- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1998/05/20
- メディア: 文庫
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さて、この本は、私が最も好きな作家、東野圭吾氏の命がけの学生時代!抱腹絶倒の爆笑エッセイ。うぷぷっ!笑った、笑った!(^o^)丿
女子更衣室を覗く話や、女の子とのデート資金をを貯める話、大学時代の部活動のコンパで死にかけた話…などなど。「オレも似たようなことやってたなあ…」自分の若い頃を思い出した!(^^♪ その一部を紹介しよう。
・中学三年というのはややこしい時期だ。性欲の処理が問題になってくる。海岸版「PLAYBOY」を買い、黒マジックの部分を何とか消そうと努力したのもこの頃である。シンナーとサラダ油を混ぜたものだとか、マーガリンだとか、いろいろ試したけれど、結局全部だめだった。「消えた!」と思ったら、肝心の印刷まで消えてやがるのである。
・中学三年の時のクラス。ワル生徒を集めたような、どうしようもないクラスだった。勝手に弁当を食われてしまうという事件が何度か起きた。昼休みの時間に、さあ今日のおかずは何だろうとわくわくしながら弁当箱を開けると、すでに何モノかによって食われているというわけである。犯人がワル生徒であることは明らかだった。なぜ彼らがそんなことをするのというと、昼飯代を浮かせるためだ。ただ彼等も彼等なりに仁義は守っていた。決して弁当を全部食べたりはしないのだ。当時の四角い弁当箱に、定規を当てたように、ご飯の真半分がなくなっているのだ。おかずにしても、四本あったはずのウィンナーソーセージが二本に、五切れ入っていはたずの卵焼きが二切れを半分にはっているという具合だった。被害にあった者も、そのあまりの律儀さに、怒る気もなくすという具合だった。
・我がF高校は日本で最初の服装自由高校となったのだ。ところが服装自由にもそれなりの苦労があるということがわかってきた。それはおそらく、OLが抱える悩みと同じであろう。
つまり、着ていく服がネタ切れになるということだ。僕たちの感覚では、三日間同じ服を着ていたらちょっと恥ずかしい、四日だと顔を上げられない、五日になると針のムシロという感じだった。
「おっ、ヤマモト、いつものピンクのシャツはどないした?一週間ぶりに洗濯か?」
「まあな。それより相変わらず、その袖がちょっと破れたジャンパー、よう似合うてるやんけ。完全に皮膚の一部になってるな」
「いやいや、おまえのその二週間突入のGパンには負けるで」
「そういうおまえの五日間着っぱなしのTシャツも、ええ臭い出してるがな」
というようなやりとりが交わされるわけである。
・K少年(僕のことではない)は、大阪府立F高校の生徒だった。しかも万年金欠病、財布の中に紙幣が入っていることは稀で、たまに千円ぐらい持っていると、地球丸ごと買えそうな気になるという完璧なスカンピン高校生だった。彼のお小遣いは、何々を買うという明確な理由がある時に限られていた。だからといって、「エロ本代、五百円ちょーだい」なんてことがいえるわけでもない。
若い頃の思い出って宝物だよね〜。傑作だよ、オススメ!(^^♪