「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『野球を学問する』(桑田真澄・平田竹男)

野球を学問する

野球を学問する

173勝をあげたジャイアンツの往年のエース・桑田真澄。彼の生きざまがステキだよね。(^u^)


BOOK〜桑田真澄という生き方…『試練が人を磨く』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20071120


引退後、早稲田の大学院で1年間本気で勉強した研究テーマが、「野球道」。後輩いじめ、体罰、長時間練習……。日本野球界の悪しき伝統は、いつどのようにして生まれ、広まっていったのか? 担当教授との対話から、日本野球の根源的問題をえぐり出す。野球の未来はどこにあるのか? 超刺激的&画期的考察!そのエッセンスを紹介しよう。


・ぼくは野球界からたくさんの幸せをいただきました。それにぼくには野球しかありませんから、野球界を良くしていくために、すこしでも力を尽させていただきたいと考えています、でも、いくらプロ野球界での実績や経験があった上で発言しても、野球界の改革はできません。実績があるだけでは、信頼してもらえないんですよ。どうせ野球しかできない、野球以外のことは何も知らないんだろうと思われてしまう。やはり、ビジネス面の勉強をしたり、組織はどうなっているのか、経済はどうなのか、社会はどうなのか…と学んでいかないと、発言にも説得力がないだろうと思います。野球の実績や経験があった上で、さらに勉強もして、それで野球界を良くするために尽力させていただきたいと思ったんです。


・(勉強では、いちばん前に座っていましたね、と聞かれて)ぼく、いちばん前で、かぶりつきで勉強するというのが好きなんです。わからないことは、その場で聞きたいんですよね。恥ずかしいことでもなんでも聞くんです。こんなことを聞いたら笑われるなと思うことでも、わからなかったら聞く。


・柔道や剣道はもちろん道ですが、ほかにも、たとえば茶道も道ですね。野球が日本に伝わり、広まっていく過程で、「野球」と「道」が結びついて、「野球道」となったところに、いまの野球界の現状を読み解いていく上での大きなポイントがあると思います。


飛田穂州(すいしゅう)の野球道を「練習量の重視」「精神の鍛練」「絶対服従の三つの言葉のプラス効果としては、人格形成に役立つこと、教育的効果というものがあるでしょう。その一方で、マイナス効果としては、非効率的、非合理的練習が蔓延してしまうことがあげられます。これを現代の時代背景に合わせて再定義しました。「練習量の重視」は「練習の質の重視(サイエンス)」と置き換えました。具体的には、効率的かつ合理的な練習、最新スポーツ医学の活用、そして失敗の奨励です。失敗するからこそ、学んでいくわけですから。


・二つ目の「絶対服従」を「尊重(リスペクト)」と置き換えました。タテの上下関係ではなく、まずは指導者と選手が互いにリスペクトし合うこと。そして先輩は後輩を思いやり、後輩は先輩を敬う。審判や対戦相手もリスペクトして、さらに自分自身へのリスペクトも忘れてはいけないと思います。


・もう一つの「精神の鍛練」は「心の調和(バランス)」。そして飛田穂州の「野球道」にかわる言葉としては、スポーツマンシップという言葉を置きたいと思います。


・真夏の甲子園は、40度を超えるんです。準々決勝、準決勝、決勝と、あそこで三日間連続で投げることの大変さは、おそらくやった人じゃないとわからないでしょうね。僕は、運良く、肩、肘を壊さずにすみました。でも、あそこで壊してしまった球児がどれだけいるか。本当だったらプロ野球選手になれたはずなのに、という選手がたくさん潰されています。たとえば10代だったら何球以上は投げないほうがいいなどと、いまではすでに科学的データとして調査結果が出ているんです。高校も大学も、大会日程の問題は考え直すべきです。


・清原君と出会って、ぼくは大きく変わったと思います。なぜなら、彼と同じようなことをしても、絶対に勝てないから。だからぼくは、自分らしく、自分のペースで行こう、自分の長所を生かそうと考えた。そして陰の努力を惜しまず、運とツキを貯金していこうと。当時15歳の頭で考えたのは、トイレ掃除、ゴミ拾い、挨拶と返事、あと靴を揃えることですね。そんなことしたって、野球は上手になりません。分かっているんです。でも自分で、これは陰の努力だと位置づけて、毎日やりました


・ピッチャーはいうまくても、がんばっても試合に勝てない。誰かが打って点を取ってくれない限り勝てない。だから、いつもチームメイトにう感謝して投げています。声をかけ、話を聞き、心配りを忘れないようにしています。そうすると、野手も、こいつのために打ってやろう、捕ってやろうと思ってプレーしてくれるその気持ちがあるだけで、試合は全然違うものになるんです。


・野球界では「ボールに食らいつけ」と言われて練習するわけじゃないですか。勉強にも人生にも食らいつかないとダメなんですよ。授業中に寝て、あきらめていたらダメなんです。グラウンドであきらめないんだったら、学校でも人生でもあきらめてはダメですよね。そういう姿勢を持てるのが、真のスポーツマンであり、エリートだと思うんですよね。


・スポーツ選手にとって、「試練」はとてもいい言葉だと思っています。練習の「連」に、試合の「試」、このふたつで「試練」ですから。鍛錬して、練習して、試合で自分がどれだけできるかを試す。試練=挑戦です。これは野球でなくても、勉強でもいい。家で勉強して、テストでどれだ点数が取れるか試してみる。スポーツのすばらしい面のひとつとして、挑戦することがあります。


氏には、コーチ、監督だけではなく、球団代表やコミッショナーを目指して欲しいね。桑田真澄という生き方』が好きです。オススメ!(^u^)