- 作者: 宮永博史
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
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偶然の幸運に出会う能力=「セレンディピティ」というらしいのだが、多くの大発見や成功は、失敗のあとからやってくるという豊富な事例に基づいてわかりやすく解説した本書は、まさに「上がり目」になるためのヒントが満載!
成功の反対は失敗ではない!平凡だ!!!が証明されたような本だね。そのツボとコツを紹介しよう。
・スリーエム社の 『ポスト・イット』
「はがれやすい接着剤」など使えない。失敗だ!しかし、ユニークな使い道がひらめき、試作し、ついに製品化。世界的なベストセラーに!
そのきっかけは、失敗体験を隠さなかったこと。「研究として成功したかどうか」よりも「商品化が可能かどうか」の視点で見ていた。ホオ〜!現場学だね〜!( ..)φメモメモ
・シャープ創業者・早川徳次氏の直感力
1912年(大正元年)創業当時の商品は当時珍しかった『徳尾錠』といわれるベルトのバックルの特許で成功。しかし彼はひとつの成功で満足することなく絶えず自分の限界を破り新しいこと挑戦し続けた。
そしてシャープの社名の由来の『シャープペンシル』(早川式操出鉛筆)を発明。
ところが、1923年の関東大震災で工場は被災、妻も子供も失ってしまい、シャープペンシルの特許を売却して債務を返済。(T_T)
その年、たまたま心斎橋でアメリカから輸入されたばかりの鉱石ラジオを見かけて、『これからはラジオの時代が来る、ラジオ事業にかけよう』と決意し、1925年、国産初の鉱石ラジオの開発に成功し、飛ぶように売れた。これはシャープの発展のきっかけになった。
早川氏はいう。『偶然を作り上げるような下地のある我々のあるところに、(幸運は)当然やって来るべくしてきたのだ』と。セレンディピティをモノにするためには、常に将来ビジョンを描き、そして更新し、来るべき日の準備をしておくことが大切。そうすることによって、小さな偶然を見逃さず、行動につなげることが出来る。
・ノーベル賞の小柴昌俊氏の「カミオカンデ」、『確かに私たちは幸運だった。でも、あまりにも幸運だ、幸運だ、とばかり言われるとそれはちがうだろうと言いたくなる。幸運はみんなのところに同じように降り注いでいたではないか、それを捕まえるか、捕まえられないかは、ちゃんと準備していたか、いなかったかの差ではないか、と。』
セレンディピティはたまにやってくる気まぐれな小人(こびと)さん。その特徴は、単なる泣き虫は嫌い、ハイテクが嫌い、考え抜かないと現れない、考え抜いても必ずしも現れない、ととも気まぐれである、「ニセの小人さん」はよく現れるのだという。へえ〜!!!(゜o゜)
やっぱり神様は遠くから見ていてくれているのかもね!?(^^♪