「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ニッポンの警察 そのユニークな交番活動」(デイビッド・ベイリー

1977年発行の絶版の本を図書館で見つけて読みました。ニッポンは世界一治安の良い国。その大きな要因は、「交番」にあったのだ!確かにKOBANは世界中に広がっているというウワサだよね。日米の警察の違いからみた国民性の違いとは?そのエッセンスを紹介しよう。


本書は、日本の警察制度を研究することによって、アメリカの警察のもつ問題点を探ろうとするものである。日本の警察官の規律違反の主なものは、交通事故、警察手帳の遺失、飲酒問題、女性問題などの勤務時間外の行動だ。アメリカのように、賭博師、売春婦、麻薬の売人といった犯罪行為者から組織的に金を受け取る集団収賄の概念を即座に否定する。


・1972年、日本には18万2千人の警察官のうち、非行が理由で解任されたのはわずか45人、その他の懲戒処分(停職、減給、戒告)は524人。米国の警察官の非行件数と比較するとほんの一滴ほどの数である。3万5千人を有するニューヨーク市警は、216人を懲戒処分にしたが、日本全国の合計のほぼ半分、コロラド州デンバーは、1300人の警察官数で12名を免職、233人が懲戒処分である。


・1973年の米国では、国民一人あたり日本の5倍に当たる殺人事件、強姦が発生している。もっとも驚くべき統計は、強盗は日本の105倍以上となる。


・1973年、世界最大の都市東京で。麻薬法令違反で逮捕されるのは年にわずか30人、書類送検は591人。これに比べニューヨーク市には、25万人の中毒患者がいるとされ、1972年には麻薬の販売・所持で2万3千人が逮捕された。


日本の街頭は安全である。日本にしばらく住んだアメリカ人は、すぐにのびのびとした自由な気持ちを経験しはじめる。恐れることを忘れはじめるのである。


日本の警察活動は、警察官の固定配置というユニークな制度の上に成り立っている。これは二種類あって、ひとつは都会の交番であり、他はいなかの駐在所である。民衆から「お巡りさん」と呼ばれる。この呼称は、警察が通常行っていることを、民衆がどうみているかを正確に反映している。


その他、「交番・このユニークな存在」「低姿勢の街頭活動」「規律と責任・現代のサムライたち」「庶民に密着する姿勢」「被疑者と警察官の人間関係」「暴力への平和的な対応」「組織と性格の日米比較」など。


いや〜アメリカが銃社会だというのも大きな違いなんだね。改めて日本の良さを再発見。オススメです。(・o・)!