人気番組『ホンマでっかTV』でよく見る生物学者の池田清彦先生。著書がオモシロイんだよねー!♪ 最近ハマってるんだよねー!♪
「タテマエに騙されずホンネを直言。人気生物学者による唯一無二の辛口批評。科学的事実を歪曲した地球温暖化の人為的影響や健康診断、きれいごとばかりのSDGsや学校制度改革――世界は徐々に破滅にむかって進んでいるけれど、人々はよほど騙されるのが好きに違いない。騙され続ける日本(人)に、有効な処方箋はありやなしや!? 老い先短い気楽さで物申す、バカバカしくも深くてためになる、秀逸なエッセイ」そのエッセンスを紹介しよう。
・2004年に国立大学を法人化して、
・日本の企業が有用な発明・ 発見をした研究者に対する金銭的な配慮に欠けることは事実であろ う。
・頭脳流出を止めるには、法律をいくら変えてもダメなのだ。 研究者の給料や研究費を上げ雑用に追われる時間を少なくするとい った、待遇改善をすることだけが唯一の解決策なのである。 頭脳流出は日本の科学技術政策の失敗だという事を認めずに、 流出していく研究者をバッシングして、 溜飲を下げている人たちは、 いずれこの付けが自分たちに回ってくることを思い知らされるに違 いない。アホの極みである。
・最近、SDGsというコトバをよく聞く。 SustainableとDevelopmentとGoalとい ゆ何となくプラスのイメージのコトバを繋げただけで、 コトバの作り方からして胡散臭い気がする。 大体SustainableであるとそこでDevelopmen tは止まるし。Developmentを続ける限り、 Sustainableにはならない。だから可能のは、 SustainableGoalか、 UnsustainableDevelopmentのどちらかで ある。後者は長期的にはいずれ破綻を免れない。
・里山は手入れをしなければ、 遷移が進んで里山ではなくなってしまう。例えば、 里山の重要な要素のクヌギやコナラといった落葉広葉樹の林は関東 地方では邸入れをしなければ、シイ、 カシといった常緑広葉樹の林に取って代わられてしまう。
昔の人は、 里山の生物多様性を保全するために里山の手入れをしていたわけで はなく、生きるために行っていたのである。 結果的に里山に適応した生物が棲み着いたに過ぎない。 里山はその地で自給自足するための先人たちの知恵の結晶であり、 2500年ほど前に稲作が日本に伝わって以来、 先人たちが試行錯誤して、 作り出したSustainableGoalなのだ。
・日本には、 アップルやマイクロソフトの創業者であるスティーブ・ ジョブズやビル・ゲイツのような人材が出なかったのだ。 この二人は、同調圧力が強く、 変わり者を冷遇する日本の教育システムでは育たなかっただろう。 日本の学校や官庁や会社は、ブルシット・ジョブが多すぎて、 新しいアイデアを考える暇がない。 イノベーションを起こす可能性のある人材を潰すことに性を出して いるとしか思われない。
・私は動物生態学の分野で学位を取っているので、 大きく分ければ生物学の専門家だが、生物学の分野は膨大で、 知らないことの方がはるかに多い。 専門家というはマスコミや政府が自分たちの意見を主張したいとき の権威づけのために利用する肩書みたいなものだ。だから、 マスコミに出てくる専門家の意見は、 政治的なバイアスがかかっていると思った方が良い。
「ブルシット・ジョブに精を出すデジタル庁」「 スポーツが好きな人は勝手にやればよい」「 先生の仕事は大半がブルシット・ジョブ」「 なぜロシアはウクライナに攻め込んだのか」「 LGBTQとオリンピック」「 地に落ちた犬を棒で打つのが楽しい人たち」「 専門家は信用できるのか」「埋没コストに拘泥するのは命取り」など。
「イノベーションは主流から外れた研究から起こる」のかあ。なるほどなー。説得力あるなー!オススメです。(^^)