「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ショージ君の分別学」(東海林さだお)

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少しずつ東京も人が増えてきているよね。ホント少しずつだけど。ワタシも毎日通勤するようになりました。そうすると移動中なので本が読める。ウレシイ。家にずっといると本が読めない。サビシイ。(笑)

 

さて、またまた東海林さだおさんの本でストレス解消!

「食物のマナーについては勿論、ラーメンの食べ方、鍋物のつつき方にも一家言あります。ついでに人言のおケツ観賞からのぞき部屋についてもしっかり論じてみました」そのエッセンスを紹介しよう。
 
そば屋の隣はビニ本屋であった。上品、優雅の隣の店が、下品の極みであってはならぬ。「けしからぬ」と思いつつ、ぼくはビニ本屋に入っていった。このへん、思考と行動が一致しないように思われるかもしれないが、11時半という時間は、そば屋にいるのには少し早すぎる時間である。そういう判断があったからである。では、11時半はビニ本屋さんにはいるのにちょうどいい時間なのかといわれると困るが、本屋さんにはいるにはちょうどいい時間ということはできる。
 
おれは少し反省と後悔をしすぎるのではないか、と反省と後悔をしたことを更に反省と後悔をするのであった。
 
「ぼくはどういうわけか建物にはあまり興味が……」
「でもって、どういうわけかこういうものに若い女の子たちが興味を示すんですよね」
「……」
「だからその建物の周辺にはいつも若い女の子たちがぞろぞろと」
ぼく、どういうわけか急に建物に興味が……」
「出てきたんですか」
「出てきたんです」
 
・ぼくはかねがね疑問に思ってきているのだが、泳ぐということは、人間にとって本当に必要なことなのだろうか。泳がなくてはならない必然があるのだろうか学習図鑑などを見ると、人間は陸上に生息する動物であると、はっきり書いてある。あらゆる生物は海中に生まれ、水中に居残ったものもあれば水中から脱して陸にあがったものもある。水中に居残ったものは、陸上に上がったものより生物学的にはるかに下等である。この陸上の生物たる人間が、ひとたび水中に挑むと、醜悪、下品、あわただしくなる。
 
泳いでいる人はなにを目指して泳いでいるのかというと、例外なく陸上を目指して泳いでいるのである。究極的に陸上を目指さない泳ぎというものはない。水中は、人間にとって安住の地ではないからである。
 
体温計をさがす。体温計というものは、いつの時代でも、さがしてすぐ出てくるというものではない。さがしにさがして、さがしあぐねたころ、ようやく出てくるというものなのである。体温計、爪切り、耳かき、この3つをさがしあぐねたころ出てくる御三家)という人もいる。これに孫の手を加え、(急場に間に合わない御四家と呼ぶ人もいる。(いないかナ)
 
・ガイジンを接待する日本人は、まずスキヤキを食わせ、様子をみて次にテンプラを食わせる。するとたいていのガイジンは「ワンダフル!」もしくは、もひとつ上のツーダフル」などと賞賛する。
 
・秋はどうしても物を思ってしまう。(そろそろ焼芋屋さんのシーズンだな)とか(焼鳥食いたいな)とか(焼鳥焼酎なんてのも悪くないんだよな)とか、ま、そういった程度の物である。全面的に「焼」の字がついた焼物思考なのである。焼の焼の字のせいかもしれない。
 
結婚式の挨拶で「どうかひとつ」ばっかりの人もある。「エー、お二人はどうかひとつ、これからもォ、どうかひとつ、末永く、エー、どうかひとつ、しあわせになってもらいたいと、どうかひとつ……」と「どうかひとつ」がえんえんと続くこういう人にはこう申し上げたい。「どうかひとつ、そのどうかひとつを、どうかひとつ止めてもらいたいと、どうかひとつお願いしたい」
 
「上野ブラブラ」「自動販売機について」「ケツについての分類」「「あのあたり」に関する表現について」「ラーメンについて」「英会話について」「神戸への旅について」「「口の中の食物」について」「水の中の人間について」「食事のマナーについて」「食品サンプルについて」「パーティーについて」「風邪について」など。

 

このテンポとリズム感、たまらないね。やっぱり東海林さだおさんは天才だっ!オススメです!♪(・∀・)

 

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