「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「世界から猫が消えたなら」(川村元気)

二日続けて、ニャンコネタ。以前から読みたかった本、ようやく読破しました。映画化が決定したんだよね!(・∀・)

「郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、奇妙な取引を持ちかけてくる。「この世界からひとつ何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得ることができる」僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計……そして、猫。僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。2013年本屋大賞ノミネートの感動作」そのエッセンスを紹介しよう。


世界から何かを消すことで、一日の命がもらえる。30個で一ヶ月。365個で1年。なんて簡単な取引なんだ。だいたいこの世の中は、くだらないものとガラクタに満ち溢れている。オムライスの上のパセリ、駅前で配っているティッシュ、分厚い家電の説明書にスイカの種。ちょっと考えただけで、不必要なものが次々と浮かんでくる。僕の寿命が70年だとして残り40年。ということはあと、1万4600個何かを消していけば寿命と変わらない。


・時計がなくなった世界で、ゆっくりと考えてみる。すると、いろいろな人間のルールが自分の中で瓦解していく。時間と同じように、色や温度という尺度も存在しないことに気づく。いずれも人間の体感に人間が「名前」をつけただけなのだ。つまりは「人間以外のすべての世界」から見るならば、一年も一日も一秒も存在せず、青も赤も黄も、体温も気温も存在しない。ただそこには人間がどう感じるかということだけが存在する。猫にとっては、なんにも関係ないのだ。


「人間が猫を飼っているわけじゃなくて、猫が人間のそばにいてくれるだけなのよ」母さんの言葉が蘇ってくる。


はあ〜!世界からニャンコが消えるなんて…ナント淋しい、悲しい…!(T_T) 表紙のニャンコが実にきゃわゆい。「この世界からひとつ何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得ることができる」なんて、シミュレーションはしてみたいね。オススメです。(・∀・)