖)

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このタイトルと表紙っ!!!……これは手に取れない!電車の中で読めない!……だから皆さんの代りに読んであげたよー!(笑)(・∀・)

 

南極観測隊のための特殊用途人形、「南極1号」は実在したか!?ダッチワイフづくりに賭けた男たちが挑んだもうひとつのプロジェクトX。綿密な取材により、その進化と変遷をあますところなく描いた異色のノンフィクション」そのエッセンスを紹介しよう。
 
「ダッチワイフ=オランダ人の妻」この不名誉なネーミングは、かつてイギリスとオランダが争った歴史が関わっている。18世紀にイギリスが世界経済の主導権を握るようになり、英語にはオランダを貶めるような表現が残っている。Dutch」には「ケチな」「質が悪い」や「ダッチ・コンサート」=音が合わない音楽会、「オランダのおごり、勘定」=割り勘。「オランダの行為」=自殺といった調子だ。そこでダッチワイフ」=竹夫人(竹製のだきまくら)もともと熱帯地方で夜の寝苦しさを解消するために作られたもの。竹で編んだ中空のかごを抱いて寝ることで、体表面の通気性をよくするもの。寝る抱き枕を見たイギリス人が、揶揄を込めて「オランダ人の女房」と呼び始め、それがいつの間にか、セックスの代用人形の意味でも使われるようになった。
 
・現代の日本ではラブドールというリアルで精巧な製品を指す。「ダッチワイフ」が持つチープで猥雑なイメージを嫌い、すすんでラブドールを使っている。国内最大手のオリエント工業は「ダッチワイフ」の代わりに「キャンディガール」と総称している。
 
旧日本軍は性病知らずの娼婦として導入されたのがダッチワイフ。こうした自慰用具は「疑似女体」と呼ばれ大正時代がから陸軍医学校で開発されていた。当時すでに女性の形をした甲型局部だけの乙型が存在したそうだ。昭和には、将校、下士官兵という階級別にそれぞれ「甲」「乙」「丙」の3タイプが用意されたとも言われている。
 
ラブドールは所有することに大きな意味がありますただやって出せばいいという人はいるでしょうが、実際はそれだけじゃないんです。生活の中にラブドールがいて、そして時々エッチもする。あるいは、一人暮らしでも家に帰ればラブドールが待っている。そんなところに価値を見いだすお客さんが多いんですよ。ひと目見て「欲しい!」と思えるドールというのも、これを家に置いておきたいという所有欲に訴えかけているわけです
 
「和製ダッチワイフ「吾妻型人形」」「南極1号は実在したか」「素材革命ー風船からシリコンへ」「開発者の苦悩と喜び」
 
たあー坊の着せ替え資料室
 

いや〜スゴい世界だなあ……。男なら、一度使ってみたいなあ(笑)読むだけでも実に深い世界だと実感します。オススメです。(・∀・)

 

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