「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと 若き外科医が見つめた「いのち」の現場三百六十五日」(中山祐次郎)

 
 
 
 
 
 
そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
・私たちが接する多くの人は、突然余命を宣告され驚きパニックに陥ってしまう」「残された時間内に、“自分がこの世からいなくなる”ことを受け止めきれず、恐怖と混乱のなかで亡くなる」のです。主治医として、深く関わったひとりの人間として、これほど辛いことはありません。「なぜ、いのちの終わりはこれほどまでに辛いのか」
 
そう、あなたも私も、突然死ぬのです。だから今、あなたには自分が死ぬ」という事実に目を向けて、真剣に考えてほしいのです。
 
あと五年に死ぬとしたら、あなたは何をしますか?では、あと三年だとしたら?あと半年だとしたら?自分の仕事はこれでよいのか、自分の生き方はこれでよいのか」本気の、真剣の自問自答をしてください。自分に問いかけてみてください。そしてそこから出てきた本当の本音に、少し勇気を出して耳を傾けてみませんか。
 
・突然ですがひとつ質問です。あなたは、自分が何歳にどんな理由で死んでしまうと思いますか?あなたは、何歳くらいで死にたいですか?そして、理由は何がいいですか?
 
■ 再来年頃、夫婦でアフリカ旅行中に蚊に刺されてマラリアに感染し死にたい。
■ 六十歳頃、家の近所で犬の散歩中に、突然倒れてきた自動販売機の下敷きになって死にたい。
■ 四十歳で課長になった頃に、家庭と仕事のプレッシャーでうつ病になり自殺したい。
■ 六十八歳で、胃がんと大腸がんを同時に発見され、大きい病院で手術を受けたがうまくいかず死にたい。
 
こんなふうに答える人はまずいらっしゃらないだろうと思いますが、この4つは十分ありうることです
 
・私たちはふだん、たくさんの「締め切り」を抱えて暮らしています。ですが自分の人生が終わる締め切りは、「いつやってくるか不明で、予告がないこともある」つまり、この人生の締め切りは「必ずやってくるくせに、誰にも詳しくわからないし、予測が不可能」なのである。あなたは今「締め切り」が不明なプロジェクトのまっ最中なのです。
 
ビスマルク「人生は歯医者のいすに座っているようなものだ。さあこれからが本番だ、と思っているうちに終わってしまう」
 
「もし一年後に歩けなくなるとしたら、この一年でどこに行きますか?」「もし一年後に目が見えなくなるとしたら、何を見ますか?」「もし一年後に口からものが食べられなくなるとしたら、何を食べておきたいですか?」「もし一年後に話せなくなるとしたら、誰を何を語りたいですか?」
 
ヤマハ音楽教室「きっといつか、が今なんだ」
きっといつか、幼少の頃かじったピアノをもう一度弾いてみたい
きっといつか、憧れのバンドの曲をギターで弾きたい
 
いつかというタイミングはなかなか訪れません。「今なんだ」と期限を付けて、踏み出すよう促すコピーです。ドキッとしますよね。
 
・京セラの稲盛和夫
 
「私は長期の経営計画といういうものを立てたことがありません。もちろん、経営理論に基づいた長期の経営戦略などの必要性や重要性は、承知しているつもりです。しかし、今日を生きることなしに、明日はやってきません。明日もわからないのに、五年先、十年先のことがはたして見渡せるでしょうか。まずは、今日という一日を一生懸命に過ごすこと、それが大切だと思うのです」
 
・詩人の茨木のり子さんは、亡くなる前に自ら、自分の死亡通知のお手紙を書いていました。病名と日時だけを空欄にしておいて、です。そして彼女の死語、親しかった人たちに次のような手紙が送られました。
 
このたび私’06年2月17日クモ膜下出血にてこの世におさらばすることとなりました、これは生前に書き置くものです。私の意志で、葬儀・お別れ会は何もいたしません。この家も当分の間、無人となりますゆえ、弔慰の品はお花を含め、一切お送りくださいませんように。返送の無礼を重ねるだけと存じますので。
「あの人も逝ったか」と一瞬、たったの一瞬思い出して下さればそれで十分でございます。あなたさまから届いた長年にわたるあたたかなおつきあいは、見えざる宝石のように、私の胸にしまわれ、光芒を放ち、私の人生をどれほど豊かにしてくださいましたいことか……。
深い感謝を捧げつつ、お別れの言葉に代えさせて頂きます。ありがとうございました。
 
身内だけでひっそりと荼毘に付し、一ヶ月後に手紙を出す。それが彼女の希望だったそうです。医師だった夫を亡くしたのは1975年。子どもはなく、30年の長きわたり彼女はひとりで暮らしていました。
 
 
「死を見つめた人々」「たしかに存在する「ある力」」は、いいなあ。生と死の間ではいろんなことが起きるんだね。年末年始に読みたい本。オススメです。(・∀・)