「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ブラック・ジャック創作秘話vol.5〜手塚治虫の仕事場から〜」(宮﨑克・吉本浩二)

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ああ〜感動だ!そして残念だ〜!永遠に続いてほしかったこのマンガ……。最終巻になってしまった……。

 

「二人の娘から見た父・手塚治虫。夜ごと印刷所に現れる“砂かけ男”“ギャグの神様”赤塚不二夫の激白。そして最後のアシスタントが語る手塚治虫の仕事場の終わり…。実録・手塚治虫伝説、堂々完結!!」そのエッセンスを紹介しよう。

 

・(手塚るみ子父はどんなに多忙でも決して嫌がらずに話を聞いてくれた。おねだりはいつも仕事をしている父の背中越しー。
 
・父はヌイグルミにこだわる人でした。「やっぱり「ヌイグルミ」はお尻だね。お尻が可愛いんだよ」それで部屋中のヌイグルミを全部お尻が見えるよう 壁に向けていました。
 
・病院の近くで母と話しました。その時の母の言葉を忘れられません。「あの人を “ 手塚治虫 “ を死なせるわけにはいきません……」夫ですよ?ふつうは「死なないで」でしょう?自分の夫というより みんなの “ 手塚治虫 “を守りたいというー。自分の母親ながらスゴい人だと思いました。
 
・知ってました?できたての雑誌って温かいんですよ!!
 
編集者にとって手塚治虫という人は鬼みたいな人だったんだよ。だってさ物理的に無理な仕事をしているわけだから。月刊誌の時代は「開けてびっくりどこでも手塚!!」なんて言っててさ。どの雑誌を見ても。手塚治虫が巻頭ページに4色カラーで出てるの。むちゃくちゃに引き受けちゃってるから 原稿が遅れて発行日に雑誌が出ないんだもん。でもそれをやったのが手塚治虫で。その陰で泣いたのが編集者でね…
 
・「先生、どうしてそんなムチャクチャ引き受けるんですか?」「ちがうんだよキミ!!企画がおもしろければ仕事は引き受けるものなんです」「でも間に合わないんじゃ……」「ちがうんだよキミ!!おもしろい仕事は やらなきゃいけないんだよ!!」
 
ものを創る人がパーフェクトを目指さなくてどうするんですか!
 
描き続けていないと読者から忘れ去られてしまうのではないか?」生前の手塚治虫は、こんな思いを周囲の人に幾度となくもらしていたと聞きました。漫画の神様の異名を持つ巨匠が、このような強迫観念にとらわれていたことが意外でした。まるで死を恐れる病人のようです。
 
・(吉本浩二)取材で知ったのは、手塚先生は天空にいる神様なんかじゃなくて、自分と同じ地上で肉体労働者のように描いていたこと。汗を流し、ハチマキをして……。本当にこのことには勇気づけられましたくよくよ悩んでもしょうがない。下手でも全力で描こう……!!
 
・いろんな場所に行き、何人もの方のお話を聞かせていただきました。そしてその取材のどれもが楽しかったです。自分の親ほどの年齢のみなさんが目を輝かせて語る手塚先生の話、漫画の話…。そのどれもが楽しく、時には涙ぐむこともあり、素晴らしい時間でした…。しかし、その反面、それを原稿にする時のプレッシャーは手が震えるほどでした。何しろ漫画界の大先輩たちがこの漫画を読まれるわけですから…。僕の稚拙な表現や画力の足りなさを見逃していただき、感謝しています。

 

やっぱり手塚先生はいいなあ!また作品を読み直したくなりましたー!超オススメです!(・∀・)

 

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