- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1998/08/20
- メディア: 文庫
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とても同じ作者が書いたとは思えない作風!そしてこの本、笑った笑った!!!(^o^)丿
『鬱積電車』
夜八時過ぎの通勤電車に乗る人々の心象風景を綴った短編だが、めちゃめちゃリアル!目の前の席が早く空かないかな〜とか、やっと空いたと思ったら隣の人に奪われた感情や、ニンニク臭を振りまくオヤジを罵ったり、シルバーシートに座っていたら老人が目の前に立ってしまい寝たふりを決め込んだり、向かいに座る女子大生のスカートの中身が見えそうで見えないだとか、泣き喚くガキ…。
きっとみんなこんなこと考えているんだろうな…。このラストがまた傑作!(^^♪
『おっかけバアさん』
年金暮らしで質素な生活をしているバアさんが、ふとしたきっかけで、時代劇俳優・杉平健太郎の虜になってしまう。愛しの杉サマに会えるなら、全国どこへでも追いかけ、金を使いまくる。どんどん減っていく貯金…。そしてその行く末は…!?
『一徹おやじ』
巨人の星の星一徹に憧れて、待望の男の子を絶対にプロ野球選手にする!と誓ったアホな頑固おやじの教育が始まる。しかもマンガ通り!うぷぷ!(^^♪ そして努力のかいあって、ついに息子がドラフト会議で指名されプロ野球に入るチャンスを得たのだが、ラストの1ページに大爆笑!!!あはは!
『超たぬき理論』
一番のお気に入りがコレ。小学校に入る前、母に連れられて行った田舎で、空飛ぶたぬきを目撃した主人公空山一平。そして彼は仮説を立てる。
『たぬきには超能力がある。文福茶釜は実話である。そして、UFOはたぬきの文福茶釜にそっくりだ、ということは、UFOの正体はたぬきである。』一平は、生涯をかけてその研究をすることになる。そして、ついに一平は『UFOはたぬきだった』という本を出版し、それはたちまち話題となるのだが…。
その他全9編。電車の中で読むのは、ご注意を!笑いが止まらなくなる…。(^_^;)