- 作者: 渡辺久信
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/11/11
- メディア: 単行本
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氏が語る「ゆとり世代は管理では動かない!」その指導法のツボとコツが書かれた本。そういえば、私よりも年下なんだよね〜。紹介しよう。
・僕が二軍監督だった07年には、不調者や負傷者が出たときに、チームのためにそれを補う選手を送り出すこと、落ちてきた選手を、ふたたび一軍で活躍することが十分に出来ていませんでした。それが一軍低迷の原因のひとつだったのです。
・ライオンズの監督となった当初の方針は、「徹底的に選手たちと話をする」ということでした。一軍の選手たちが力を出せる環境を作るためには、まずは選手を知らなければなりません。
・指導の際には「言い方」が重要になってきます。「おまえ、何をやってるんだ」、「ヘタクソだな。手本を見せてやるからグラブを貸してみろ」ではなく、「そのやり方だとこういう理由でエラーをする確率が高くなるから、こうしたらどうだ」とか、「僕が現役でプレーしたときにはこういうふうにやっていたんだ。ちょっとグラブを貸してくれ。やってみせるから」というように。言い方次第で、選手たちがそのアドバイスを素直に受け入れられるかどいうかが決まってくるのです。頭ごなしにガミガミ言うのではなく、適切な言い方を選び、「言葉の力」で選手を理論的に指導していく能力が今の指導者には必要とされているのではないでしょうか。
・指導者として経験を積むうちに、「とにかくその選手のレベルまで自分が降りていき、基本から教えていく」という意識を持つようになりました。
・今の若い選手を動かすためには、なぜそれをやるのかをちゃんと説明し、動機付けを行い、具体的な目標を与えることが重要だと僕は考えています。
・僕がベンチでコーチ陣にお願いしていたのは、「失敗しても試合中は選手を責めないこと」。たとえ負けが込んでいても、それは一貫して徹底させていました。そうしなければ選手が萎縮してしまい、お客さんを呼べる「個性」など出てこないからです。
・「最近の若い者はハングリーさが足りない」僕は、そう思いません。彼らは心の中に相当なハングリーさを秘めています。プロになったからにはまず試合に出たい、試合で活躍したい、そして優勝して高い評価を受けたい。昔も今も若者の本質は、大きくは変わっていないと思うのです。ただ、非常にシャイなところがあり、闘志を表に出すのが恥ずかしいという思いがあるだけ。
・僕がヤクルトに入団してすぐ、野村監督は、いきなり作文を書くよう指示されました。「なんで自分は前の球団を自由契約になったのか。そしてこれからどうしたいのかを、文章で提出するように」とおっしゃってました。「選手が書いたものを読むことで、その内容のみならず、文面に現れる選手の性格も把握していく」という意味があったようです。
・「選手同士のコミュニケーション」も、チーム作りにおいて僕がもっとも大切に思っている項目のひとつです。食堂でリラックスしながら食事をし、先輩や仲間と野球談義をする。時には、お酒を飲みながらさらに濃い話をしていく。僕も彼らの輪の中に入ってたわいもない話をすることで、どれだけお互いのことが理解できるようになったか。計り知れません。
・「選手個人の特製カルテ」の製作は大きな結果を出しました。野手全員の指導内容や体調、その当時の打撃の課題などを顔写真突きの一枚の書類にまとめたものです。特に、二軍の選手が一軍に上がってきたときにどういう状態なのかをつかむことが大きな目的でした。「彼のどこが不調の原因だと考えられるか」、「それを自覚しているか、早期改善の可能性は高いか低いか」など担当者の見解も書いてあります。このカルテを徹底することで一軍、二軍でのお互いの意思疎通ははるかにスムーズになりました。
・この「特製カルテ」の効果は、コーチ陣や首脳陣の意識の高揚にも結びつき。「目の届かない選手」の存在を赦さなくなりました。
にゃるほど〜!結構使えるなあ!( ..)φメモメモ 管理職や経営者には、特にオススメよ!