「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「えが ない えほん」(B・J・ノヴァク)

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えがないえほん (親子で楽しむ読み聞かせ本)

えがないえほん (親子で楽しむ読み聞かせ本)

 

 このタイトルがいいねえ。「えが ない えほん」とは!?(笑)

「クリープを入れないコーヒー」!?「グローブとバットがない野球選手」「ギターを弾かないワタシ」みたいなものか!?(笑)

 

この本は読み聞かせすると「子どもは大爆笑する」らしい。ホントかな〜!?

と読みすすめてみると……おー!!!確かに!!!これは笑うわー!

まずは冒頭からオモシロイ!

 

注意!
 
この本は まじめな本にみえますが
まったくバカげていて ふざけた本です。
 
もし、お子さんがこの本を選んだなら
あなたは、おバカなことを言わされるハメになります。
 
事前に忠告しましたよ。
なので、「知らなかった」と言わないように!
 
でも、だまされたつもりで読み聞かせてあげてください。
子どもたちは大爆笑するはず。
その様子にあなた自身もきっといやされることでしょう。
 
 

これは読まないとわからないね。でも読み聞かせに最高だね。

恥ずかしがらずに、照れを手放して、読み聞かせてみてね。オススメです。(・∀・)♪

 

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えがないえほん (親子で楽しむ読み聞かせ本)

えがないえほん (親子で楽しむ読み聞かせ本)

 

 

 

GOURMET〜横須賀ビール&どっさり盛り!…「横須賀ビール」(横須賀中央)

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ドブイタハッピー Pint(473ml) 680円 Glass(330ml) 500円
横須賀ビール
神奈川県横須賀市大滝町1-23  046-874-8588
10:00~22:00 無休
 
ワタシのジモト、金沢文庫から特急で2駅、わずか11分で着く京急横須賀中央駅
最近いろいろとご縁があって行くことが多いんだよね。
 
そしてビール党のワタシ、有限会社たのし屋本舗の下澤社長との出会い、そして弊社の「Dr.Fry」を全店舗ご採用いただきありがとうございます。ということでさっそく行っていまいりました!その名も「横須賀ビール」
 

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横須賀中央から米軍横須賀基地の方に歩いて10分弱。
 

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お店入ってすぐ!ここで作っているんだね。テンション上がる〜!♪
 

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いいなあ!横須賀のオリジナルビール!ネーミングもいいねえ!ワクワク!(・∀・)♪
 

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こういうの見ながら飲むの大好き!今日は「1」から順番に飲もうっと!(注:ワタシはシイタケがNGなので……残念ながらジモト「釜利谷」のネーミングのビールは飲めません…)
 

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地産地消で、ジモトの野菜や魚をつかったメニューが多いのがウレシイ!
 

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フツーのチェーン店じゃないね。応援したくなるね。農業法人もお持ちらしい。
 

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ほー!ヨコスカネイビーバーガーまである!!!食べたーい!でも今日は飲みに来たからなあ。(笑)

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やっぱりココに来たら「どっさり盛」だよね。今日のメンバー4人中、まだ2人だから揃ったらオーダーしよう。
 

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まずは「ドブイタハッピー」から。コレ、コレ!苦味があってホップの香りが引き立つビールはコレでしょう!これだけコクがあると泡がないのもアリだね。
 

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そして「ポテサラ部」を主宰しているワタシは、ポテサラ(380円)だよね。これもどっさり盛り!(笑)
 

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続いて「横須賀フォレストジンジャー」!コクとショウガの香りがたまらない!
 

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そうこうしている間にメンバーが揃い、「どっさり盛」(1980円)も到着!おおー!!!
 

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ウラから見るとこんな感じ!一切れのボリュームがスゴイ!新鮮!ウマい!大満足!!!

 

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3番目の「初声ミツムギウィート」バナナの香りがいい!フルーティ!

