「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「頼子のために」(法月綸太郎)

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新装版 頼子のために (講談社文庫)

新装版 頼子のために (講談社文庫)

 

 いや〜この本は傑作だね〜!二転三転、まさか驚愕のどんでん返し!予測できない結末!親子愛、夫婦愛が入り組むとこんなストーリーになるのか!!!

 

「頼子が死んだ」。「十七歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて刺殺、自らは死を選ぶ――という手記を残していた。しかし、手記を読んだ名探偵法月綸太郎が真相解明に乗り出すと、驚愕の展開が。著者の転機となった記念碑的作品。長く心に残る傑作」ネタバレにならない程度のラストのセリフを紹介しよう。
 
 
「初めからそうだったのです。頼子さんは常にあなたの愛を求めていた。だが、あなた頑なにその思いを拒み続けた。他ならぬあなたの仕打ちが、頼子さんを狂わせたのです。わかりますか、西村さん?ぼくはあなたを止めないのは、愛されることを教えられずに死んでいった頼子さんのためです」
 
「妻に伝えてください。一度目は頼子のために死んだ。二度目はおまえのために死ぬと」
「伝えます」綸太郎は底知れぬ絶望にとらわれながら、そう答えた。
「それからもうひとつだけお願いさせてください。その窓を開けておいてもらえません。私には重すぎるようなので綸太郎は言われる通りにした。

 

著者と探偵が同じ名前というのも、ユニーク。フィクションとノンフィクション交差する。他の作品も読んでみたい。超オススメです。(・∀・)♪

 

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新装版 頼子のために (講談社文庫)

新装版 頼子のために (講談社文庫)