「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「青い空、白い雲、しゅーっという落語」(堀井憲一郎)

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入院して数日経って、ラジオが解禁になった。その後テレビがOKになった。しかし疲れる。耳を使うと、目を使うと異常に疲れる……それも数日経つと、慣れてきて大丈夫になってきた。ラジオもテレビも飽きた頃、 なぜか聞きたくなったのが落語。これが実に助かったっ!iPodに入っている古今亭志ん生師匠の「火焔太鼓」三遊亭圓歌師匠の「中沢家の人々」など。何十回聞いているだろう!?何度聞いても笑えるっ!!!病室で一人ニタニタ、ニコニコ笑っている、実に可笑しい風景っ!(・∀・)

 

さてこの本。落語の本である。ホリイさんの本、こりゃ、オモシロイに違いないっ!久しぶりに寄席に行きたくなりましたっ!そのエッセンスを紹介しよう。

 

落語の世界は、たゆととーん、である。たゆととーん。よくわかなないが、まあ、そんな感じなのだ。いまどきな世界ではない。ゆるやかにのん気なのだ。見に行けば、わかる。ナマで聞くとよくわかる。CDだと、ちょっと、わからないかもしれない。DVDだと、たぶんわからない。たゆととーんな部分が感じられない。落語が持ってる底の抜けた感じ、それは現場でしかわからない。いまどき着物を着て、いまどき江戸時代の話をしてる噺家さんの前に行かないとわからない。
 
・本書のタイトルは春風亭昇太新作落語「ストレスの海」の一節から取ってる。
 
・落語を聞いて泣くことはよくある。立川談春『妾馬(めかけうま)』五街道雲助『火事息子』立川志らく『子別れ』柳家喬太郎『孫帰る』最近泣いた落語だ並べると親子の情愛で泣かせるものばかりだ。恋愛もので泣くことはある。立川談春『紺屋高尾』古今亭志ん朝幾代餅』
 
無料の落語会がある。ただだ。ただの会。ウルトラマンに出てきた三面怪人について語りまくる。それはダダの会です。どうやって壁をすりぬけるかを熱く語ったり、テレポーテーションの恐怖を語ったり、そもそも人間を標本にするなんてどういう気持ちなのかを問い詰めたりするわけだけど、ダダの話で引っ張らなくていいですよ。はいはい。無料の会だ。
 
 
「芝浦の公民館の独演会は客4人(幻の落語家、柳家小のぶ)」「高座で噺家が黙り込んでしまう瞬間」「自由に席を作っていい寄席」「両国で講談を聞きに入れば客一人に演者一人」「池袋でこなごなに割られた『真景累ケ淵』(リレー落語)」「芝浜から円盤で遠くお空に帰った円楽」「上野鈴本、歌だけ、悪夢の小三治独演会」「ディズニーシーの新アトラクションと三遊亭白鳥の舞い」「扇子で扇がれるのを嫌う、談志、小のぶ、ダダ星人」「高田馬場の寿司屋の隣に柳家喜多八」「立川での志らく男はつらいよ48作」「自分の落語が受けると驚く前座たちの姿」「赤坂TBSロビーで談春が稽古をつける」「談志の楽屋に呼び出されてしまった夜」など。

 

いいなあ……江戸の雰囲気に浸りたいなあ。オススメです。(・∀・)

 

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