高校生の頃、自転車通学をしていた。カバンの中には、国語辞典、漢字辞典、英和事典、和英事典、英英辞典の5冊をいつも入れていた。(笑)コトバが好きで、いつも気になるコトバの意味を調べていた。(笑)辞書が好きです。(・∀・)
「書籍雑誌はもちろん看板やメニューにも鵜の目鷹の目。時には対象物を解体したり味わってみたり。辞書編纂――それが著者のライフワークだ。日常語から若者語・難解語までを視野に入れ、独自の視点で編まれる『三省堂国語辞典』。その編集委員が舞台裏を案内し、ことばにまつわる様々な説をともに検証してゆく。用例採集の鬼・見坊豪紀の魂を継ぐ研究者による日本語愛あふれる辞典エッセイ」そのエッセンスを紹介しよう。
・私は「国語辞典編纂者」という肩書で、研修者です。 たまに辞書の編集会議に出かけます。私が編集に携わるのは『 三省堂国語辞典』(三国)という小型辞典です。 1960年以来の歴史があります。 ネットで引ける辞書では見過ごされていることが、 ある国語辞典には書かれていることもります。『三国』 にはそのような記述が詰まっています。
・国語辞典は10種類以上が書店に並んでいます。 どれも変わりないだろうと思っていませんか。それは「 書店のミステリーの棚には、多くの推理小説が並んでいる。 どれも推理小説に変わりないのだから、 こんなにたくさんの作品は必要ないのではないか」 の例えに似ています。『三国』はひとことで言えば「『 要するに何か』が分かる辞書」です。この原形を作ったのは、 初代の編集主幹だった見坊豪紀(けんぼう・ひでとし)です。
・「ネットが辞典・事典に取って代わった」わけではなく、「 既存の辞典・事典のうちの一部が、 ネットでも無料で羂索できるようになった」 と捉えるのが正解です。
【誤りと決めつけてはいけない】
・⭕的を射る、当を得る → ❌的を得る
「得る」は「要領を得る」「時宜を得る」など「うまく捉える」 という意味。その結果、「的の中心をうまく得る(=捉える)」 のが「的を得る」です。観点が違うだけで、 どちらも同じことを言い表しています。
・⭕全然+否定形
日本語研究の進展によって、「『全然』 の下は否定形で結ぶのが伝統的」というのは、都市伝説( 根拠のない噂話)であることが、ほぼ定説になっています。 夏目漱石「坊っちゃん」(1906年)にも「全然悪い」 と書いてあります。「全然」が広まったのは明治以降のことでが、 最初から、否定形で結ぶ言い方もあれば、 肯定形で結ぶ言い方もありました。
・「半世紀以上嫌われる「させていただく」」
打たれ強いことば、というのはあるとすれば、その筆頭は「 させていただく」という語法でしょう。「ご連絡させていただく」 「休業させていただく」は、ずいぶん前から「屈折した言い方」「 安っぽい敬語表現」「妙にへりくだった言い方」「 見境なく使われる」と非常に強い調子で批判され続けてますが、 この語法が衰える気配はありません。
私自身はどうかというと、これを嫌う人もいる以上、 なるべく自分では使わないようにしています。でも、 人が使うのを聞いても、特にアレルギー反応は起こりません。
個人的に、「こちらメニューになります」「一万円からお預かりします」「よろしかったでしょうか?」はとっても気になる。自分では使わないようにしている。でもコトバでどんどん変わって行くんだね。オススメです。(・∀・)♪