一日一冊一感動!小野塚テルの『感動の仕入れ!』日記

タイトルは、『一日一冊一感動!小野塚テルの感動の仕入れ!』日記。 毎日の読書、映画、グルメ、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。(ときどき「酒場のギター弾き」「B級グルメ」も紹介します)

「『ちびくろサンボ』絶版を考える」(径書房編)

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1988年にが黒人差別を理由として絶版したちびくろサンボ日本で、岩波書店版刊行(1953年)以後に出版されたちびくろサンボはなんと49点!同様に藤子不二雄Aジャングル黒べえが封印されたのもの同じ理由だ。

 

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さて、この本。40数年振りで「ちびくろサンボ」を読みました!オモシロイじゃん!(笑)うっすらと覚えていたけど。ワタシには差別を助長しているとは思えないんだけど。その賛否両論を紹介しよう。


・「大人にとって質の低い感動にみえても、本を読み終えた子どもには『一冊の本を読み終えた』という満足感、『おもしろかった』という感動ー大人のようにことばで感動を表現できないような体験が、幼児の読書にはまず必要である。その意味で、サンボの果たす役割は大いに評価しなくてはならないが、ここにあるのは『人種差別』の思想なのです』。(寺村輝夫・児童文学者)

 

・「僕はちびくろサンボが人種差別図書であるかないかはともかく……『サンボ』と嘲られて心を傷つけられる少年が一人でもいるのならん、そんな絵本はどうしてもなくてはならない絵本とは僕は思えない。差別される者の痛さは常に踏みつけられてきた人にしか本当にはわからない。ちびくろサンボの問題も差別されつづけてきた人にした側に立って考えなければ大事なことを見失ってしまう」(田島征三・絵本作家)

 

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『さんぼ』という言葉に黒人に対する蔑称の意のあることを知り、更にこの主人公の父親母親が『じゃんぼ』『まんぼ』であり『わけの分からない呪文、ちんぷんかんぷん』という意味を表わし、こおにもまた侮蔑的表意がふくまれていることを自ら知りました。

 

・カルピス・マークの黒人マーク。『上目遣いにはなっているが丸い目、分厚いくちびると黒人を劇画化して消費者に黒人への偏見をうえつけることは許されない』との抗議を受け、使用中止を決定した。

 

アメリカ人の『サンボ』、イギリス人の『サンボ』日本人の『サンボ』のはずなのに
実は違うのです。少なくともイギリスでは『サンボ』は「言葉」というより執筆態度が問題にされているし、アメリカでは「差別語」と呼ぶよりは幅の広いイメージを持った「子どもみたいな、いつも陽気で踊っている農園で働く黒人」を意味するブラック・ステレオタイプ(黒人に対する否定的な固定観念、イメージ)を指す言葉だった。

 

・書名を『リトル・イエロー・ジャップ』とすれば、おそらくこの本の差別に気づくはずです。

 

・もしも、黒人たちの目が覚めていればちびくろサンボ』が差別などと文句を言っている暇などないはずです。だって、ニュースは毎日のように私たち黒人の若者が殺されていることを報道しているんです。それがわかっているはずなのに、何故、何年も前から出版されつづけている本のことばかりこだわるのでしょう。このような若者たちを殺している人間はちびくろサンボ』を呼んだから、黒人を殺しているわけではありません。この本は、日本で120万部も売れたということですが、仮にその倍売ったとしても、アメリカで起こっている殺人や、その他の本当の意味での差別には、なんの影響も与えません。(ハイ・タイド・ハリス ブルースアーチスト)

 

この本が絶版になるのは悪いことじゃない。でもその時に理由を説明すべきでしたね。こういう理由でこうでしたねと。あるいは、絶版にすべきかどうかの論争をおこすとか。大いに活発な議論が日本社会の中で行われるべきだった。(下村満子 朝日ジャーナル編集長)

 

確かに、いろいろな意見があるけど、議論と理由は必要だったよね。絶版されても図書館等では読めるようにはして欲しい。オススメです。(・∀・)

 

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