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4番目。「スーザンダーク」、コクと香りが香ばしい!しあわせ〜!♪
 

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 そしてもちろん「三浦野菜の天ぷら盛り合わせ」(1200円)サクサク!油が軽い!うまい!なぜ?それは「Dr.Fry」だからさー!
 

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横須賀地野菜の「自家製バーニャカウダ」(800円)も食べるニャ。美味しいニャ。野菜がたっぷりだとウレシイニャ!(=^・^=)
 

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どのメニューも大満足っ!良い店に出会いました!行きつけになりそうです。超オススメです。(・∀・)♪
 

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「曽呂利 秀吉を手玉に取った男」(谷津矢車)

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曽呂利 秀吉を手玉に取った男 (実業之日本社文庫)

曽呂利 秀吉を手玉に取った男 (実業之日本社文庫)

 

 

まだまだ知らないことってたくさんあるもんだね〜!秀吉を手玉にとった「曽呂利」は知らなかったなあ〜〜!豊臣秀吉に御伽衆として仕えた、曽呂利新左衛門知ってた!?(・∀・)

 

秀吉はん、お耳を貸していただけまっか。堺の町に秀吉を愚弄する落首(狂歌)が放たれた。犯人は鞘師の曽呂利新左衛門。討ち首になるはずだった曽呂利だが、持ち前の才覚で死罪を逃れた挙句、口八丁手八丁で秀吉に取り入り、幕下の一員に収まってしまう。天才的な頓知と人心掌握術で気味な存在感を増す鮟鱇顔の醜男は、大坂城を混乱に陥れ――この奇妙な輩の真意とは一体!?新感覚歴史エンタテインメント!」そのエッセンスを紹介しよう。


・「なあ、お願いがあるんやけど。わしの才を買うてくれ

「お前の才か。お前に何ができんねん」

「何もできひんわ。茶も連歌も中途半端や。でも、わしには口があるで。この口でやれることをやる。知っとるで、あんたら、そういう欲しいんやろ」


・「のう、関白はん。お役目料についてわしから中身を催促してもええでっか。一日目には米一粒をいただく。これでどうや。けど、二日目には倍の二粒、三日目には倍の四粒頂きます。そうやって前の日の倍を貰うあんばいで、百日まで頂きたいんや。何せ貧乏暮らしが長かったもんで、毎日少しずついただきたいんや」


・曽呂利は、商都として名高い泉州堺で刀の鞘(さや)を作る鞘師をしていて、刀が鞘にソロリと入ることから曽呂利と称したという。

 

石川五右衛門千利休豊臣秀次石田三成など曽呂利に翻弄されるストーリーが痛快だっ!口八丁手八丁!いいねえ!歴史の教科書にしたいね。オススメです。(・∀・)!

 

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曽呂利 秀吉を手玉に取った男 (実業之日本社文庫)

曽呂利 秀吉を手玉に取った男 (実業之日本社文庫)

 

 

 

「奈良 地名の由来を歩く」(谷川彰英)

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奈良 地名の由来を歩く (ベスト新書)

奈良 地名の由来を歩く (ベスト新書)

 

25年前、結婚する前に、最後の(?)一人旅をしよう!と旅立ったのが「奈良」

だった。法隆寺石舞台古墳橿原神宮…懐かしいなあ…ということはあれから25年言っていないんだあ!(笑)

 

さてこの本。「平城遷都1300年。未だ謎の多い奈良の地を「地名ミステリー・ハンター」谷川彰英が丹念に歩き、ついにその歴史をつきとめた!春日の名の意外な由来、地名にまつわる復讐劇、卑弥呼は奈良にいた?等々、壮大な物語から思わず膝を打つ歴史物語まで盛りだくさん」そのエッセンスを紹介しよう。

 
 
「ヤマト」の語源は「山処」にあったといわれるように、山の麓にあった地域名から発している。「山処」→「倭」→「和」→「大和」となった。
 
 
まほろば」はもともと地形を意味した言葉である。陸地が高くなっているところ」を褒める言葉である。それがいつしか「高貴な」とか「優れた」といった意味で使われることになった。そのまほろば」の奈良の歴史を、かなり大胆に論じてみたのが本書である。
 
