最近、遅ればせながらハマっている、NHKの『チコちゃんに叱られる』。その中で「親指が太いのはなぜ?」という問いがあったけど、その答えが、ナント!!!「石を握りしめるため」。これには驚いたっ!!!(@_@)!!!
「一本だけ離れて生えている太くて短い親指、ガラスさえ噛み砕くほど堅い歯。人類の手と口は、他の霊長類に例のない特異なものである。霊長類の調査を長年続けてきた著者は、サルの口と手の形、移動方法は、その主食によって決定されることを解明し、「口と手連合仮説」と名づけた。なぜアイアイの中指は細長いのか、なぜチンパンジーは拳固で歩くのか、そして人類は何を食べ、なぜ立ちあがったのか。スリリングな知の冒険が始まる」そのエッセンスを紹介しよう。
・それにしても親指はなぜ太くて、 他の指に向かい合っているのだろうか?「拇指対向性」 は霊長類の特徴であるから人間もそうなのだ、 という説明になるのだろう。確かに多くのサルはそうなのだが、 そうでないものもいる。いくるかのサルたちは、 対向的ではない小さな、あるいは短い、 または痕跡的な親指しか持っていないし、 まったく親指がないものもいる。そのうえ「親」 といわれるほど親指が太いサルは、霊長類のなかでは例が少ない。 なぜ、霊長類にはこんなにいろいろな手があるのだろうか? そして、なぜ、 人間はこんなに特別な親指を持っているのだろうか?
・「口と手の形は、その主食の種類によって決められる」 という「口と手連合仮説」と呼ぶことにした。なぜ、 アイアイはあんなに特別な指をしているのか?人間はなぜ、 こんな手をもっているのか?そして、なぜ、 人類は直立歩行をするのか?この謎はひとつながりの問題である。
・アイアイの指は、 霊長類の手としてはまったく例外的な特別なものである。 第一に目につくのは、中指の細さである。「針金のような」とか「 曲がったワイヤーのような」 と形容しているほどの特別な形をしている。第二の特徴は、 指が長いことである。第三は、中指の構造の特殊性である。 そして最後に、親指は例外的に太い。 このような特別な指は何のためだろうか?
・骨はサバンナに豊富にあるといっても、 大型の食肉動物たちが食べ残したそうとうに固いものだ。しかし、 これを割ることができれば、 脂肪の塊である骨髄はそのまま食物になる。 傍らにあった石で大きな骨を叩き割り、骨髄を取り出して耐える。 最初はそうしてはじまったのだろう。手に持った石は、 そのままでは口に入らない大きな骨を砕く道具であり、 平らな歯列と厚いエナメル質は、 骨をすり潰すために欠くことのできない道具となる。
・石を使うために握りしめる手が必要になる。 この手は骨を拾って平らな場所に置き、石を握って、 骨を砕くほどの正確さで振り下ろす。 その目的のためにはこういう手でなくてはならなかった。 親指は石を握りしめるために不可欠なもので、 太くなる理由があった。主食を準備する石を握る手、 それが私たちのこの手であり、この太くなった親指の意味である。
・こうして、 主食を手に入れる手段として手には常に石をもつようになる。 こうなると、 手の構造は親指のしっかりした把握タイプの形になる。そして、 この手の形は小指を下向きにおいて、 握った石を地上の骨に叩きつける形をとるから、 四足移動をするとしても、ナックル・ウォーキングにはならない。 骨は持ち運びしやすいものだから、 安全な場所に持っていって食べることも可能である。このとき、 両手の手がふさがることも自然のなりゆきである。 片手で石を持ち、他方の手に骨を持つのは、 どこででも食物が食べられるという利点がある。あるいは、 捕食者に出会っても、 石を投げつけることもできるという利点もあるかもしれない。 こうして、地上に降りて、ボーン・ハンティング(骨猟) をする類人猿は両手に道具と食物をもって立ち上がる。そして、 歩き出す。
「ナックル・ウォーキングの謎」「暑気人類の主食は何か?」「 石を握る、そして、歩き出す」など。
あらためて人類の進化と歴史に思いを馳せるなあ〜〜!オモシロイなあ〜〜!超オススメです。(・∀・)