「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「幸運の文明 日本は生き残る」(竹村公太郎)

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幸運な文明―日本は生き残る

幸運な文明―日本は生き残る

 

 数年前に感動した『日本史の謎は地形で解ける』シリーズ。著者の竹村公太郎さんの着眼点に驚き、感動した!地理、地図好きなワタシ、さらに好きになった。

 

さてこの本。竹村さんの文明論。「日本の歴史は、地形によって守られ、形作られて
きたのだ。日本文明の過去と未来を、地形・気象・インフラ構造の視点から照射する
と、以下のように思わざるをえない。「日本文明とは、なんとツイているのか!」そのエッセンスを紹介しよう。


人々の文明を支えているのは、実は目に見えない下部構造である。この下部構造は、希少と地形の上に構築されている。日本の気象と地形を見詰めていけば、文明の下部構造が解明でき、さらに、その下部構造に支えられた文明の上部に肉薄できる。


石炭燃料と蒸気機関は地球の空間の概念を変えた。しかし、蒸気機関は大きな重荷を負っていた。文字通り、重い石炭と重い水タンクを背負っていたのだ。蒸気機関は石炭を燃やし、その熱で水を熱し、水蒸気でタービンを回す。だから蒸気機関は常に大量の石炭と大量の水を携帯しなければならなかった。人と物の自由で素早い移動は、20世紀まで待たなければならなかった。


人間は情報の塊である。人間以上に情報が詰まったものはこの地球上にない。人間以上に有効な情報伝達装置もない。ガソリンを携帯した人々は素早く行き交い、多くの人々と出会った。出会った人々は情報を交換し、その情報を組み合わせた。情報の新しい組み合わせが人類の知であった。20世紀の情報ネットワーク社会の誕生であった。情報の塊・人間が激しく行き交う20世紀の情報ネットワーク社会の出現は、500万年前、人類が直立二足歩行して得たヒトの脳・大脳皮質の爆発的発達に匹敵していた。


その他、「石油エネルギーを自動車に使えなくなる日」「現代文明は崩壊するのか」「水車が日本を救う」「生きているリン鉱石」「石油争奪戦の21世紀」「21世紀の食糧危機を救うものは」「食料自給を可能にする人口減少」「権力者がつくった自然」「いとしき命の江戸夜景…消えたダムの300年物語」など。

 

やっぱり日本はいいね。我々のベースはこの地形にあったのだ!竹村さんの本、全作品読破しよう!超オススメです。(・∀・)♪

 

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幸運な文明―日本は生き残る

幸運な文明―日本は生き残る