- 作者: 茨木のり子
- 出版社/メーカー: 花神社
- 発売日: 2005/05/01
- メディア: 単行本
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この間久しぶりに彼女の詩を読んで、ビビビっと響いてしまった…。大人になってから読み返してみると印象って変わるものだね〜。
今私たちに求められるのは『感』を磨け!ということだろう。感謝、感激、感動することを!
どう?響かない?最後の言葉の言い切りが特にイイ!
自分の感受性くらい 茨木のり子
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性ぐらい
自分で守れ
ばかものよ