眠る前5分で読める 心がスーッと軽くなるいい話 (文庫ぎんが堂)
- 作者: 志賀内泰弘
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2019/02/10
- メディア: 文庫
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この本のタイトルに惹かれて読みました。表紙の2匹のニャンコに惹かれて!(笑)違うかー!(笑)忙しい私たちには5分で読めるなんていいよね!
「今日も一日、お疲れ様でした。眠る前にちょっとページをめくってみると、心がスーッと軽くなる…とびきりのいい話の短編集を、どうぞ。長年にわたって「いい話」を集めてきた著者がおくるベスト・ストーリー集」なかでも印象的なハナシのエッセンスを紹介しましょう。
「万引きした高校生の顛末記」
「今、そのお金をお父さんから弁償してもらったら、 この件はこれで終わりになってしまう。 それでは君たちのためにならない。 私はお金が惜しくて学校に通報したのではない。 君たちの将来が惜しいのだ。悪への道へ進み、 人生を棒に振る若者の第一歩は喫煙と万引きと言われている。 君たちは罪の意識もなく、こんなことを繰り返したのだろうが、 転落の一歩を踏み始めていることに気付いてほしい。 君たちの将来は、何億円でも買えぬ。 少しばかりの金で貴重な青春、将来をムダにするな。
私への弁償は、 君たちが就職するか大学生になりアルバイトをするか、 とにかく自分で汗して得た報酬から払ってもらおう。その時、 きっと労働の意味、お金の値打ちがわかるだろう」
それから年月も経ち忘れかけていた頃。
「Mと申しますが、店長さんいらっしゃいますか?僕、3年前、○ ○高校に在学中、ご迷惑をかけて者ですが、覚えておられますか? 僕、大学生になりました。 アルバイトとしてはじめての給料をもらいました。 あのときのお金を支払わせてください」
私はあの時を想い出して、やたら興奮していました。 誠意が通じた!何の束縛もない古い約束、 それもこちらの一方的な約束を果たしにくる! まるで十年ぶりに息子に逢う親のようにソワソワしました。
『ありがとう。よく約束を守ってくれた。そして入学おめでとう』 白い封筒に納められたお金を私は受け取りました。 あの時の生徒がこんな好青年になって、 過ぎし日の自分の過ちを精算にきた。 あの事件で学校から処分もあったろおう。 級友から白眼視されたこともあったろう。 親から随分と叱られたろう。 それを乗り越えてよく頑張ってくれた……。
感動と興奮で私は涙をこらえるのに精いっぱいで、 あまり彼と話をすることができませんでした。「 本当にありがとう。こんなにうれしいことはない。 これからも頑張って」「ハイ、失礼します」 明るい笑顔を残して彼は去って行きました。
万引きをする人を憎んで当たり前。
にもかかわらず、罪を犯した若者の将来まで憂えて更生させる。 まるでマザー・テレサのような人です。
その他、「通勤ラッシュの「かえるの歌」」「 スターバックスは心の保健室(名城公園店)」「 清流の町の中学生」「ただ、 お父さんがお前を思っていることを伝えたいのです(ハガキの話) 」「100日間の手紙」「店長たちの報告会(沖縄リウエン商事) 」「“何をしてもうまくいく人”のルール( タクシー運転手小牧市・荒木桂太郎さん」「 売る人と買う人を超えて( お客様に海外旅行に連れて行ってもらった話)」「 骨壷を忘れてきてしまったんです(ANA中部空港・向井さん)」 「世界ナンバー1の陰にあるもの」「義足のランナー(島袋勉)」 「あなたは、会社を辞めたのではありません」「20年間で、 二人目です」「“人生で一番大切なこと”を知ってしまった( 川原尚行さん)」「お前の夢をここに持ってこい(杉浦誠司さん) 」など。
どれもステキなハナシです。いいなあ。私にもショートストーリー、たくさんあるけどなあー!(笑)オススメです。(・∀・)♪
眠る前5分で読める 心がスーッと軽くなるいい話 (文庫ぎんが堂)
- 作者: 志賀内泰弘
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