「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ねにもつタイプ」(岸本佐知子)

 
最近、ハマっている岸本佐知子さん。オモシロすぎて、ページをめくる手が止まらない!♪ 電車で笑いをこらえたところがたくさんあったわー!!!(・∀・)
 
第23回 講談社エッセイ賞受賞!観察と妄想と思索が渾然一体となったキシモトワールドへようこそ」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
幼いころ、私には何でも話せる無二の親友がいた。それも三人。名前は大きい方から順に、大ニグ、中ニグ、小ニグといったふだん、ニグたちは、ただの毛布のように見える。気がついたときには、もうニグはニグだった。ニグは空も飛べた。ニグ指を目の高さに掲げてぐるぐる回ると、ニグはスカートを翻らせて、六畳間の空をびゅんびゅんと天翔けた。ただし、これはやりすぎると私がふらふらになるので、ニグも遠慮して、たまにしか飛ばなかった
 
・それまで気にもとめていなかったのが、突然どうしようもなく変に思える瞬間がある。二年に一度くらいの周期で、この感覚に襲われる。始まりはいつも同じだ。まず「人間」という字が読めなくなる。人間?何と読むのだっけ?じんかん?たしかこの言葉はヒトを意味していたはずだが、だったらなぜ「人」の「間」なのか。人と人との間ならば何もない空間だ。何もない空間がヒトだというのか?
 
・もしも私の好きにしていいというのなら、今あるオリンピックの競技はすべて廃止にして、もっとスポーツの原点に立ち返るような、たとえば唾シャボン玉飛ばし」とか「舌シンクロナイズドスイミング」とか「猫の早ノミとり」とか「水柱にらめっこ」とか目かくしフェンシング」とか「逆立ちマラソンとか男子200メートルパン食い走」とか女子1万メートルしりとりリレー走」等々の新競技を設置する。メダルも一位どんぐり、二位煮干し、三位セミの抜け殻とかにする。どうだろう。これぐらいやれば、さすがにみんな馬鹿馬鹿しくなって、勝ち負けなんかにこだわらなくなるのではなかろうか。
 
 
「ニグのこと」「マシン」「星人」「馬鹿と高いところ」「じんかん」「ゾンビ町の顛末」「郵便局にて」「ぜっこうまる」「ニュー・ビジネス」「奥の小部屋(武器)」「フェアリーランドの陰謀(妖精のしわざ)」「お隣さん(国会図書館)」「ホッホグルグル問題」「毎日がエブリディ」「疑惑の髪型(ちょんまげ)」「かげもかたちも(波平レディスクリニック)」「Don't Dream(コアラの鼻)」「心の準備」「生きる(トイレットペーパー)」「裏五輪」「とりあえず普通に」「ピクニックじゃない」「床下せんべい(ジョーの口から出てくるもの)」「むしゃくしゃして」ゴンズイ玉」「べぼや橋を渡って」「ツクツクボウシ」「鍋の季節(アク取りがない)」「西太后の玉」「さいきんのわたくし(毛穴)」「マイ富士」「部屋のイド」「グルメ・エッセイ」「かわいいベイビー」「難問」など。

 

オモシロすぎる!この人の脳の中身を見てみたいわー!ある意味天才だねー。超オススメです。(・∀・)