- 作者: 東野圭吾,杉田比呂美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/11/01
- メディア: 単行本
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フィンランドのある小さな村で、サンタ協会恒例のサンタクロース会議が開かれた。アフリカ、ドイツ、イギリス、イタリア、オランダ、日本の各支部などなど。アメリカ支部担当の会長が今日で引退するので、クリスマスまでに新しいサンタを探さねばならない。その後任者を決める集まりなのだ。
みな異口同音に「楽しみだねえ、どんな人だろう。新しい仲間がくるってわくわくする」
でも、「あくまでもサンタ候補だからな。全員の承認がなければ入会は認められない」
「それは形式的なものでしょう。これまで全員の承認が得られなかったケースはない」
そこに入ってきた、次期サンタ候補は、ナント小太りの女性だったのだ!(~o~)
会長はいう、「今回候補者を選ぶにあたって、すべての制約をとっぱらうことにして検討した結果彼女・ジェシカが最もサンタにふさわしいと判断した。さあ、みんな賛成してくれ!」
ドイツサンタがいう、「会長…しかし女性のサンタクロースっていうのは…。第一、髭がないでしょ!一応、標準スタイルとして、白い髭、白い眉、赤い外套、赤いズボンなどがあるでしょ?」
オーストラリアサンタが反対する。「いや、そんなことはない!私の国ではクリスマスは真夏なんだ。だから嘆願書を出して認められて、アロハシャツでサーフボードで乗ってプレゼントを配ってますよ!」
アフリカサンタは、「私のところは、赤い服を着ていたら、ライオンに襲われました。そのことを訴えたら緑色の衣装でよいことになりましたよ!」と大激論になるのだ!
会長はいう。「なぜ、サンタクロースは男性と決めてかかるのかね」
サンタは父親の象徴だという説、いや肝心なのは子供を愛する心で男女は関係ない!という説などなど。喧嘩腰になり収集がつかなくなってきた…。(^_^;)
そんなときにジェシカが『アヴェ・マリア』を歌い、見事なソプラノを披露する。
「仲良くしましょうよ。サンタには怒った顔は似合いませんわ。そうそう私クッキーを焼いてきたんです。お茶にしませんか?」
実は、サンタに応募したは、ジェシカの愛する息子が勝手に応募したのだった。父は彼が二歳の時、事故で亡くなっていたのだ。そしてその以外な結末は?
クウ〜!!!(>_<) どう?惹きつけられない?ラストは東野圭吾ならではの劇的でハートフルな展開。そして杉田 比呂美さんのイラストがまたステキよ!プレゼントにもいいかも!