BOOK〜信州伊那谷の老子のことば…『求めない』（加島祥造）

詩人、墨彩画家でもある著者は、「老子」を口語自由詩に翻訳して大きな支持を得ている。
『求めない』から始まるコトバは、ちょっと想像の外側…！＼(◎o◎)／　代表的なものを紹介しよう。

『求めない』 加島祥造

求めない―すると　簡素な暮らしになる

求めない―すると　いまじゅうぶんに持っていると気づく

求めない―すると　改めて人間は求めるものだ　と知る
求めない―すると　心が静かになる
求めない―すると　楽な呼吸になるよ
求めない―すると　心が広くなる

求めない―すると　人に気がねしなくなる

求めない―すると　失望しない

求めない―すると　恐怖心が消えてゆく

求めない―すると　心が澄んでくる

求めない―すると　悲しみが消えてゆく

求めない―すると　時はゆっくり流れはじめる

求めない―すると　慌てたりしなくなるよ
求めない―すると　もっと大切なものが見えてくる　それは　すでに持っているもの中にある
求めない―すると　安心して君に寄ってくる
求めない―すると　ひとの心が分かりはじめる　だって　利害損得でない目で見るからだ

世の中のひとたちは　あまりに求めてばかりいる　君ひとり　求めないでごらん　珍しがられるから

人間というのは、求めるものなんだけど、この逆説的なコトバ達に触れていると何か不思議な気持ちになる。こういう感覚も必要かもね。、
…ハア〜…！オレって求めすぎかも…！？(^_^;)