20年以上前に話題になったこの「空想科学読本」シリーズ。笑えるよねー! 久しぶりに読んだこの本は、シリーズのなかでも、最高に笑える本なのだ!!!
「なぜ誰も、ウルトラの父がつけた成績表や、星飛雄馬のクリスマスの大暴れについて、聞いてこないんだ!?と。 業を煮やした柳田が「空想科学世界の珍エピソード」を題材に、自ら問うて書き下ろしたのが本書である。 ショッカーのマヌケな世界征服作戦や、怪獣をトラックで運ぶ無謀な人々、定番のにせヒーロー……など、 古くてマイナーではあるが、怪しい魅力に溢れたキャラクターを扱って、抱腹絶倒の結論を導き出す!」そのエッセンスを紹介しよう。
・ウルトラ兄弟の「成績表」に漂う、父の怪しい採点基準!
どうもウルトラの父は、ゾフィーに甘いのではないか。「 変身くらべ(10点)」で、父は「怪獣とたたかうときは、 すぐ変身できるほうがとくだ」と述べている。 ウルトラマンやセブンがフラッシュビームやウルトラアイを「 なくしたりするので、不便」と指摘されて8点なのに、 ゾフィーは「地球では変身しないので、たたかいに便利」 で10点。おいっ、それで「変身くらべ」といえるのか!? 帰ってきたウルトラマンに至っては「 ピンチのときしか変身できないので、兄弟でいちばん不便」 で7点。ピンチのときに変身できれば十分だろう!
「怪獣たいじくらべ(20点)」では、セブンは60匹で18点、 マンは48匹で17点。ところがゾフィーに関しては一転、「 地球では、まだ5匹しかやっつけていないが、 ほかの星で100匹ぐらいやっつけたらしい」で20点。「 らしい」って何だ?噂や伝聞を根拠に、満点をつけて良いのか!?
・地球上で最も多くの怪獣・怪人を輩出している地域はどーこだ?
怪獣たちは例外なく、ある日突然現れる。海から空から地底から。 だが、それらは出現地であって。出身地ではない。 最も奥の怪獣を輩出している地域は、驚くなかれ「東京」なのだ! 地球生まれの怪獣160匹のうち、実に37匹が東京出身。23% という占有率は、プロ野球選手に占めるPL学園高校の2.5% はもちろん、大相撲幕内力士におけるモンゴルの19% をも上回る、極度の一極集中といわねばならない。 グドンやドドンゴが「奥多摩」タッコングが「東京湾」、 ツインテールは、都庁が建っている「新宿地下」の出身だ。 油断なりませんなあ、東京は。幼いころからの疑問「なぜ怪獣は、 東京ばかり現れるのだろう?」別に理由はない。 ヤツらは地元をうろつき回っていただけなのだ!
グロンケンは「長野県松本市」ベロクロンは「広島県福山市」 友人に福山出身の女性がいるが、 彼女はベロクロンと同郷だったのだなあ。各地出身者の皆さん、 都会で行われる県人会には、 ぜひこれらの怪獣も読んであげてください。
カイマンダーとシシゴランの出身地は「神社」。ムカデンダーは「 八幡神社の裏山」スフィンクスの出身地は「小学校の校庭」で、 ザイゴンに至っては「ビル街」である。いや、 それらは施設名であって地名ではない。「私の出身地は病院です」 などと言うようなものだ。
その他、「世界征服をたくらむ悪の秘密結社のダメダメ作戦NO1はこれ! 」「びっくり!星飛雄馬がクリスマスの晩に大散財していた!?」 「男のロマンか、単なるムチャか!?怪獣を運ぼうとする人々」「 なぜミニスカートで戦う?女性戦士のファッション問題!」「 急がば回れ、大銀河!宇宙戦艦ヤマトのぶらり各駅停車」「 その羽はちょっと……妖鳥シレーヌの美貌が台ナシ!」「 なぜ簡単に騙される!?にせヒーローの科学的考察!」「 忘れられない怪人NO1、機関車仮面というい生き方!( 秘密戦隊ゴレンジャー)」など。
ゼッタイ、電車の中で読んではダメです!マスクから声が漏れますっ!超オススメです!(・∀・)♪