ああ〜感動だ!そして残念だ〜!永遠に続いてほしかったこのマンガ……。最終巻になってしまった……。
「二人の娘から見た父・手塚治虫。夜ごと印刷所に現れる“砂かけ男”。“ギャグの神様”赤塚不二夫の激白。そして最後のアシスタントが語る手塚治虫の仕事場の終わり…。実録・手塚治虫伝説、堂々完結!!」そのエッセンスを紹介しよう。
・父はヌイグルミにこだわる人でした。「やっぱり「ヌイグルミ」はお尻だね。 お尻が可愛いんだよ」それで部屋中のヌイグルミを全部お尻が見えるよう 壁に向けていました。
・病院の近くで母と話しました。その時の母の言葉を忘れられません。「あの人を “ 手塚治虫 “ を死なせるわけにはいきません……」夫ですよ?ふつうは「死なないで」でしょう?自分の夫というより みんなの “ 手塚治虫 “を守りたいというー。自分の母親ながらスゴい人だと思いました。
・知ってました?できたての雑誌って温かいんですよ!!
・編集者にとって手塚治虫という人は鬼みたいな人だったんだよ。だってさ物理的に無理な仕事をしているわけだから。月刊誌の時代は「開けてびっくりどこでも手塚!!」 なんて言っててさ。どの雑誌を見ても。手塚治虫が巻頭ページに4色カラーで出てる の。むちゃくちゃに引き受けちゃってるから 原稿が遅れて発行日に雑誌が出ないんだもん。でもそれをやったのが手塚治虫で。その陰で泣いたのが編集者でね… 。
・「先生、どうしてそんなムチャクチャ引き受けるんですか?」「ちがうんだよキミ!!企画がおもしろければ仕事は引き受けるものなんです」「でも間に合わないんじゃ……」「ちがうんだよキミ!!おもしろい仕事は やらなきゃいけないんだよ!!」
・ものを創る人がパーフェクトを目指さなくてどうするんですか!?
・「描き続けていないと読者から忘れ去られてしまうのではないか?」 生前の手塚治虫は、こんな思いを周囲の人に幾度となくもらしていたと聞きました。漫画の神様の異名を持つ巨匠が、このような強迫観念にとらわれていたことが意外でした。まるで死を恐れる病人のようです。
・(吉本浩二)取材で知ったのは、手塚先生は天空にいる神様なんかじゃなくて、自分と同じ地上で肉体労働者のように描いていたこと 。汗を流し、ハチマキをして……。本当にこのことには勇気づけられました。くよくよ悩んでもしょうがない。下手でも全力で描こう……!!
・いろんな場所に行き、何人もの方のお話を聞かせていただきました。そしてその取材のどれもが楽しかったです。自分の親ほどの年齢のみなさんが目を輝かせて語る手塚先生の話、漫画の話…。そのどれもが楽しく、時には涙ぐむこともあり、素晴らしい時間でした…。 しかし、その反面、それを原稿にする時のプレッシャーは手が震えるほどでした。何しろ漫画界の大先輩たちがこの漫画を読まれるわけですから…。僕の稚拙な表現や画力の足りなさを見逃していただき、感謝しています。
やっぱり手塚先生はいいなあ!また作品を読み直したくなりましたー!超オススメです!(・∀・)