久住昌之さんは、泉昌之時代の「かっこいいスキヤキ」に惚れてから、ずっとファンだ。「孤独のグルメ」もあんなにヒットするとは思わなかったねー。その散歩版がこの本。
「文具メーカー勤務のサラリーマン・上野原が、勤務中や休日に歩いた都内の風景の数々。北品川、目白、吉祥寺、井の頭公園…。ふと目にとまった出来事を淡々と描くことが、ここまで上質な人間ドラマを生み出した。「孤独のグルメ」の黄金コンビが贈る、極上のエッセイ風コミック」そのエッセンスを紹介しよう。
・この連載のための散歩の決めごととして、 自分に三つの決め事を課した。
① 調べない。 「観光ガイド」や「街歩きマニュアル」など。 本やインターネットを調べて出かけない
② 道草を食う。 事前に地図は見ても、歩き始めたら、 その時その時の面白そうな方へ、積極的に横道にそれる。
③ ダンドらない。時間を限らず、 その日で決めようと考えずのんびり歩く。
・主人公は、散歩を「意味なく歩くことの楽しみ」と考えている。 だからボクもそうして歩くことによって、 実際に予期せぬことが起きるのを、 毎回のマンガの核にしたいと考えた。行く場所は、 締め切りが近づき焦りだした自分の直感にまかせる。 地図や路線図をながめて、行ったことのない町、 降りたことのない駅、昔友達が住んでいた住宅街など、 なにかピンときたら下調べナシで歩く。
・中野ブロードウェイの5階から10階は、 マンションになっていて、住民以外入れないが、 今回は編集部が住人に頼んで、特別に屋上を覗かせてもらった。 驚いた!本当に、屋上は芝生の庭園になっていた。 長さは100メートル以上は悠にある。樹も生えていて、 花も咲いていて、日本庭園風に造り込まれた池もある! さらにプールと、ゴルフの練習場も! ブランコやジャングルジムや、ベンチにテーブルも点在。そして、 噂通り、犬の散歩をしているご婦人が数人いらっしゃいました。 これが作られたのは、1965年。驚きだ。
・モノを作るときは、基本的に自分が好きなことを、 得意なやり方でやらなければダメだと思うんだけど、 ずっとやってると、好きなことに、 ちょっと不得意なことが混じったほうが、 自分の新しい可能性が引き出されることがある。「食わず嫌い」 に似てますね。
・「昔の人は、給料の半分、足許に使ったんですよ。 こういう下駄を買ってね。 上はわざと木綿の汚いような着物着てね。 それで遊びに行くんですよ。草履でも下駄でもつま先シッかけて、 こう かかとを出して歩くんですよ」
いいねえ。「エジソン電球」いいなあ。ワタシも原作、書いてみたいなあ。くだらないカンバン見つけて。(笑)オススメです。(・∀・)