- 作者: 森達也
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2004/11/19
- メディア: 単行本
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でもしっかり事実を受け止めていかなければならないんだと思う。そのエッセンスを紹介しよう。
・想像してみよう。もしもあらゆる肉が料理に使えなかったら?
カレーもハンバーグもハムサンドも、スパゲティ・ミートソースもマーボー豆腐も餃子もすき焼きも、親子丼も刺身定食も海老の天ぷらも、もちろん焼肉もアジの干物もゴーヤチャンプルーも、イカの塩辛も辛子明太子もチキンライスもお好み焼きも僕たちはもう食べることができなくなる。君は我慢できる?
・ここでもう少し考えてほしい。日本だけで一億二千万の人がいる。そのほとんどの人たちが、一日三回、肉やその加工品を食べている。それが毎日続く。ものすごい量だ。その肉はいったいどこから来るのだろう?このパックの肉だって元の形がある。生きていた牛や豚や鶏だ。じゃあどんな過程で、このパックになるのだろう?どうやって切り分けられたのだろう?生きているときはどこにいたのだろう?どんな生活をしていたのだろう?どうやって死んだのだろう?
・世界には数えきれないほどの仕事がある。誰かが野菜を作るから僕らは野菜を食べることができる。誰かが家の設計をするから、僕らは家に住むことができる。誰かがレストランを経営するから、僕らはたまに外食することができる。世界には数え切れない「誰か」がいる。その「誰か」がいるから、僕たちの生活は続いている。
・僕たちは肉を食べる。つまり生きて生きた動物たちを食べるということだ。だから彼らを殺しているのは僕たちなんだ。もしもそれが嫌ならば、ベジタリアンになることだ。でも植物だって、じつは「いのち」であることに変わりはない。僕らは生きるために、ほかの「いのち」を犠牲にするしかない。でもせめて他の「いのち」を犠牲にしていることを、僕らはもっと知るべきだ。どうやって知ればよいか?しっかりと見るだけだ。目をそむけずに見るだけで、あるいやきちんと見ようとするだけで、きっと僕たちは、いろんなことを知ることができるはずだ。
その他、肉食の歴史、牛や豚とのお付き合いの始まり、屠殺(とさつ)場で何がどんなやり方で行われているか、作業している人はどんな人なのか?そこから派生する日本での差別問題とは?動物実験とは?などなど…実に深い本。小さいお子さんがいる家庭は家族で考えるのもいいね。ドキュメンタリー映画にもなったんだね。オススメよ。
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2008/11/29
- メディア: DVD
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いのちの食べかた
http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/
以前紹介したこの本も、森達也さん。興味ある方はどうぞ!(^◇^)
BOOK&TV〜歌っているのは誰?規制するのは誰?…『放送禁止歌』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20071023