ジャイアンツがクライマックスシリーズで破れ、こんなに面白くない日本シリーズはない…。もう来季に向けてのアツいストーブリーグが始まろうとしている…。
「長嶋茂雄、王貞治、松井秀喜、イチロー、落合博満、江川卓、清原和博、桑田真澄、古田敦也……日本プロ野球界を揺るがした事件の陰には、常にこの男がいた。巨人軍の最高権力者、渡邉恒雄読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆。常に球界の悪役として語られる男は、本当に独裁者なのか?知られざる姿にプロ野球取材歴40年を超える著者が光を当てる」そのエッセンスを紹介しよう。
・不滅のスーパースターON、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督、ソフトバンク・王貞治球団会長と並び、日本球界ビッグ3の存在感を示し続ける巨人・渡邉恒雄球団会長。2014年米寿だが年齢を感じさせない。「球界のドン」「悪の独裁者」などと呼ばれ、日本プロ野球界に君臨する渡邉伝説は数知れずある。球界を揺るがす重大事件が勃発する度に、渡邉会長の名前がささやかれるが、その姿が本物なのかどうか、その実像に迫るために具体的に一つ一つの球界重大事件を検証していった。
・渡邉会長は、非常な独裁者、というイメージとはまったく異なり、偉ぶらない気配りの人だった。会長の気配りで感心させられたのは、相手の立場を考えた食事のもてなしだ。高級和食料理店でも通常のメニューではなく、渡邉式の特性手づくりメニューをゲスト一人一人に用意してくれる。ゲストはその中から食べたい品をマルで囲む。それを見て店舗がタイミングを計り、料理を順次出してくる。「中華が食べたければ、メニューになくてもおいしい中華の出前もできますよ。それぞれ好きな物をタップリと楽しんでもらう。これが最高のおもてなしですよ」相手に喜んでもらうことを何よりの楽しみにする渡邉流。気配りの人である。
・周囲の声をまったく聞かず、鶴の一声ですべてを決める独裁者ではなかった。周囲の声に耳を傾け、情勢の変化に目を配って、自ら最終決断を下そうとする企業トップなのだ。
・「総理大臣の代わりはいるが、長嶋茂雄の代わりはいない。長嶋茂雄は総理大臣よりも偉いんだよ」「僕は民主的だよ。物事を決めるときには必ず人に相談することにしている。独裁者と書くメディアもあるが、(そのほうが)面白いし、売れるからね」
・野球には素人だった渡邉会長は、野球に関わることになり、まず手始めにプロ野球界の憲法といわれる野球協約を熟読。不明な点を法律の専門家である弁護士に問いただし、完全にマスターした。知らないことは一から始め、最後まで吸収する、というのが渡邉会長の流儀なのかもしれない。
その他、「渡邉恒雄と松井秀喜」「渡邉恒雄と落合博満」「渡邉恒雄と長嶋茂雄」「渡邉恒雄と王貞治」「渡邉恒雄と桑田・清原」「渡邉恒雄と清武の乱」「渡邉恒雄と江川卓」「渡邉恒雄とプロ野球選手会」…など。
うーん…やっぱりウワサを信じちゃいけないねえ…松井監督の誕生も近いかも。野球ファンにはオススメです。(・∀・)!