 
「奈良」という地名は全国どこにでもあり、とくに中部地方に多く点在している。意味は土地を「ならす」ところから来ている。もともと「平す」「均す」だったのである。「奈良」は単なる当て字でしかない。
 
 
「春日」「春日山」「春日野」はカスガという地形地名から生まれたものではなく霞んで見える山」といった意味から「霞山」ではなかったか
 
 
物部氏「武士(もののふ)」にも通じるように天皇を守る武士団の意味を持っていた氏族であった。
 
 
「氷室」とは冬に出来た氷を保存しておく室のこと。戦後まもなくでも氷を保存する室は存在していた。
 
 
その他、「相撲神社(桜井市)」「吉野水分(みくまり)神社=とにかくすごい!必見の神社(吉野町)」「西大寺(さいだいじ)ハンセン病患者を救った寺」(奈良市)「壷阪寺=眼病封じの寺=バリアフリーリフト付き」「大安寺=ガン封じで知られる寺」「吉田(きちでん)寺=ぽっくり寺で和む」「奈良に集まる旧国名」「奈良県が消えた!」など。

 

 よーし!今年は元号も変わることだし、久しぶりに奈良に行くかー!オススメです。子(・∀・)♪

 

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奈良 地名の由来を歩く (ベスト新書)

奈良 地名の由来を歩く (ベスト新書)

 

 

「戦後マンガ50年史」(竹内オサム)

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戦後マンガ50年史 (ちくまライブラリー)

戦後マンガ50年史 (ちくまライブラリー)

 

ワタシが小学生の頃、手塚治虫赤塚不二夫に憧れて、マンガ家になりたかった。赤塚賞を取りたかったなあ。(笑)石森章太郎(当時)の「マンガ家入門」には、感動したなあ!(・∀・)!

 

さてこの本。「大衆文化として今日隆盛を極めるマンガとは何か。ストーリーマンガが引き起こした事件を手がかりに、社会を通り過ぎたマンガの痕跡をもとに、その猥雑なバイタリティの秘密を探る」そのエッセンスを紹介しよう。


・この本は、マンガとは何か、その根本的な問いかけを、マンガが、なかでも戦後隆盛をきわめた「ストーリー・マンガ」が引き起こした事件を手がかりに、再度考え直してみようとするものだ。マンガは遊ぶ、マンガは誘惑する。マンガは叫ぶ。マンガはタブーを破る。そして、時にマンガは人を傷つけ、差別し、とりかえしのつかない事件を引き起こしたりする。そのすべてが「マンガ」というわけのわからない表現の正体なのである。



・編集者の横の組織、日本児童雑誌編集者会と、子どもマンガ家の集まりでもある東京児童漫画会との申合せ事項。当時の編集者とマンガ家とのかけ引きのありさがここから伝わってくる



1 無理な原稿は依頼せぬこと、引き受けぬこと

2 原稿の締切日は厳守する

3 缶詰や居座り行為はやめる

4 原稿執筆の順序をきめ、これを明示して守る

5 作者は関係雑誌に対して、居所不明にしないこと

6 編集者は労力奉仕をしない

7 代作は禁止する

8 紛議の生じた場合は、双方の会から委員を選出して善処する


その他、「赤本マンガの出版」「月刊誌と絵物語」「月刊誌とストーリー・マンガ」「貸本漫画と劇画」「少年・少女週刊誌の創刊」「マニア誌の創刊(ガロ、COM、月刊のらくろ、WILD)」「青年誌の発刊」「少女マンガの台頭とエロ劇画の世界」「70〜80年代の事件カタログ(サザエさん事件、マンガの性表現)」「90年代のふたつの事件(ちびくろサンボオバケのQ太郎有害コミック問題)」など。

 

