「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「影響力の武器 戦略編 小さな工夫が生み出す大きな効果」

 


影響力の武器 戦略編: 小さな工夫が生み出す大きな効果


以前、このブログでも紹介している『影響力の武器』シリーズの最新刊。じっくりじっくり読んで一週間くらいかかりました。すべての項目について線を引きたい!スペシャセミナーとロールプレイをやってみたいなあ。(・∀・)

特に“小さな”工夫ながら“絶大な”効果をもたらすことのできる、53の“スモール・ビッグ”を紹介しているから実戦向き。仕事や日常生活に使えるヒントが満載!心理学的な「テコの原理」だね。そのエッセンスを紹介しよう。



・本書を通じて繰り返し述べるのは、相手が誰であれ、説得のやり方をほんの少し工夫をするだけで他社の行動は劇的に変わる、という簡単な真理です。また「大きな効果をもたらす小さな工夫」というテーマを重点的に扱っています。


・6つの普遍的な原理

「返報性」(恩恵を受けたら報いなければならないと感じること)
「権威」(専門家に指示を仰ごうとすること)
「希少性」(手に入れにくいものほど欲しくなること)
「好意」(好意を持つ相手ほど賛同したくなること)
「一貫性」(自分のコミットメントや価値観と一貫した行動を取ろうとすること)
「社会的証明」(他人の行動を指針とすること)


・結論から言うと、人に決定をさせるのは情報それ自体ではなく、情報が与えられる状況なのです。情報を伝えるときに、状況設定の仕方やメッセージの組み立て方、タイミングや前後関係を少し工夫すれば、相手の受け取り方と反応は劇的に変わるのです。


・イギリス国税庁が確定申告書を提出しない人や税金を滞納する人への督促状にほんの一つある一文を追加しただけで86%が回収されたのです。一体その一文には何が書かれていたのでしょうか


→ 単に(そして正直に)大多数の国民は納税期限までに税金を納めているという事実が書いてあっただけなのである。(社会的証明)周りの人と同じでいたい、効率的に正しい判断をしたいという欲求、他社とつながり承認されたいという欲求、他社とつながり承認されたいうという欲求。この3つの欲求を同時に刺激したためなのです。


その人達にして欲しいことを、その人たちと似ている大勢の人がすでにやっていると、わかりやすく、正直に、正確に伝えることなのです。また「さらなる限定性の追加」。督促状を受け取った人と同じ郵便番号地域に住む人の何パーセントが納税済みかということも強調してありました。これで反応率が67%→79%になったのです。


・約束を守ってもらうために(すっぽかし防止


予約の復唱をさせる、自分でカードに記入させる、「いつ、どこで、どのようにしてやると言ったことをやるのか、具体的プランを作らせる」


人は部屋の天井が高いと、より創造的になります。環境が密かな呼び水となって、のびのびとした考え方ができるようになるからです、大学生が講師の評価をする場面では、先に温かい飲み物を渡しておいうと、冷たい飲み物を渡したときよりも講師への評価が高くなります。飲み物が効果てな呼び水となり、講師に対して文字どおり温かい気持ちを覚えるためです。そして交渉ごとでは、自分の「ホーム」を会場にできると、たいていの場合は結果が良くなります


就職希望者は、自分にパワーが満ちていたときの体験を書くと採用見込みが高くなります。採用担当者の感じる説得力の大きな影響を与えるのです。パワーを思い出した人たちは対照グループより45%、パワーに欠ける体験を書いたグループよりもなんと162%も、採用基準を増加させたことになります。面接の直前が最適です。


喜ばれるプレゼントの選び方は、贈る相手である友人や家族や同僚に欲しいものリストを作ってもらって、そのなかからプレゼントとして購入するものを選ぶというやり方です。同様に、顧客を新しい店に連れていくのであれば、自分が一番好きな店おり、顧客が何度か話題にした店を選ぶほうがよいでしょう。


・イギリス北部のヨークシャー州、カークヒートン村の聖ヨハネ教会のリチャード・スティール牧師は古い教会の改修工事費用の不足のなか、教会のお金を手放すことにしたのです。パリパリの10ポンド(約1800円)札を山盛りにし信徒全員にそこから一枚ずつお札を取っていくよううながされ、550ポンド(約10万円)すべてが配られました。牧師は利益が見込めそうなものであれば何に使ってもらってもかまわないが、将来利益が出た場合には、できたらその儲けを教会に戻してほしいと語りました。(返報性と意外性)半年後、ほぼ全員がそのお金を有効に利用し、1万ポンド(約180万円)つまり、元本の20倍近い利益を挙げていたのです!これは相当な投資収益です!同時にスモール・ビッグの素晴らしい実例でもあります。


・募金活動を行う団体が、寄付をしてくれる人数と一人あたりの寄付金額の両方を増やすのに使える方法の一つは、支援を必要とする人の個性がはっきりするような具体的な特徴ーその人の年令、性別、あるいは髪の色でもかまいませんーに人々の意識を向けさせることです。


その他、マンチェスター・ユナイテッドのユニフォームの救助の話」「おめこぼし効果(思わぬ具約効果)」「「先延ばし」に対処するためのスモール・ビッグ」「実績に勝る「将来性」の魅力(不確実性の長所)」「成功を導く服の着こなし」(制服効果と類似性)「「自信なさげな専門家」の意外性が生み出す説得力」(情報源が持つ専門知識が一定の不確実性と結ぶつくと、人の好奇心をそそる)「センターに位置することの重み」「ホームアドバンテージ」「提示額につけた端数の絶妙な効果と「左側」の数字ー1時55分集合と29分ミーティング」「注文が増える順番の秘密=メニューにスクーター」「「自由」より「制限」が目標達成を後押しする不思議」「愚かな行動のリストの見直し」「触れるだけで高まるモノの価値」「ラストシーンは美しく豊かに」「3つは人を引きつけるが、4つは警戒させる」など。


過去の2冊の本とともに座右の書になるね。併せてどうぞ。超オススメです。(・∀・)


 


影響力の武器 戦略編: 小さな工夫が生み出す大きな効果



「影響力の武器」(ロバート・B・チャルディーニ)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081120

  


「影響力の武器 実践編 「イエス!」を引き出す50の秘訣」
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20180709