「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「葬式格差」(島田裕巳)

「格差」というと何を連想するかとうと「格差婚」がまっさきに思い浮かぶよね。し、し、しかし!「葬式格差」というのがあるとは知らなかったー!!!(・_・;)
 
 
「葬り方は地域差が大きく大半の日本人は他所を知らない。葬式自体がどんどん減少し、おかしな葬儀、ロボット僧侶、誰も参らない墓が出現する現代「格差」をキーワードに日本人の葬り方を考察した」そのエッセンスを紹介しよう。


・いずれの調査も、総額で200万円前後という数字が出ており、これをもって現在の葬式費用の相場と考えていいだろう。これが欧米の場合だと、事情は違う。イギリスでは日本円で約56万4000円、埋葬費用も含まれていて日本よりもかなり安い。イギリスとアメリカでは、金がなければ、土葬でははなく火葬を選ぶ傾向がある。土葬して墓石を建てても、日本のように立派な石を使うことはない。
 
・葬式の簡略化が進み、全体に額は下がったとは言え、イギリスやアメリカと比べると、日本において人を葬ることにかかる費用は依然としてかなり高い。それだけ日本人は、葬式を重要視してきたとも言える。だが、現在ではさまざまな事情から、葬式に手間をかけられなくなっている。だからこそ、葬式の簡略化が進み、それにつれて葬式にさんれるする機会も減り、葬式についての知識は昔よりもはるかに乏しいものになっている。つまり葬式を出さなければならなくなったとき、その経験がなく、どうしていいか分からなくなってしまうのだ。
 
富山、石川、福井の北陸三県は、浄土真宗の信仰が広がっていて、真宗地帯」とも呼ばれるが、浄土真宗では、葬式から帰宅したときに、「清めの塩」を用いない。それは、浄土真宗が、死後に西方極楽浄土に生まれ変わることを信仰上の目的としており、死を穢れとしてとらえないからである。
 
火葬費用は、東京23区で、大人で5万9000円、子どもで3万2300円。23区以外は、ほとんどが無料である。まさに「火葬格差」だ。札幌市(2施設)無料、仙台市(1施設)9000円、千葉市(1施設)6000円、大阪市(5施設)1万円、福岡市(2施設)2万円。「秘密のケンミンSHOW」では「へぇーそうだったのかあー」という棒読みのナレーションがつくが、「東京都民(23区)」だけがバカ高い火葬料を支払っている。なぜなら、東京における火葬場の歴史がかかわっている。
 
東京では、遺族が遺骨を全部引き取る。しかし大阪では、全体の3分の1、あるいは4分の1である。これは東日本と西日本の違いなのである。
 
 
その他、「土葬中心だった時代、日本人は骨に執着しなかった」「記帳も香典半返しもなし!なるべく金をかけない北海道の葬式の知恵」「檀家が寺を抜けるとき「離檀料」200万円を請求されることも少なくない」「仏教の開祖・釈迦を信仰することはほとんどんない日本仏教」「ロボット導師も登場する今、葬式にやってきた僧侶は果たして本物か」「正式な僧侶の資格と「戒律」」「鑑真が来日した理由と、それに対抗した最澄天台宗」「「メモリアルビデオ」という名のスライドショー」「ドライブスルー葬を生み出した「世間体」」など。

 

まさに目からウロコ!「へぇーそうだったのかあー」「ケンミンSHOW現象」だね。これ、知っておいた方がいいよね。超オススメです。(・∀・)