「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『雀鬼流 無敵の勝負論』(桜井章一)

雀鬼流 無敵の勝負論

雀鬼流 無敵の勝負論

麻雀界で20年間無敗の記録を持つ、雀鬼桜井章一氏。このブログでも何度か紹介したが、この本もすごかった。私はポストイットを用意しながら、本を読み、ここぞ!というところで付箋を挟むのだが、付箋だらけになってしまった…。(@_@;) ただのギャンブルの達人ではない!普遍的な真理に溢れている。長くなるけど、ツボとコツを紹介しよう。(^^♪


・基本動作を忘れて勝てる勝負は存在しない。
〜麻雀における基本動作とは、姿勢や動作から硬さをなくし、柔らかくするものなのだ。勝負において調子が悪い状態の時には、思考も動作も硬直している。硬くなるから負けの方向に向かってしまうのだ。身体が柔らかければ転んでもダメージが少なく怪我をしにくい。同じように思考や動作が柔らかければミスに対する修正力を持ちやすいし、傷が大きく広がらないもの。( ..)φメモメモ


・勝負をするには感性の豊かさが必要。
〜感性が豊かというのは感じる力が強いということ。野球の名手は、一球ごとに、打者の動きに即時に反応して位置取りを決めていく。感じてすぐに動けるからこそ早いのであり、速さの中に感性が宿るのだ。その際に大切なのは、身の回りから、小さいことから始めるということだ。火事もボヤの段階で気づけば消化するのにさほどの困難はないが、壁や天井に燃え広がったあとではもう手遅れだろう。なるほど!


本当の準備とは、自分をどんな変化にも対応できる状態にしておくこと
〜ファーストフードのアルバイトは、マニュアルにないことや不測の事態が起きるとオタオタしてしまう。ところが一流のホテルマンは、突発的なトラブルにも見事に対応できる。そのためには現場で多くの経験を積み、実体験に裏打ちされた臨機応変な対応ができなければならない。


格闘技の一流の選手は試合中に考えることはない。
〜瞬間に技を決め、勝負をつけることができるのが一流の証。人間、わかっていることに対してはあれこれ考えたりしないものだ。台所で荒いものをする人は「茶碗ってなんで洗うんだろう」なんて考えたりしない。ドアを開けるときに「ノブをどの方向に回すんだろう」などと考える人はいない。勝負でツキに恵まれた状態の時も、人間は考え込んだりはしていない。感じたままに、あるいは何も考えずに勝負できるのが雲に恵まれたいい状態なのだ。麻雀を打てない人は自分は考えているのだと思っているが、実際は迷っているだけなのだ。怖いから動きが止まる、不安だから考え込むのだ。では、不安と恐怖を取り除くにはどうしたらいいか。迷いをなくせばいい。そして人は立ち止まったときに迷いが生じるのだから、立ち止まらなければいい。


・人間が生きていれば常に変化に直面する。
〜山の天候も人間の気持ちも、その時々で変化していくことに変わりはない。自然はきびしいもので、 刻々と姿を変化させている。変化を恐れる気持ちは、容易に被害者意識に転ずるもの。そこからは、妬みや恨みなどの悪い勘定が生まれてくる。大切なことは変化を当然のこととして受け止め、それいに順応していく気持ちは振る舞いである。


・勝負のコツは「骨」で感じ取れ。
コツは「骨」にも通じるもので、勝負の骨格をなしている。昔のしっかりした建築物はやはり骨組みが強い。そして強い骨組みの中に遊びがある。「清水の舞台」の清水寺も、柱と梁の組み合わせに遊びを持たせていることで、あの木組みを支えることができているだという。暮らしの中で起こる様々なことでも、遊びだと思えば楽しい。そいう感覚を少し入れておくことも必要なことだろうと思う。


・緊張感と緊迫感

〜物事に真剣に取り組む。もちろん結構なことだが、真剣さにとらわれすぎればそこには緊張感が生まれてしまう。真剣さの中に遊び感覚を持っていれば、緊張感に負けない。真剣勝負の場で普段の実力以上の力を出すためには、緊張感を緊迫感に変えていくのだ。それが遊びなのだ。緊張感だけだと硬くなる。少しの遊びや緩みをいれてやることで磐石の状態を作り出す。



・無敵とは敵をも味方にすること

〜私が20年間無敗だったということは、言い方を変えれば無敵だったということである。私にとっての無敵とは、敵を倒したり支配したりすることではなく、敵をも味方にしてしまうこと、敵をも味方なりと思える人なのだ。本物の無敵の人間は、勝ち負けを離れた勝負ができるし、そんな本質的ないい勝負の中にこそ、本当の強さが生まれるものである。


桜井氏の本を読んで感じるのは、ひとつの道を究めた人の説得力、そしてバランス感覚と大局観だ
もっと他の著作からも仕入れてみよう。(^^♪