平成も終わる今年、クールジャパンの柱であるマンガについて思いを馳せてもいいかもね。オススメです。(・∀・) ♪

 

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戦後マンガ50年史 (ちくまライブラリー)

戦後マンガ50年史 (ちくまライブラリー)

 

 

 

 

「イントロの法則80's 沢田研二から大滝詠一まで」(スージー鈴木)

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イントロの法則80's 沢田研二から大滝詠一まで

イントロの法則80's 沢田研二から大滝詠一まで

 

もうすぐ平成が終わり「令和」が始まる。まさに時代の境目。同様に、1970年が終わり、80年は始まった頃、それが歌謡曲からニューミュージックへの移行時期だったね。(・∀・) ♪

 

さてこの本。「日本音楽史上最強の1980年代、数々の名曲のイントロに耳を傾けてほしい。あの時代のプロフェッショナルたちの野望と情熱に触れれば、わずか十数秒で心をつかむ魔法の秘密が知りたくなるのだ……。歌謡曲とニューミュージックが、緊張感をはらんだまま融合し、90年代のJポップへと変質していくまでの一瞬の奇蹟、「最強音楽」の秘密に、スージー鈴木が迫る」そのエッセンスを紹介しよう。


「イントロ本のアウトロ」として今回取り上げた40曲の中の「トップ10」を決めてみる。これはもう、客観を主観がかなり上回っている。

1位 渡辺美里「My Revolusion」
2位 大滝詠一君は天然色
3位 沢田研二TOKIO

→ 謡曲史上、もっともかっこいいイントロだと思っている。そして「最もうさんくさい」

4位 田原俊彦「抱きしめてTONIGHT」
5位 薬師丸ひろ子探偵物語
6位 佐野元春「アンジェリーナ」
7位 米米CLUB浪漫飛行
8位 寺尾聰ルビーの指環
9位 安全地帯「ワインレッドの心」
10位 松田聖子青い珊瑚礁


上田正樹「悲しい色やね」→今になって思うのは静岡出身の康珍化(かんちんふぁ)が書いた、一種の「ニセ大阪弁の歌詞だったことも、ヒットの要因として大きい。普通なら「悲しい色やな」「悲しい色やで」ではないだろうか。


ゴダイゴ「ビューティフル・ネーム」→ ミッキー吉野の才気煥発。このイントロの編曲と銀河鉄道999の感想は出色である。この曲で日本人は初めて、管楽器の音の快感性に自覚的になったのではないかと思う。歌に入るところでいきなり4度上に転調するのもいい。


斉藤由貴「卒業」→25秒間もある、その長いイントロの印象を規定するのは、6小節目まで何度も繰り返されている「♪ピキピキピ……」というシンセの上昇フレーズである。イントロを含め、この曲の印象を強く規定しているのは、斉藤由貴のボーカルと武部聡志の編曲がもたらしている、独特の質感に他ならない。その質感をあえて言葉にすれば「ふわふわした感じ」.


オフコース「Yes・No」→ 非常に細かい工夫なのだが、歌メロに入るとき、キーが半音上がるのだ。(B→C)この効果は何気に絶大で、歌詞「♪今なんていったの?」と合わさって、「『他のこと考えて』いたのに、ふと現実に戻る感じ」が、とてもよく表現されている。


早見優夏色のナンシー→ 高校時代の私は、早見のことを「世界でいちばん美しい生き物」だと思っていた。ピッピッピッ……とシンセが鳴り響き、コードが半音で上下する非常に独創的なイントロ。この弾けるようなイントロに加えて夏色のナンシーという、まったく意味不明だがなぜがピンとくるタイトル。

 

いいねえ……「流し」をやっていても確かにこのナンバーのリクエスト、多いもんね。オススメです。(・∀・)♪

 

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イントロの法則80's 沢田研二から大滝詠一まで

イントロの法則80's 沢田研二から大滝詠一まで

 

 

「落語と私」(桂米朝)

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落語と私 (文春文庫)

落語と私 (文春文庫)

