「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「工作の時代『子供の科学』で大人になった」(LIXIL出版)

工作の時代──『子供の科学』で大人になった <a href=*1" title="工作の時代──『子供の科学』で大人になった *2" />
小学校のときに愛読していた子供の科学。当時、1970年半ば、確か350円だったかなあ。小田原の栢山の「かめい書店」に買いにいくのが楽しみで、楽しみで!♪
 
実はこの雑誌に興味があったわけではない。小学校の同級生のY君が読んでいたのだ!彼に憧れて、嫉妬して、彼のようなアタマの良い人間になりたいと思ったからだった!♪
中学は別だったが、また西湘高校で再会して同じクラスになった。ありゃ!?小田高(小田原高校)に行ったんじゃなかったの!?西湘なんて二流の高校に来るヤツじゃないだろ、お前は!!!そんな青春時代を思い出したのが、この本!♪
 
大正13年科学ジャーナリスト原田三夫によって創刊された雑誌子供の科学は、自然科学の入り口として子供たちに天文、動植物の生態、建築など科学のさまざまな分野の最先端を分かりやすく紹介してきました。また紙飛行機、ラジオ、モーターをはじめとする高度な工作図面を掲載し、実際に手を動かしてみることを通して、ものの仕組みへの興味や、より高度な知識、技術を求める子供の好奇心を刺激し続けています。 本書では、日本の技術を支えてきたかつての「工作少年」たちが高度経済成長期の工作を再現し、写真家・大西成明氏の撮りおろし図版で紹介。子供の科学が未来の大人たちに注いできたものづくりへの情熱を生き生きとクローズアップします」そのエッセンスを紹介しよう。旧仮名遣いがいいんだよねー!
 
 
子供の科学」創刊号(1924年10月号)に掲載された創刊者・原田三夫氏のことば。
 
この雑誌の役目 主幹
 
愛らしき少年少女諸君!!!子供科学畫報は、皆さんのために、次のやうな役目をもつて生まれました。およそ天地の間は、びつくりするやうな不思議なことや、面白いことで、満ちてゐるのでありますが、これを知つているのは學者だけで、その學者のかたは、研究がいそがしいものですから、皆さんにお知らせするひまがありません。しがたつて、多くのかたは、それを知らずに居ります。そのなかで特に少年少女諸君の喜びさうなことを、學者のかたにうかゞつて、のせて行くのも、この雑誌の役目の一つです。
 
皆さんが學校で学んでゐる理科を、一そうわかりやすく、面白くするために、その月々に赦はる事がらについての寫眞や繪を皆さんのためにそろへるのも、この雑誌の一つの役目であります。理科の本にかいてある事がらに限りません。讀本のなかにある理科の事がらに關するものも、のせておきます。
 
しかし、この雑誌の一ばん大切な目的は、ほんとうの科學といふものが、どういふものであるかを、皆さんに知つていただくことであります。ちがごろは、科學科學」とやかましくいひますが、ほんたうに科學といふものを知つてゐる人は、澤山ないやうです。人は生れながら、美しいものを好む心を持つてをりますが、それと同じやうに、自然のもの事についてくはしく知り、深くきはめようなする慾があります。昔から、その慾の強い人々がしらべた結果、自然のもの事のあひだには、澤山の定つた規則のあることがわかりました。科學といふことは、この規則を明らかにすることであります。多くの人が科學といつてゐるのは、大ていは、その鷹用に過ぎません。この規則を知ることによつて、人間は、自然にしたがつて、無理のないやうに生き、楽しく暮すことができ、これを鷹用して世が文明におもむくのです。
 
 
柏木文吾 「子供の科学」編集長
 
 
子供の科学関東大震災の翌年、1924(大正13)年の東京で創刊されました。同年の11月号で、すでに無線ききとり装置」の製作記事を掲載しています。日本で初めて正式の無線放送が開始される数ヶ月前のことです。現代でいえば地デジ対応のテレビを作るようなもので、多くの子供たちが目を輝かせ、こぞって挑戦したことでしょう。
 
・「ものづくり」というテーマは、創刊当初から本誌の大きな柱として大きく扱ってきました。震災からの復興には科学技術が欠かせず、子供たちに向けても「本物」の科学や技術を伝える必要性があった時代で、当時の工作記事も、時代に必要なものとして提供していました。
 
 
加藤美明 1968年〜97年
 
 
子供の科学に配属になったのは、1968年。トタンや銅板など、身近にあった金属素材が簡単に手に入らなくなり、さらに電動えんぴつ削りが普及してナイフが身近な道具ではなくなった時代。そんな時代のニーズにあった工作とは何か……と頭を悩ませ、結果展開したのが「紙工作」中でも、一番力を入れたのが紙飛行機であった。製作の手軽さ、付録として通じて航空力学を肌で感じられる教材としての優秀さ、実際の飛ばして競い合うことができることから読者に大いに受け入れられた。
 
100円ショップやDIYショップは、工作好きにとって宝の山だ。子供たちに魅力的な「動機」さえ与えることができれば、工作のおもしろさ、素晴らしさを、昔とは違う形で提供していくことができるのかもしれない。
 
ああ〜いいなあ!今、子供の科学はいくらなんだろう!?久しぶりに買って、神飛行でも作って、大濠公園で飛ばそうかなあ!♪ あっ、そもそも紙飛行機が付録であるのかだろうか!?子供の頃、読んでたヒト、特にオススメです!(・∀・)♪

 

 

*1:LIXIL BOOKLET/ LIXIL出版

*2:LIXIL BOOKLET/ LIXIL出版

*3:LIXIL BOOKLET/ LIXIL出版