「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「うんちの行方」(神舘和典 西川清史)

 
このストレートすぎるタイトル!!!佐々木朗希の165キロぐらいスゴイよねー!♪電車で読んでて、他の乗客に見られたくないよね。(笑)
 
流した後はどこへ? どう浄化される?そのために誰が、どんな苦労を?鉄道や船は
どう処理している?もしマンション全戸で一斉に流したら?あらゆる疑問を徹底取材。
下水を嗅ぎ、汚水処理場に潜り、「5分でウンチが飲料水になる」最新技術に触れ、
トイレメーカーを質問攻めに。さらに元作業員が語った貴重な証言とは――。フタを開ければ、思わず唸る驚きと素朴な感動がてんこ盛り、奥深い世界へご案内!」そのエッセンスを紹介しよう。
 

・「あのー、唐突におうかがいしますが、高層マンションの全戸のトイレでいっせいに流したら、下層階で溢れるでしょうか?理屈で考える絶対に配管が詰まって、下層階で噴出するんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうか?」

 
もし全層で同時に水洗したら、下で溢れます。100%噴き出します。いきなり排泄物が飛びさすことはないと思いますが、落ちてくるものに押されて、空気は間違いなく噴きます」
 
「えー!」
 
空海が開山した高野山は、上流の谷川の水を竹筒で住居の台所や浴室に流し、さらに厠の下に水路を延ばし、排泄物を川に流していた。トイレは「コウヤ」ともいう。語源が「厠」という説もあるが、高野山の水洗トイレという説も根強い
 
江戸時代になると、農家と都市部の屎尿の取引がほぼ定着する。一日200トン、排泄物を有効利用するシステムができあがった。このころは干鰯、さまざまな魚の臓物、油粕なども肥料として利用されていた。しかし、これだけでは足りない。そのため、毎日確保できる屎尿の価値はどんどん高くなっていった幕府や大名も肥料としての屎尿を扱う仕事を奨励し、こうした職を軽蔑する言動をいましね、屎尿を運ぶ船の船頭はプライドを持って働いていたという。
 
・システムが充実してくると、屎尿産業のプロ”も現れる。彼らは屎尿を見て、においをいかいで、それが勤番(栄養豊富な最上等品)か、町肥(上等品)か、あるいは、たれこみ(尿の多いもの、質のよくないもの)か正しく判断し、価格を決めたという。
 
「流され処理されどこへ行く?」「日本はトイレ最先進国」「鐵道はどう処理したか?」「元鉄道マンが語った寝台列車の「黄害」」「ウンチが5分で飲料水に!」「災害時に切実なトイレ対策」「日本人はこうして排泄してきた」「川へ向かってする行為から「厠(かわや)」」「ルイス・フロイスが称賛したシステム」など。
 
裏の歴史だからこそ、オモシロイっ!!!オススメです。(・∀・)♪