「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「空に住む」(小竹正人)

いいタイトルだ。「空に住む」ってなんだろう!?って読み始めました。

「両親の突然の死により、愛猫とともに都心の高層マンションの住人となった主人公・直実。そこはまるで“空”に住んでいるかのような、浮遊感と非現実感を味わわせる不思議な空間だった――」誰にでも起こりうる現代的テーマを孕んだ、喪失と再生の物語――。そのエッセンスを紹介しよう。


私は空に住んでいる
ちっぽけに、
まるでオモチャみたいに東京の街が広がるパノラマの上空
夢幻と現実の狭間を漂っているような気持ちになる青の住処。
背中に羽根が生えているわけでも、
死んだわけでも、
戯言を言っているわけでもない。
少し長くなるけれど、
まずは私が此処に住むことになった経緯を知ってほしい。
だって私は
本当に空に住んでいるのだから。


行けないと思っていた場所に行けたときに、人はどう思うのだろう。
高層マンションの39階に住み始めたとき、私は空に近い場所で暮らすことを、とても幻想的で摩訶不思議なことだと思い込んだ。
実際、ここに住み始めてから。今までの人生では経験したことのなり、現実なのか非現実なのか判別できないような出来事が続発した。それによって私は、無自覚のうちに自分で自分心をさらにまやかしていたのかもしれない。
天空に近いところに居る場所が強くなりすぎて、どんどん地に足が着かなくなり、平常の自分を遠ざけるようになってしまっていた。
そして、それを全部、空のせいにしていたのだ。
空が誰にとっても心の解放区だということを、こんなに空に近いところに住んでいながら私はすっかりと忘れてしまっていた。


いいなあ…。空に住みたいなあ。きっとこんなファンタジーの出来事があるんだろうなあ。オススメです。(・∀・)