「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「愛しの富士そば」(鈴木弘毅)

  


愛しの富士そば


私が愛する立ち食いそば、富士そば。天ぷらそばはもちろん、あの!幻のカレーカツ丼や密かな人気のラーメンなど、私たちビジネスマンでお世話になっていない人はいないだろう。さあさあ、念願のこの本の著者の鈴木弘毅さん。やっと会うことが出来ましたー!ウレシイ〜!このブログでも何冊か書著を紹介させていただいております。(・∀・)



富士そばの店内にも紹介されている富士そば公認ファンブック」。としても認定されている。そのエッセンスを紹介しよう。



・時は満ちたー。本書は、生涯のほとんどを駅そば・立ち食いそばファンとして送ってきた変わり者による愛と偏見に満ちた食紀行であると同時に、一杯のそばを提供するために多くの汗と涙を流す熱血漢たちの情熱を迫ったドキュメンタリーである。本書を読めば、きっとあなたの目から幾重ものウロコが落ちることだろう。万が一落ちなかったとしても、それは私の筆力の至らなさであって、富士そば側の問題ではないということを念頭に読み進めていただければ幸いである。


富士そばの全店のフライヤーには、エバートロン社の「ドクターフライ(Dr.Fry)」が導入されていうる。飲食業界ではおおいに注目を集め、テレビなどでも最近よくとりあげられている。この装置は、毎秒5万回の電波振動を起こす。フライヤー内で振動を起こすことによって食品中に含まれる水分の分子結合を細かく再編成する。振動によって水分の塊を分解することで、きめ細やかで厚みがあり、サクッと軽い触感の天ぷらに仕上がるのだ。


・食べて美味しいだけではない。「天ぷらのカロリー10%オフ」と書かれた貼り紙が刑事してある。おれがドクターフライの恩恵なのだ。メタボを気にしている人が、この「10%オフ」にどれだけ精神的に救われていることか。まるで閉店間際のスーパーの「レジにて半額引き」シールのごときお得感を覚える。


ドクターフライの効果は、店舗の運営面にも多大な恩恵をもたらす。油の酸化を抑制することができ、鮮度のよい状態を持続できるのだ。「油が長持ちする」交換頻度が抑えられ、廃棄する油が減るので環境にもやさしい、換気ダクトがよごれにくい。 


富士そば各店舗の運営は、本部の係長が専任的に管理している。しかし、富士そば創設者であるダイタンホールディングスの丹道夫会長は、御年80を迎えた今も日々店舗を見て回っているという。これも富士そばのスタンダードを維持するために必要なことなのだろう。


富士そばの設立は1972年だが、丹会長はそれ以前から「そば清」という名の立ちそばを運営していた。その設立は1966年。富士そばと名を変えたのは、ダイタンフードを立ち上げて立ちそば業に専念すると決心した1972年。この当時一般的に立ちそばは駅のホームにあるもので、街なかにはまだあまりなかった。そんな時代に24時間営業していたのである。おしらく「本邦初の24時間営業の立ちそば」だろう。


・なぜ24時間営業を決意したのか。「(物件を)24時間借りているのだから、何も夜閉めて遊ばせておくことはないよね」(丹会長)つまり、経営効率の観点だ。しかし実際には別の理由もあったようだ。高校を中退した丹会長は、右も左も分からぬ状態で上京してきた折に、夜中に行くところがなくて困り果てたことがあったという。この経験から、行き場のない人々にささやかなぬくもりを提供したいという気持ちが湧き、24時間営業にこだわったのだ。


・24時間営業「果たして、本当に夜中に客は来るのか?」しかし、蓋を開けてみればタクシーの運転手を中心に好評を博し、昼間とさほど変わらないくらいの売上があったという。さらに、食材の廃棄が大幅に減少し、物件が火災や盗難から免れるといったメリットもあった。


その他、「個性派揃いの国内116店舗食べある記」「ドクターフライでサクサク天ぷら!」「可能性は無限大!オリジナルメニュー・アラカルト」「意外な人気!富士そばのラーメン」「富士そばの稼ぎ頭!ワンコインのかつ丼」「醤油を求めて、いざ、小豆島へ」「ハイテクと職人技の両輪で作る無二の麺」「消えゆくメニューたち」「こんな変わりタネもお蔵入り…」「パスタ中止のワケはまさかの売れすぎ」「トーストの敗因はそば屋とのミスマッチ感?」「すいかセットは発売に至らず」「富士そばは街を映し出す鏡」「フィリピンの全6店舗を巡る」「富士そばのちょい飲みブランド「ふじ酒場」」など。


ああ〜今日の夕食は「ふじ酒場」にしよう。超オススメです。


  


愛しの富士そば