「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「「空気」の研究」(山本七平)

 

名前は知っていたけど、実際に読んだのははじめて。いや〜!これはすごいわ!確かに日本人の真髄を掘り下げている名著だ!(・∀・)♪

 

「昭和52年の発表以来、40年を経ていまだに多くの論者に引用、紹介される名著日本には、誰でもないのに誰よりも強い「空気」というものが存在し、人々も行動を規定している・・・。これは、昨今の政治スキャンダルのなかで流行語となった「忖度」そのものではないか!「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の『超能力』かも知れない。」「空気を読め」「アイツは空気が読めない」という言葉が当たり前に使われ、誰もが「空気」という権力を怖れて右往左往している。そんな今こそ、日本人の行動様式を鋭く抉った本書が必要とされている。日本人に独特の伝統的発想、心的秩序、体制を探った、不朽の傑作」そのエッセンスを紹介しよう。

 

・彼は、何やら分からぬ「空気」に、自らの意思決定を拘束されている。いわば彼を支配しているのは、いままでの議論の結果出てきた結論ではなく、その「空気」なるものであって人が空気から逃れられない如く、彼はそこから自由になれない。したがって、彼が結論を採用する場合も、それは論理的結果としてではなく空気」に適合しているからである。

 
「空気」これは確かに、ある状態を示すまことに的確な表現である。人は確かに、無色透明でその存在を意識的に確認できにくい空気に拘束されている。したがって、何かわけのわからぬ絶対的拘束は精神的な空気」であろう。
 
「せざるを得なかった」とは、「強制された」であって、自らの意思ではない。そして彼を強制したものが真実に「空気」であるなら、空気の責任はだれも追求できないし、空気がそのような論理的過程をへてその結論に達したたのかは、探求の方法がない。だから「空気」としか言えない。
 
・わわわれはまず、何よりも先に、この「空気」なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起るやら、皆目見当がつかないことになる。
 
著者は、イザヤ・ベンダサンとも言われている日本人とユダヤ人も併せて読みたいよね。オススメです。(・∀・)♪