「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「人が人を殺すとき 進化でその謎をとく」(マーティン・デイリー マーゴ・ウィルソン)

 
 昔から疑問に思っていることがある。なぜ毎日のように「殺人事件」の報道があるのだろうか!?一日くらい事件も事故もスキャンダルも何も起こらず、平凡なできごとだけで、ニュースで『今日は、なにも事件がありませんでした。近所のニャンコが子どもを5匹生んだだけです!』って日があってもいいと思うのだが。(笑)
 
 
さて、なぜ人は人を殺すのか!?いつ、人を殺したくなるのか?その疑問に答えてくれたのが東野圭吾『殺人の門』だった。
 
 
だれが、だれを、なぜ殺すのか。人間の心理特性とそれらが暴走することで起こる殺人を事例や統計をあげて詳細に分析し、人と人との究極的な葛藤の姿を明らかにする。進化心理学による初の殺人研究」そのエッセンスを紹介しよう。


自分の敵を殺すことは、問題解決としては最後の手段であるが、われわれの祖先は、人間になるずっと以前からその手段を知っていた。われわれは、殺人事件を解決したり、裁判に持ち込んだり、報道したりするために、そうではない社会問題に比べて多すぎるほどの注意とお金と専門家とを投入しているといえるだろう。現実の殺人事件に関する報道は、一般大衆が貪欲にほしがるものであり、殺人事件を扱った推理小説は、さらに人気の的だそれにもかかわらず、だれが、だれを、なぜ殺すのかの傾向について、われわれは、科学的にはほとんど理解していない。
 
だれ、または何を守るために、普通の人々は殺人をするのだろうか?互いに対する評価はどのようにしてなされ、その評価は、殺してやるという意志にどのような影響を与えるのだろうか?葛藤状況におかれた普通の人々は、いつ、どういう理由で、殺すことを考え始めるのだろうか?どのような人口学敵要因が、子殺し、親殺し、兄弟殺しと関連しているか?どんな状況のもとで、夫は妻を殺すのか?

人間は、けっきょく、文明は進化しても、心は進化していないのかも。映画猿の惑星で、『人間は人間を殺す。猿は猿を殺さない』というセリフを思い出した。この手の本は気がススまないかもしれないけど、オススメです。(・∀・)