「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜もしサンタが女だったら?…『サンタのおばさん』(東野圭吾)

サンタのおばさん

サンタのおばさん

またまた東野圭吾。(^^♪ 珍しく絵本のような体裁のカワイイ本。これがまたメルヘンチックでもあり、社会問題もちょこっと出てきたりして奥が深い…!クリスマスに取り上げようかとおもったのだけれど…あまりに面白いのでクリスマスを待たずにそのあらすじを紹介しちゃおう。


フィンランドのある小さな村で、サンタ協会恒例のサンタクロース会議が開かれた。アフリカ、ドイツ、イギリス、イタリア、オランダ、日本の各支部などなど。アメリ支部担当の会長が今日で引退するので、クリスマスまでに新しいサンタを探さねばならない。その後任者を決める集まりなのだ。


みな異口同音に「楽しみだねえ、どんな人だろう。新しい仲間がくるってわくわくする」
でも、「あくまでもサンタ候補だからな。全員の承認がなければ入会は認められない」
「それは形式的なものでしょう。これまで全員の承認が得られなかったケースはない」


そこに入ってきた、次期サンタ候補は、ナント小太りの女性だったのだ!(~o~)


会長はいう、「今回候補者を選ぶにあたって、すべての制約をとっぱらうことにして検討した結果彼女・ジェシカが最もサンタにふさわしいと判断した。さあ、みんな賛成してくれ!」


ドイツサンタがいう、「会長…しかし女性のサンタクロースっていうのは…。第一、髭がないでしょ!一応、標準スタイルとして、白い髭、白い眉、赤い外套、赤いズボンなどがあるでしょ?」

オーストラリアサンタが反対する。「いや、そんなことはない!私の国ではクリスマスは真夏なんだ。だから嘆願書を出して認められて、アロハシャツでサーフボードで乗ってプレゼントを配ってますよ!」


アフリカサンタは、「私のところは、赤い服を着ていたら、ライオンに襲われました。そのことを訴えたら緑色の衣装でよいことになりましたよ!」と大激論になるのだ!


会長はいう。「なぜ、サンタクロースは男性と決めてかかるのかね」


サンタは父親の象徴だという説、いや肝心なのは子供を愛する心で男女は関係ない!という説などなど。喧嘩腰になり収集がつかなくなってきた…。(^_^;)


そんなときにジェシカがアヴェ・マリアを歌い、見事なソプラノを披露する。
「仲良くしましょうよ。サンタには怒った顔は似合いませんわ。そうそう私クッキーを焼いてきたんです。お茶にしませんか?」


実は、サンタに応募したは、ジェシカの愛する息子が勝手に応募したのだった。父は彼が二歳の時、事故で亡くなっていたのだ。そしてその以外な結末は?


クウ〜!!!(>_<) どう?惹きつけられない?ラストは東野圭吾ならではの劇的でハートフルな展開。そして杉田 比呂美さんのイラストがまたステキよ!プレゼントにもいいかも!