最近、ハマっている岸本佐知子さん。オモシロすぎて、ページをめくる手が止まらない!♪ 電車で笑いをこらえたところがたくさんあったわー!!!(・∀・)
「第23回 講談社エッセイ賞受賞!観察と妄想と思索が渾然一体となったキシモトワールドへようこそ」そのエッセンスを紹介しよう。
・幼いころ、私には何でも話せる無二の親友がいた。それも三人。 名前は大きい方から順に、大ニグ、中ニグ、小ニグといった。 ふだん、ニグたちは、ただの毛布のように見える。 気がついたときには、もうニグはニグだった。ニグは空も飛べた。 ニグ指を目の高さに掲げてぐるぐる回ると、 ニグはスカートを翻らせて、 六畳間の空をびゅんびゅんと天翔けた。ただし、 これはやりすぎると私がふらふらになるので、ニグも遠慮して、 たまにしか飛ばなかった。
・それまで気にもとめていなかったのが、 突然どうしようもなく変に思える瞬間がある。 二年に一度くらいの周期で、この感覚に襲われる。 始まりはいつも同じだ。まず「人間」という字が読めなくなる。 人間?何と読むのだっけ?じんかん? たしかこの言葉はヒトを意味していたはずだが、だったらなぜ「 人」の「間」なのか。人と人との間ならば何もない空間だ。 何もない空間がヒトだというのか?
・もしも私の好きにしていいというのなら、 今あるオリンピックの競技はすべて廃止にして、 もっとスポーツの原点に立ち返るような、たとえば「 唾シャボン玉飛ばし」とか「舌シンクロナイズドスイミング」 とか「猫の早ノミとり」とか「水柱にらめっこ」とか「 目かくしフェンシング」とか「逆立ちマラソン」とか「 男子200メートルパン食い走」とか「 女子1万メートルしりとりリレー走」等々の新競技を設置する。 メダルも一位どんぐり、二位煮干し、 三位セミの抜け殻とかにする。どうだろう。これぐらいやれば、 さすがにみんな馬鹿馬鹿しくなって、 勝ち負けなんかにこだわらなくなるのではなかろうか。
「ニグのこと」「マシン」「星人」「馬鹿と高いところ」「 じんかん」「ゾンビ町の顛末」「郵便局にて」「ぜっこうまる」「 ニュー・ビジネス」「奥の小部屋(武器)」「 フェアリーランドの陰謀(妖精のしわざ)」「お隣さん( 国会図書館)」「ホッホグルグル問題」「毎日がエブリディ」「 疑惑の髪型(ちょんまげ)」「かげもかたちも( 波平レディスクリニック)」「Don't Dream(コアラの鼻)」「心の準備」「生きる( トイレットペーパー)」「裏五輪」「とりあえず普通に」「 ピクニックじゃない」「床下せんべい( ジョーの口から出てくるもの)」「むしゃくしゃして」「ゴンズイ玉」「べぼや橋を渡って」「ツクツクボウシ」「 鍋の季節(アク取りがない)」「西太后の玉」「 さいきんのわたくし(毛穴)」「マイ富士」「部屋のイド」「 グルメ・エッセイ」「かわいいベイビー」「難問」など。
オモシロすぎる!この人の脳の中身を見てみたいわー!ある意味天才だねー。超オススメです。(・∀・)