「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜名将36人を徹底分析!…『歴代プロ野球監督の査定ファイル』

歴代プロ野球監督の査定ファイル (宝島SUGOI文庫)

歴代プロ野球監督の査定ファイル (宝島SUGOI文庫)

さあ、もうすぐ第二回目のWBC(ワールド・ベースボール・クラシックが始まるね!球春到来っ!春になると野球が始まる!うれしいねえ!(^◇^)


さて、久しぶりに野球本。これは最近の近代プロ野球の監督36人をあらゆる角度から分析し、データやエピソードを元に分析した、いわば監督の通知表のようなもの。
どれもオモシロイんだけど、今日は、我が愛する読売ジャイアンツから王さんと藤田さんを紹介しちゃおう!


人間性がクローズアップされる名将  王貞治


・グラウンドでのあるひとコマ。携帯電話でしきりとお礼を言っている王監督を見かけた関係者が、「知り合いに電話ですか?」と聞くと、「いや、まったく知らない人だよ。ファンがけっこうな物を贈ってくれてさ、だからお礼の電話をしたんだよ」


・06年のある日、東京ドームのでの巨人戦を日本テレビ系ではなく、テレビ朝日系が中継しているのを知った彼は、親しい知人にこう怒りをぶちまけたという。日本テレビは身内じゃないか。いままでさんざん巨人戦でおいしい思いをしておきながら、視聴率が悪くなったから中継しなんて冗談じゃないよ!」


【長嶋&王を引き継いだ人情派名将  藤田元司

優しい笑顔を浮かべてインタビューから「紳士」表現される藤田元司だが「瞬間湯沸かし器」のような血気盛んなエピソードも数多く残されている。


長嶋解任を受けての1981年監督就任。優勝したのにも関わらず、マスコミ内には「今の選手たちは長嶋が育てた」というムードあったが、藤田自身も否定しないなど長嶋に配慮していたが、正力オーナーまでもが、マスコミのムード流された発言をすると、オーナー室にかけこみ、「私が嫌なら1年でやめます!」と啖呵を切っている。


・89年、3連敗で後がなくなった対近鉄線との日本シリーズ。第4戦の前夜、翌日の先発を香田すると当時の務台会長に、「香田じゃダメだ」と一喝された。藤田は「わかりました」と言いながら会長の命に逆らって初志貫徹!するとスピードのない香田が変化球主体のピッチングで猛牛打線を完封。この試合がきっかけで流れが変わり、奇跡の逆転優勝を引き寄せる。4戦までノーヒットの主砲・原を我慢して使い続けた結果、第5戦に満塁本塁打が生まれているが、選手の爆発を待てるのも藤田だ。


「ノミの心臓」と言われ伸び悩んでいた斎藤雅樹「気が弱いんじゃない。優しいんだ」評価。サイドスローに転向させ、最多勝5度、通算180勝の大投手に成長させた。また、非力ながら、犠打と守備の川相昌弘を2番として起用し続けた結果、川相は犠打の世界記録を達成。選手の長所を見抜く目を持っていたのは、引退後スカウトを経験した「苦労の時代」の産物だろう。


・「投げる不動産屋」と揶揄された桑田真澄の登板日漏洩疑惑が持ち上がったとき、渡辺恒雄ら読売首脳の提示す「1年の謹慎」に「1年も投げられなかったら投手として終わりだ」と一人桑田をかばい、1ヶ月に縮めたのも藤田だった。


「守備がダメ。太りすぎ」と西武で選手失格の烙印を押された大久保博元が、巨人移籍初日、ナインが引き上げた食堂で一人食事を摂っていた。食べるところを見られたくないというトラウマから小食になっていたのだが、そこに藤田が現れた。「やばい」と気恥ずかしそうにする大久保に藤田がかけた言葉は、「なんだ、大久保、そんなんじゃ足りないだろ。もっと食え。どんどん食べろ。おーいボーイさん、ステーキ1枚追加してくれ!」。大久保は「この人のために死んでもいい」と涙でしょっぱくなった肉を食べた。


・03年、原の監督解任では抗議の意味で、読売新聞の購読を打ち切り、05、ダメ監督の烙印を押され監督解任された堀内恒夫が欠席した巨人OB会で「辛い状況でよくやってくれた。みんな、ホリを労ってやってくれ」と挨拶するなど、人情味あふれる面を持っていた。


「部下の適正を見抜き、とことん部下の面倒を見る」−葬儀の際、多くの教え子たちが涙したのも、そんな人間性が慕われたからほかない。


藤田さん、いいなあ!情があるねえ…。(T_T) こんなリーダーや管理職だったらついていこうとおもうよね。現在の名将はだれかな!?オススメ!


歴代プロ野球監督の査定ファイル 宝島社
http://tkj.jp/book/book_20149701.html