「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「日本列島改造論」(田中角榮)


日本列島改造論 (1972年)


新潟県が生んだ稀代の天才政治家、田中角栄。私が8歳の頃、1972(昭和47)年にベストセラーになった日本列島改造論。昭和47年6月20日初版11月25日21刷、売れたんだね―!タイトルは知っていたけどどんな中身だったのか?読んでみたら、ビックリ!!!(・o・)!!!まるで未来を予言しているような内容なのだ。そのエッセンスを紹介しよう。


明治100年をひとつのフシ目にして、都市集中のメリットは、いま明らかにデメリットへ変わった。国民がいまなによりも求めているのは、過密と過密の弊害の同時解消であり、美しく、住みよい国土で将来に不安なく、豊かに暮らしていけることである。そのためには都市集中の奔流を大胆に転換して、民族の活力と日本経済のたくましい余力を日本列島の全域に向けて展開することである。工業の全国的な再配置と知識集約化、全国新幹線と高速自動車道の建設、情報通信網のネットワークの形成などをテコにして、都市と農村、表日本と裏日本の格差は必ずなくすことができる


都市と農村の人たちがともに住みよく、生きがいのある生活環境のもとで、豊かな暮らしができる日本社会の建設こそ、私が25年間の政治生活をつうじ一貫して追求してきたテーマであった。


・私が43年にまとめた都市政策大綱」は、狭義の都市政策ではなく、日本全体をひとつの都市圏としてとらえる「国土総合改造大綱」であることを改めて強調したい。その5つの重点項目とは…。


1 新しい国土計画の樹立とこれを達成するための法体系の刷新、開発行政体制の改革

2 都市とくに大都市の住民を住宅難、交通戦争、公害から開放すること。

3 広域ブロック拠点都市の育成、大工業基地の建設を中心として、新しい拠点開発方式により地方開発をすすめること。

4 公益優先の基本理念のもとに土地利用の計画と手法を確立すること。

5 国土改造が必要とする資金を確保するため、国民全体の資金と蓄積を活用すること。


・昭和55年ごろには東海道新幹線が増大する旅客をさばききれなくなり、第二東海道新幹線が必要になるだろう。このほか地域開発の奥羽北陸新幹線(青森〜秋田〜新潟〜富山〜大阪)中国四国新幹線(松江〜岡山〜高松〜高知)九州四国新幹線(大阪〜四国〜大分〜熊本)山陽新幹線(大阪〜鳥取〜松江〜山口)北海道縦貫新幹線(札幌〜旭川稚内旭川〜網走)北海道横断新幹線(札幌〜釧路)など必要な路線が目白押しにひかえている。地域開発のチャンピオンとして、いずれも地元の人達がその実現を強く求めてる。


・こうして9000キロメートル以上にわたる全国新幹線鉄道網が実現すれば、日本列島の拠点都市はそれぞれが1〜3時間の圏内にはいり、拠点都市どうしが事実上、一体化する新潟市内は東京都内と同じになり、富山市内と同様になる。松山市内は岡山などの市内と同様になり大阪市内と同じになる。


・これからの新幹線鉄道は、人口の集中した地域を結ぶだけではなく、むしろ人口の少ない地域に駅を計画的につくり、その駅を拠点にして地域開発をすすめるように考えなければならない。


私は日本列島改造に取組み、実現しようと願っているのは、失われ、破壊され、衰退しつつある日本人の「郷里」を全面的に再建し、私たちの社会に落着きとうるおいを取り戻すためである。


今、求められているのは、田中角栄のような実行力とパワーがある政治家だよね。オススメです。(・∀・)!!!



日本列島改造論 (1972年)