 

 昔から、お笑いや落語が大好き。中学の頃の部活とクラブ活動があったけど、野球部と落語クラブだった。(笑)時々、鈴本演芸場浅草演芸ホール、新宿末広亭に行くけど、ナマの落語はやっぱりサイコーだよね。「落語から学ぶプレゼンスキル」というセミナーを作ったくらいだからね。(・∀・)

 

さてこの本。人間国宝桂米朝師匠が中学生向けに書いた落語の本。

「落語の歴史、寄席の歴史、東京と上方のちがい、講談、漫談とのちがい、落語は文学か、女の落語家は何故いないか等々、当代一流の落語家にして文化人が、落語に関するすべてをやさしく、しかも奥行き深い蘊蓄をかたむけて語る初心者も落語通も納得してヒザをたたき、落語を聞く愉しみが倍増」そのエッセンスを紹介しよう。


「立体感のつくり方」


人さし指を出して、物をさし示す場合でも、ちょっと要領があります。お能の方に、謡におくれて、動作をおこす……という教えがあるそうで、たとえば「月」という謡をきいてから月をさし「花」ということばが発せられてから花を見る。落語の場合もそれといっしょで「火鉢」と言ってから指を出せば、お客には、その示された場所に火鉢が見えるわけです。「その財布……」というセリフが、お客の耳にとどいた時に、すっと前を指さして、そこへ視線をそそぐ。そうすれそこに財布が見えるわけで、視線のきめ方は重要で、遠近は目一つできまります


落語という芸は二百数十年の間、男がやるものであったので、あらゆる技巧が全部、男のための技法であり、男がやる場合の研究としてのみなされてきたのです。男が女を表現してもさほど違和感をもたないのに、女の落語家が、男を演じたらおそらくお客はなかなか話の中に溶け込んでくれないでしょう。


サゲ……というものは一種のぶちこわし作業なのです。さまざあのテクニックをつかって本当らしくしゃべり、サゲでどんでん返しをくらわせて「これは嘘ですよ、おどけ話ですよ」という形をとるのが落語なのです。落語は、物語の世界に遊ばせ、笑わせたりハラハラさせたりしていたお客を、サゲによって一瞬に現実にひきもどす。そしてだました方が快哉(かいさい)を叫べば、だまされた方も「してやられたな、あっはっは」……と笑っておしまいになる、いわば知的なお遊びです。


・ひとつ外国種の小噺を紹介しましょう。

大横断の長距離列車、あつい夏の日盛りです。着飾った貴婦人がしきりに氷水をほしがるんで、その夫である紳士が車掌に頼むが「ありません」という返事。そこで、金がかかってもよいから……と押して頼むとしばらくしてカップに大きな氷のかたまりをもってきて1ドルですと言う。貴婦人はすぐそれをたいらげてもっとほしいと言う。紳士はまた車掌に頼むと、しぶしぶまえより小さい氷をもってきて、こんどは2ドル請求する。貴婦人はもっともらってくれというので、さらに頼むと、車掌はしぶりながらもまた前より小さい氷を持参して3ドルの金を受け取りながら「もういくらおっしゃってもだめですよ。これ以上氷をとったら死骸が腐りますからね」


ネタ、というのはタネ(種)をひっくりかえした言葉で、演題または落語そのものを指します。おすし屋でもつかいますね。新聞記者なんかも「君、そのネタはどこから手にいれたんだ」などと言ったりします。これらは材料とか、情報とかいう意味です。20分の話を15分でんじて、物足りなさや、不自然さを感じさせなく、また、20分の話を25分に延ばして、ダレ場もなくキチンと商品に仕上げる、こうなれあ立派な真打ちと言えましょう。


その他、「話芸としての落語」「作品としての落語」「寄席の流れ」「落語史上の人びと」など。

 

〜また落語聞きたくなりました〜!オススメです。(・∀・)

 

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落語と私 (文春文庫)

落語と私 (文春文庫)