- 作者: 立川談四楼
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/04/09
- メディア: 文庫
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「ただいま地震が、地震が揺れています!」、「ウチの孫はアメリカにホームレスに行ってるんだ」、「あたってくじけろ!」など、何気なく遣っている日常の日本語、アナウンサーや有名人の迷言から、街で拾った言い間違い、そして死ぬほど下らないオヤジギャグまで新ネタを満載!その一部を紹介しよう。(^_-)-☆
【湯呑茶碗】
トイレから戻ると話題が変わっていて、キャンプの思い出話か、一人が「湖に小さな小船を浮かべてさ」と言ったところだった。
「小さな小舟ってことは、そこには大きな小舟もあったのかい」私がそう言ったため、座に笑いが起きて、そういうことってあるよな、と話題はよく冒す言葉の間違いに及んだ。
「『お湯をわかす』ってのどうだろうね。よく使っちゃうけど」
「水をわかして湯にしてくれなんて面倒臭い言い方はしないだろう。ただ、湯だったらもうわかす必要はないんだよね」
「『採算がとれる』って、ちょっと妙だと思わない?採算の採はそもそも『とれる』って意味だろ。『採算割れ』という言葉には何も感じないんだけど」
「オレこの間、『未然に防ぐ』って言い方にひっかかったんだ。未然にってのはさ何かこうすでに防いでいるって感じがしない?」
「『過信し過ぎる』とか『過酷過ぎる』は?」
「そりゃアウトさ。完全にダブってるもの。『小さな小舟』と同じさ」
「小説読んでたらね、『彼は、笑ったときの笑顔がよかった』という表現に出っくわしたんだ。名の通ったちゃんとした作家なんだけど、
笑わない時の笑顔ってあるんだろうかと考えちゃったよ。『笑顔がいい』とか『笑ったときの顔が魅力的だ』とか、他に書き方はあると思うんだが…」
「これ湯呑みって言うよね。でもお湯じゃなくてお茶が入ってるんだ」
「また始まった。だからあなたのようなヘソ曲がりがいるんで、そう言われないために正式には湯呑茶碗と言うんだよ」
「あ、そうかあ。でも湯呑茶碗という言い方も何だかダブってるような…」
そういえば、いまどき、筆箱とか下駄箱ってのもおかしいよね…。うぷぷっ!(^。^)
立川談四楼 オフィシャルサイト
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